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エピローグ
女批判の男 女として生きる~エピローグ~
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そして市役所を出た2人。
ベビーカーを押しながら、家に向かって歩いていると――
「……あ、貴子さん」
振り向くと、のぶ。
「あ、のぶさん」
ケンジが目を細める。
「のぶ?あの?」
貴子がうなずく。
「そう、私と同じ女変薬飲んで変身したの」
ケンジ
「へぇー」
少しだけ気まずい沈黙。
貴子
「で、こんなとこで何してるの?」
のぶ
「なかなか仕事が見つからなくて」
貴子は少し考えてから、さらっと言う。
「じゃあ、あのガールズバーで働いてみなよ」
のぶ
「え?あの店で?」
「ママもノゾミさんも良い人だし、私、多分、あの店で働いてなかったら女として生きるって思わなかった」
のぶはじっと聞く。
「そうなんですね……じゃあ、紹介って事でお願いします。1人で行くの心細くて……」
「わかったわ。じゃあ17時ぐらいに店で待ち合わせね」
のぶ
「ありがとうございます」
そう言って、のぶは去って行った。
貴子とケンジは顔を見合わせる。
ヒカルが「マーマ」と声を出す。
ミライが「パーパ」と笑う。
ベビーカーを押しながら、2人は家へ向かった。
そして17時前。
ケンジと貴子はベビーカーを押してガールズバーに向かった。
店の前には、既に、のぶが立っていた。
緊張した顔。
貴子はヒカルとミライを抱きかかえる。
ケンジがベビーカーをたたみ、ドアを開ける。
2人が入る後ろを、のぶは隠れるように入った。
貴子
「ママ~、ノゾミちゃん、久しぶり~」
ママ
「久しぶり~、何~、可愛い~~」
ノゾミ
「うわぁぁ~人形みたい~」
ケンジ
「お久しぶりです~」
ママ
「いや~立派なママとパパになって~」
ノゾミ
「本当に~、そして役立ってそうね」
と、貴子の胸をぷにっ。
貴子
「もう~相変わらずだなぁ、ノゾミちゃん」
ママ
「あれ?後ろの女性は?」
貴子
「あ、そうそう、最近できた友達の『のぶこ』さん。ここで働きたいって言うから、どうかな?と思って」
のぶ
「の、のぶこです」
ママ
「いやぁ~可愛くていいじゃない」
ノゾミ
「本当に~人気でそう」
ママ
「採用」
のぶ
「本当ですか?よろしくお願いいたします」
貴子
「良かったね、のぶこちゃん、頑張ってね」
のぶ
「はい」
ヒカルが笑う。
ミライもつられて声を出す。
店内に、柔らかい空気が広がる。
――
私が女になって最初に働いた店。
多分、この店じゃなかったら、
女として生きるって決意は出来なかったであろう。
のぶさんも私と同じ道を進むのか、
それとも男に戻るのか。
それは、まだわからない。
でも――
今を頑張る。
今と向き合う。
それだけは、きっと同じだ。
ヒカルが「マーマ」と言う。
ミライが「パーパ」と笑う。
ケンジが、そっと貴子の肩に手を置く。
人生は、続いていく。
ベビーカーを押しながら、家に向かって歩いていると――
「……あ、貴子さん」
振り向くと、のぶ。
「あ、のぶさん」
ケンジが目を細める。
「のぶ?あの?」
貴子がうなずく。
「そう、私と同じ女変薬飲んで変身したの」
ケンジ
「へぇー」
少しだけ気まずい沈黙。
貴子
「で、こんなとこで何してるの?」
のぶ
「なかなか仕事が見つからなくて」
貴子は少し考えてから、さらっと言う。
「じゃあ、あのガールズバーで働いてみなよ」
のぶ
「え?あの店で?」
「ママもノゾミさんも良い人だし、私、多分、あの店で働いてなかったら女として生きるって思わなかった」
のぶはじっと聞く。
「そうなんですね……じゃあ、紹介って事でお願いします。1人で行くの心細くて……」
「わかったわ。じゃあ17時ぐらいに店で待ち合わせね」
のぶ
「ありがとうございます」
そう言って、のぶは去って行った。
貴子とケンジは顔を見合わせる。
ヒカルが「マーマ」と声を出す。
ミライが「パーパ」と笑う。
ベビーカーを押しながら、2人は家へ向かった。
そして17時前。
ケンジと貴子はベビーカーを押してガールズバーに向かった。
店の前には、既に、のぶが立っていた。
緊張した顔。
貴子はヒカルとミライを抱きかかえる。
ケンジがベビーカーをたたみ、ドアを開ける。
2人が入る後ろを、のぶは隠れるように入った。
貴子
「ママ~、ノゾミちゃん、久しぶり~」
ママ
「久しぶり~、何~、可愛い~~」
ノゾミ
「うわぁぁ~人形みたい~」
ケンジ
「お久しぶりです~」
ママ
「いや~立派なママとパパになって~」
ノゾミ
「本当に~、そして役立ってそうね」
と、貴子の胸をぷにっ。
貴子
「もう~相変わらずだなぁ、ノゾミちゃん」
ママ
「あれ?後ろの女性は?」
貴子
「あ、そうそう、最近できた友達の『のぶこ』さん。ここで働きたいって言うから、どうかな?と思って」
のぶ
「の、のぶこです」
ママ
「いやぁ~可愛くていいじゃない」
ノゾミ
「本当に~人気でそう」
ママ
「採用」
のぶ
「本当ですか?よろしくお願いいたします」
貴子
「良かったね、のぶこちゃん、頑張ってね」
のぶ
「はい」
ヒカルが笑う。
ミライもつられて声を出す。
店内に、柔らかい空気が広がる。
――
私が女になって最初に働いた店。
多分、この店じゃなかったら、
女として生きるって決意は出来なかったであろう。
のぶさんも私と同じ道を進むのか、
それとも男に戻るのか。
それは、まだわからない。
でも――
今を頑張る。
今と向き合う。
それだけは、きっと同じだ。
ヒカルが「マーマ」と言う。
ミライが「パーパ」と笑う。
ケンジが、そっと貴子の肩に手を置く。
人生は、続いていく。
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