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一章 幼少期
寄宿舎についてから
しおりを挟む大分仲良くなったティナと騎士達は、順調に旅路を進め、無事寄宿舎に帰ってきた。
「「「「「「お帰りなさい!」」」」」」
遠征に行っていた団長達を出迎えた騎士達。
ビクッ「っ!」
ティナは声の大きさにびっくりしたようだ。
「おめぇーら!よく聞け!!この子はティアーナ!今日からここで暮らすことになる人間の子供だ!仲良くしてやってくれ。・・・ティナ、挨拶できるか?」
緊張気味のティナに団長は優しい声を心がけて問いかける。
「うん!えっと、ティアーナです!ティナってよんでください!よろしくおねがいします!!」
そういって元気よくお辞儀し、騎士達に笑いかけた。
騎士達は
(((((((可愛い!可愛いすぎる!!なんなんだこの生き物は!!))))))
ティナのこれからは安心のようだ・・・。それもそのはず、騎士達の暮らしている寄宿舎にはむさ苦しい男だらけだ。女性といえば、掃除をしに来てくれているおばあちゃん達だけ。心のどこかで『癒し』を求めていた。
「よし!解散!!お疲れ様だった。ゆっくり休め!!!」
「「「「「「「はい!!!」」」」」」」
(おい!お前らティナちゃんのことおしえろよ!)
(わぁーてるって!たっぷり聞かせてやるよ!!ティナちゃんはめちゃくちゃ可愛くてな・・・)
│││││││││││││││││││││
ティナはやることが無くなり、ぶらぶらと寄宿舎の中を歩いていた。
ティナはまだ三歳だ。まだまだ親に甘えていたい年齢。不安が顔に少しだけ出始めていた。
そんなティナを見かけた一人の騎士。
(ティナちゃんだ!話しかけていいのかな?そうだ!)
「ティティッティナちゃん!!飴あげるよ!大丈夫!怖くないよっ!!」
かなり怪しい感じになってしまった。
ティナはというと、一瞬躊躇いつつも、笑顔で飴を受け取り、美味しそうに舐めはじめた。
「ありがとう・・・」
ティナはふわりと微笑み、騎士にお礼をいう。
「どっどういたしまして!!(ほわぁ~)」
目の幻覚だろうか。飴をあげた騎士のまわりに花が飛んで見えた。
│││││││││││││││││││││
「くくっ!あいつ、テンパリすぎだろ!」
「そうだねぇ~端から見たら完全に変質者だね。ふふっ。」
「・・・好かれるのは良いことだ。」
「でも、何でも受け取っちゃうのは危険だね。」
「確かに!」
「・・・そういったことも教えていかなければな」
「んじゃ、とりあえず俺らはティナの部屋でも用意するか!」
「うん。そうしよっか。」
「・・・頼んだ。」
解散し、ティナがどんな行動をするのか気になり、影から見ていたルイド達。そして、カイとヒュースはルイドと分かれ、ティナの部屋の準備に取りかかるのだった。
│││││││││││││││││││││
「・・・ティナ。」
「!ルイド!!」
ティナはまだおぼつかない足取りでルイドの方へ行こうとする。
「・・・ん。」
ルイドは早歩きでティナへ近づき、肩にのせた。
「わぁっ!たかーい!!」
ティナはすっかりルイドになついているようだ。そんなルイド達を見ていた騎士達はどこかほっこりとした表情をしていた。
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