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2章 屋敷での生活
武器選び
しおりを挟むあれから父は仕事に行き、兄は勉強、そして母はお茶会に呼ばれているといってその場を離れた。ギリギリまで父と兄は粘ったが、母に連れていかれた・・・。
そして、ついにティナはロセと一緒に武器を選び始めた。
(やっぱり、武器の王道と言えば剣だよね!)
と、小振りの剣を手に取る。
…『カチャーーン!!』
「キャ!」
「ティナ様!大丈夫ですか!?」
ティナは剣を握った瞬間、勢いよく落としてしまったのだ。
「わ、わからないの。剣を握ったら手が震え出して・・・。他の武器を試すね!」
そう言ってティナは隣のレイピアを持つ。
「っ『カチャーーン!!』」
またしても落としてしまった。
(もしかして、私武器を持てないの??)
武器を離すと手の震えがピタリと止まる。ティナは泣きそうになりながらは次の武器を手に取る。
ティナは武器を手に取っては落とし、手に取っては落とすを繰り返した。そしてついに・・・。
「ぁ・・・、落とさない!手が!手が震えないよ!!ロセ!」
ティナは手に取った弓を持ちながらそう叫んだ。
「良かったですね!ティナ様!!」
ティナは結果として、弓以外の武器は持つことが出来なかった。弓以外の武器を持とうとすると、皆同じように手が震えてしまうのだ。
(よかったぁ~!持てる武器があって!!あっ焦ったあぁああ!!)
そして、ティナはこれから弓の訓練を受けることになる。何と、ロセが教えてくれるらしいのだ。
「一通りの武器の使い方は心得ています。」
と言っていたので、任せることにした。
「持ち方はわかりましか?では、まずはあそこの的へ矢を放ってみましょう。」
(こう、かな?)
ティナは言われた通りに、十メートル離れた的へ矢を放った。
『ピュン!!トスッ』
何とど真ん中に矢が刺さった。
「え!」
「ティナ様、弓を使うのは今日が初めてですか??」
「うん、初めてだよ?」
「なら、これは才能ですね!!ティナ様は弓の才能がおありのようです!」
と、ロセは興奮気味に話す。ティナはそれから的の距離を徐々に離していったが、ティナの放った矢は全て的の真ん中に刺さった。
(なんだろう、弓は初めての筈なのに凄く手に馴染む・・・)
「では、私が今から風で的を動かします。ティナ様は冷静に的を狙ってください。」
ロセは器用に的を風で操り、不規則な動きをさせる。これは風の魔力属性を持つロセだからなせる技だ。
「よしっ!」
ティナは目をつぶって深呼吸をしたあと、弓を構える。
「はぁっ!!」
ティナが放った矢は右に曲がりながら進み、ロセが操っていた的に当たる。また、立て続けに放った矢も見事に命中した。
「こ、これは本当に凄いです!さすがです!!・・・あっティナ様、そろそろ昼食の時間ですし、一旦お屋敷に戻りませんか??」
「え、もうそんな時間!?戻ろっか!」
そうしてティナ達は屋敷に戻ったのてあった。
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