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「ソフィ様、ソフィ様、お食事のご用意ができました」

「ん、んぁっ………あぁ、寝ちゃってたのか…」

無機質な声を掛けられ、ソフィは起きた。
少しの間だったが、ようやく頭がスッキリとした。

「ん~~~!食事…?」

「はい、食堂へご案内します」

「そういえばお腹も空いてきたねぇ」

お風呂に入り、疲れを落とし、さらに少しの睡眠をとったことで余裕が出てきたのか、ソフィは空腹だったことを思い出した。

「どんなご飯が食べられるんだろうねぇ」

ソフィが食堂に着くと、テオーリオとラジィトが待っていた。

「ソフィさん、お風呂いかがでしたか?不便はありませんでしたか?」

テオーリオが席に案内してくれた。

「ここは極楽かと思ったよ。すごいね~。あれもテルマさんが?」

ソフィはニコニコとご機嫌に率直な感想を言った。
すると、コック服姿の妙齢の凛々しい女性が現れた。

"気に入ってもらえたなら何よりだよ。そうそう、子供たちは先に食べて寝てしまったよ"

「おやまぁ………って、お前さんは……テルマさんかい?」

ソフィはちょっと自信無さげに聞いた。

"ふふっ、そうだよ。子供達の場所には後で案内するよ。ソフィ、空腹だろう?先に召し上がれ。ラジィト達が丹精込めて作った野菜を使ったメニューにしたよ"

テルマがそう言うと、ラジィトがソフィの前に食事を並べた。

「そうだね、いただくとするかね」

メニューはサンドイッチと野菜たっぷりのスープとサラダ
テルマの言葉の通り、野菜がたくさん使われていた。

ソフィはサンドイッチを手に取りパクっと口にした。

「美味しい!パンが柔らかい!モグモグ…これはなんて野菜を使っているんだい?えっ?レタス?へぇ~。こっちは…?モグモグ…モグモグ………」

ソフィは食べてはラジィトに色々話を聞いて、食べては話をして…なんてことをしていたらあっという間に食べ終わってしまった。

「ご馳走様。いやぁ美味しかった」

ソフィが満足していると、テルマが食後のデザートを持ってきた。

"さぁ、デザートだよ。甘さ控えめにしてあるから甘い物が苦手でも大丈夫なはず"

ソフィは驚いた。
ふわふわのパンにふわふわの白いクリームが付いている…

「テルマさん、これは?」

"シフォンケーキっていうのさ、私の故郷の食べ物だよ"

ソフィは一口取り、口に入れ、

「ん~~~~~~!!!ふわふわで美味しい!!ここは本当に天国のようだ!お風呂も最高だったし、テルマさん、あんた本当に何者なんだい?」

"ははっ、風呂も食事も気に入ってもらえて何よりだよ。話はまた後日、今日はゆっくりとするがいい"

「気を使ってくれてありがとね」

そう言ってテルマは何処かに行ってしまった。
残されたソフィはペロリとデザートを平らげ、部屋に案内してもらった。

そこはシンプルながらに、清潔感のある調度品が置かれた部屋だった。ソフィはすぐに部屋を気に入った。

「ここは過ごしやすいねぇ~」

しばらく寛いでいると、ドアがノックされた。
出てみるとテオーリオがいた。

「おや、どうしたんだい?」

「ソフィさん、お水持ってきました。
あと、テルマさんから伝言です。

"急だったから狭い部屋ですまないね。要望があれば何でも言って欲しい"

とのことです。明日以降とりあえず僕に言ってください。テルマさんは留守にしていることが多いので。明日、また色々と決めましょう。とりあえず今日のところはお休みなさい。」

「全然だよ。こんなに良くしてもらってありがとね。おやすみ」

ドアを閉め、水差しをテーブルに置き、ソフィはベッドに寝転んだ。

「うわぁ…なんていいヘッドなんだ。この布団も。ん~寝心地最高だね…ふぅ~」

と、そのまま朝までぐっすりと爆睡しまった。

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