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一章 幼少期
これはチート?
しおりを挟む(これはチートなのか?ビミョーなきがするなぁ~。後でルイド達に聞いてみよう。あの『(+0000まだ解放できません)』ってなんだろ?ま、いっか。てゆーか精霊の愛し子ってなに!?強そうな雰囲気!!ん?でも精霊の愛し子って称号にあるけど、今まで精霊見たことないじゃん。なんでや。)
自分のステータスを見たティナは、基準が分からす素直に喜べずにいた。前世平凡だったティナは、少なからずチートに憧れていたのである。
そして、ティナはステータスにある精霊の愛し子という称号に疑問を抱いた。
(まぁ、いつか分かるのかな??)
称号について少し気になったが、考えても仕方がないと気持ちを切り替えることにした。
そしてすぐに分かることになったのであった。
│││││││││││││││││││││
「よし!今日はティナのステータスカードを作るぞ!」
カイはティナを肩車しながら元気にそう告げる。
ティナは今カイ達とともに廊下を歩いている。カイいわく、ティナのステータスカードを作るらしい。
「ステータスカード?」
(あれか?異世界あるあるのあれなのか??)
異世界系でお馴染みのステータスカードがあると知り、少しテンションが上がるティナ。
「おう!ティナはまだ持ってないみたいだからな!!うちにもステータスカードが作れる水晶があるから作ってやるよ。」
一般ではステータスカードは教会で作るのだが、ここの騎士団にはステータスカードを作れる水晶があるらしい。なんでも、過去に騎士団に所属していた騎士がステータスカードを無くし、大騒ぎになったかららしい。そのため騎士団に水晶をおいたのだとか。
「・・・着いたぞ。」
少し前を歩いていたルイドが立ち止まる。
「ふふっ少しティナのステータスにも興味があったんだよね。」
そう笑うヒュース。
(私は自分のステータスしってるけど、あのステータスを見てルイド達はどんな反応をするんだろ。)
ステータスの基準が分からないティナは少し不安になった。
「よし!んじゃこの水晶に手を当ててみろ!!」
「うん!」
手を水晶に近づける。すると、部屋が様々な色の光で溢れかえる。
「うわっ!」
ティナは驚き水晶から手を離してしまう。すると、光は徐々に収まり、先程と同じ風景にもどった。
「・・・これは。」
少し目を見開いたルイドがポツリとつぶやく。
「ティナは全属性持ちかもしれないねぇ。」
どこか嬉しそうなヒュース。
「ぜんぞくせい??」
「全属性持ちっていうのはね、火、水、風、地
、光、闇、無、の全ての属性を持っていることだよ。世界中探しても全属性を持っている人は数少ないんだ。それこそ王宮魔術師クラスに数人って感じ。しかも、全属性っていっても、光、闇、無は含めない人でも全属性って名乗ってるしね。何しろ、光属性と闇属性は並んで珍しいし、無属性何て凄く珍しいんだよ。ほとんどいないんだ。はい、カードを確認してみなよ。」
ヒュースはティナにカードを差し出した。そして、上から覗きこむ。
「俺も見たい!」
ヒュースと同じようにカイとルイドも覗く。
││││││││││││││││││││
ティアーナ・ルイ・アルミス:人間
レベル/1
体力:50/50
魔力:100/100(+0000まだ解放できません)
筋力:10/10
敏捷:20/20
運 :100
属性:火、水、風、地、光、闇、無
称号:(転生者)、精霊の愛し子
│││││││││││││││││││││
「えっ!精霊の愛し子!?」
普段あまり大きな声をださないヒュースが珍しく大きな声をだした。
「うわ!驚かすなよ。なぁ、精霊の愛し子ってすげーの?」
カイの能天気な質問にヒュースは興奮ぎみに答える。
「当たり前だよ!精霊の愛し子の称号は、精霊から好かれる魔力と波長を持つ者しかもてないんだ。でも、精霊に合う魔力と波長を持つ人なんてそうそういない。世界中を探して、一人いたらいいくらい貴重な存在なんだよ!!」
「お、おう。ティナは凄いんだな。」
いつもはのんびりしたしゃべり方のヒュースの、豹変ぶりにカイは若干引いている。
「うん!凄いんだよ!!」
言いたいことを言えたからか、スッキリした顔のヒュースは輝いてみえた。
(わっ私って思ってた以上に凄い存在だなのかな・・・?)
「・・・でも」
「「「でも?」」」
言いよどんだヒュースの次の言葉を待つ。
「・・・ティナの魔力は凄く少ないみたい。魔力が少ないとされている獣人でも、一般的な魔力量は大体250位なんだ。人間だったら600位がふつーかな。」
眉をさげ言いにくそうにそう告げるヒュース。
(やっぱり私の魔力少なかったんだ・・・。)
自分の魔力が一般に比べかなり少なかったことを知り落ち込むティナ。
「まぁ、魔力量は訓練しだいでいくらでも伸びるから、コツコツ訓練すればきっと増えるはずだよ!それに、精霊の愛し子の称号も、全属性持ちも凄く凄いことなんだから気にすることないさ。さぁ、そろそろお昼だ。食堂に行こうか。」
落ち込むティナを励ますように明るい声をだしたヒュースは、食堂へと歩き始めた。
「・・・落ち込むなティナ。」
「そーだぞ!もしティナに何かあったら俺らが守ってやるからよ!!」
ルイドとカイもティナを励ます。
「・・・うん。ありがと」
(あーぁ。チートの夢は諦めるしかないか。)
そんなことを思いながらティナも食堂に向かうのだった。
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