ずっとしたかった異世界転生!その夢叶いました

伏目 もももん

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2章 屋敷での生活

兄の後悔

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 僕には五つ年の離れたティナという妹がいた。ティナは僕にとてもなついてくれていて、僕はティナが大好きだった。だから、この可愛い妹を守っていこうと心に決めたんだ。
 



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 ある日、三歳になったときすべての子供がもらう祝福をもらうために、ティナは教会に行くことになった。うちは公爵だから、ティナの祝福をもらう場所は大聖堂で行われるはずだ。
 ティナはまだ三歳。長旅は体にこたえるだろうと、最短距離で大聖堂に向かうことになった。屋敷から最短で大聖堂に行くには獣人の国境内の森を抜けなければいけなかった。
 僕はティナが心配で、ついていきたかったけど、父さんが許してくれなかった。まぁ・・・護衛もたくさんつくし、森を通るっていっても少しだけだったので、僕はしぶしぶ諦めた。




│││││││││││││││││││││




・・・父さんたちが屋敷を出発して一週間がたったある日、父さん達が帰ってきた。僕は早くティナに会いたくて、部屋を飛び出した。

「おかえりなさい!父さん、母さん!ティナはっ?」

 久しぶりの父と母の顔をみれて嬉しかったが、ティナの姿が見えず、少し強めな言い方になってしまった。しょうがないと思う。一週間もティナに会えなかったんだから、そこは許して欲しいな。
 そこで父さんから告げられた言葉に、僕は頭を殴られたような衝撃がはしった。


「・・・帰る途中、馬車が倒れてな・・・っティナが行方不明になった。」
 父は顔を歪めながら吐き出すように、そう告げる。

「う・・・ティナちゃんっ」
 母は泣き出してしまった。
 僕は告げられた言葉の意味を理解できなかった。いや、理解したくなかった。

「う、嘘でしょ?ねぇ!父さん!!嘘っていってよ!!!」
 父さんに詰め寄った僕は、みんなの前なのに大声で叫ぶ。

「・・・すまない。」
 父のその一言で、僕は膝から力が抜け、しゃがみこんでしまった。





僕が 守るって誓ったのに・・・。
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