88 / 222
第一章 出会い編
抱擁
しおりを挟む
「ご、ごめんなさい…!私…、私、殿下にとても失礼な事を…!」
「俺に同情したことか?」
「いいえ!そうじゃないんです!私…、私は…、」
リスティーナは俯いて、手が震えながらも口を開いた。
「殿下と、私は…、似ていると思ってしまったんです…。」
訝し気に眉を顰めるルーファスにリスティーナは白状した。
「殿下も私と同じなのだと…、そう思ってしまったんです…。殿下が私と同じように辛い境遇に遭ったのだと知って、私は心のどこかでホッとしてしまったんです。苦しい思いをしたのは私だけではないのだと思うと…、ああ。良かった、と…。苦しんだのは私一人だけじゃないのだと…、そう、思って…!」
リスティーナは彼の顔を見られなかった。
ああ。私は何て、身勝手で醜く歪んだ感情を持った人間なのだろうか。こんな自分が嫌になる。
彼の境遇を聞いて、胸が痛んだのは事実だ。でも、それと同時に別の感情も沸き上がった。
それは、彼への親近感と歓喜…。ああ。この人も私と一緒なんだ、と。一種の仲間意識に似たものを抱いてしまった。あまつさえ彼と私は分かり合えるかもしれないなどと…。
リスティーナは気が付いた。本当は私は…、彼に出会う前から…、こんな打算に塗れた思いを抱いていたのだということを…。
初め私は彼の噂を聞いて、不安を抱いた。でも、心のどこかで呪いの王子として他人から嫌われ、避けられている王子相手なら…、私に優しくしてくれるかもしれない。
私と同じように一人ぼっちなのかもしれない。それなら、私が彼に精一杯お仕えして、寄り添うことができれば…、私を傍に置いて頂けるかもしれない。そうすれば…、私はもう一人じゃない。
母が亡くなってからこの胸に穴が開いたような虚しさと寂しさを…、埋められるかもしれない。
それは、本当に自分でも自覚できなかったほんの少しの期待だった。その事にリスティーナは今になって気が付いた。
全てを彼に白状し終えたかと思えば…、ポタッと雫がシーツの上に落ちた。
頬を伝う感触にリスティーナは自分が泣いているのだと知った。
「っ、も、申し訳、ありませ…!」
涙を拭い、一生懸命涙を止めようとする。それなのに、リスティーナの意思に反して、涙は止まらず、次から次へと涙が溢れた。
自己嫌悪と罪悪感のあまり、涙が止まらなかった。どうして…?どうして、涙が止まらないのだろうか。
彼の前で泣き出すなんて…!泣きたいのは彼の方なのに…!それなのに、どうして私が泣いたりなんか…!
そう思うのに焦れば焦るほど涙は止め処なく流れていく。
ゴシゴシと目元を擦り、顔を叩いた。そうすれば、涙が止まるのではないかと思って。
すると、スッと目の前に影が覆った。リスティーナの手首を彼が掴んだ。
「…よせ。顔に傷がつくだろう。」
彼はそう言って、リスティーナの頬に指を添わせ、そっと涙を拭ってくれた。
丁寧で優しい触れ方だった。ああ…。私は何て酷い女なんだろうか。こんな優しい彼にそんな狡い感情を抱いたりするなんて…。
自分が恥ずかしい。私は彼にこんな風に優しくしてもらう資格はないのに…。
「何故、泣く?」
「っ、も、申し訳…、」
「違う。君を責めているんじゃない。理由を聞いているんだ。」
「あ、っ、わ、私…!じ、自分が恥ずかしくて…!私、殿、下に…、う、っ、酷い事、を考えて…!」
「…。」
「ふっ、うっ…、殿下の、っ、不幸を、喜んだり、して…!わ、私…、最低っ、な…、」
嗚咽交じりに話すリスティーナだったが不意にバサッと白い何かが視界を覆った。
え…?と思う間もなく、その白い何かに包まれた状態で抱き締められた。
布越しに伝わる力強い腕の感触にリスティーナはようやく掛け布越しに彼に抱き締められていることに気が付いた。
「…泣くな。」
「殿、下…?」
リスティーナはいきなりの事に涙が止まり、呆然と呟いた。
「すまない…。今のは俺が言い過ぎた。」
「え、そんな…!殿下が謝ることはありません!そもそも、私が殿下に失礼な事を言ったのが原因で…!」
「…違う。今のは俺に非がある。君をこうだと完全に決めつけて、きついことを言ってしまった。
君が…、そういう女じゃないことは分かっていた筈なのに…。」
耳元で囁かれる低い声と彼の吐息…。リスティーナはこの状況に心臓がドキドキした。彼に抱き締められているのだと実感する。
「君みたいなお人好しな女があいつと同じわけがないのにな。」
ぼそりと呟いた彼の言葉は独り言のようだった。
「…?あいつ?」
「…何でもない。こっちの話だ。さっきのは、俺が八つ当たりしたようなものだ。…忘れてくれ。だから、君ももう自分を責める必要はない。」
「え、お、お怒りにならないのですか?私、あんなに失礼な真似を…、」
「怒っていない。…だから、もう泣くな。君が俺を同類だと似た者同士だと思ってくれて構わない。俺がそれを許す。」
身体を離した彼は真剣な表情でリスティーナを見下ろした。
そんな彼をリスティーナは信じられない気持ちで見上げた。
私を責めないばかりかそれを許してくれるなんて…。
彼は優しいだけじゃなくて、寛大さも持ち合わせている。そんな彼の新しい一面をまた知ることができた気がした。
「殿下…。ありがとうございます…。寛大な処置に感謝いたします。」
「君は…、」
そんなリスティーナを見て、ルーファスは一瞬、眩しそうに目を細めた。
「殿下…?」
「いや…。涙、止まったみたいだな。」
彼の言葉にリスティーナも漸くその事実に気が付いた。彼を見上げると、その表情は少しだけ穏やかなものへと変わっていた。さっきの無機質な表情とは全然違う。
「急に抱き締めたりして悪かった。不意打ちの行動をすれば女は涙が止まると聞いたことがあったから…。」
「い、いえ!そんな…、殿下のお蔭で涙が止まりましたから助かりました。」
それに…、彼に抱き締められるのは嫌ではなかった。そんなはしたないことは絶対に口にできないが。
リスティーナは先程の抱擁を思い返し、ドキドキと胸が高鳴った。掛け布越しではなくても直接抱き締めてくれても良かったのにと思ってしまった。
「あ、あの…、そういえば、殿下はどうして掛け布などを私に被せたのですか?」
「俺に直接触られるのは嫌がるかと思ったからだ。」
「い、嫌だなんて…!そのような事は…!」
リスティーナは首を横に振り、否定した。その時、リスティーナはくしゅん、と小さなくしゃみをした。
そこでリスティーナは自分が素肌の上に掛け布で身体を隠しているだけの姿でいることに気が付いた。
「ああ。寒いのか?春になったとはいえ、まだ冷えるからな。少しここで待っていろ。何か羽織れるものを持ってくる。」
そう言って、彼は立ち上がった。
「え、そんな!殿下のお手を煩わせる訳には…!わ、私が自分で探しますから…、」
そう言って、リスティーナは慌てて掛け布で肌を隠したままベッドから降りようと身体を動かした。
が、少し動いただけで下腹部にズキン、と走った鈍痛に顔を顰めた。
「っ、~~~~!」
声にならない悲鳴を上げ、ベッドに蹲るリスティーナにルーファスは無言で視線を注いだ。
「…痛むのか?」
「い、いえ!だ、大丈夫、です…!」
無理矢理笑みを張り付けて、それを証明しようとするかのように何とかベッドから床に足を降ろそうとした。が、またしても走る鈍痛にリスティーナはそのままベッドから転げ落ちそうになった。
「きゃっ!?」
思わず目を瞑ったが転倒する前にルーファスがリスティーナの体を受け止めて転倒は免れた。
「あ、ありがとうございます…。」
「…あ、ああ。」
彼はリスティーナを一瞬だけ見下ろしただけですぐに目を逸らし、リスティーナを支えながら、転びそうになった拍子に床に落ちた掛け布を拾ってリスティーナの体に掛けてくれた。
「っ!」
わ、私、今…、裸…!
どうりで彼の様子がおかしかった訳だ。気まずそうに顔を背ける彼の行動を理解したリスティーナは顔から火が出そうになる位、恥ずかしかった。恥ずかしくて、彼の顔が見れない…!
そんなリスティーナをベッドに座らせると、ルーファスはリスティーナと視線を合わせないまま言った。
「何か着れそうなものを持ってくるから、君はここで待っていろ。」
「は、はい…。」
リスティーナは恥ずかしさのあまり彼の顔が見れなかった。だから、彼の顔もまた、少し赤らんでいることにリスティーナは気付かなかった。ごそごそと物音がするのを聞きながら、リスティーナはかああ、と火照った頬を抑えた。
「俺に同情したことか?」
「いいえ!そうじゃないんです!私…、私は…、」
リスティーナは俯いて、手が震えながらも口を開いた。
「殿下と、私は…、似ていると思ってしまったんです…。」
訝し気に眉を顰めるルーファスにリスティーナは白状した。
「殿下も私と同じなのだと…、そう思ってしまったんです…。殿下が私と同じように辛い境遇に遭ったのだと知って、私は心のどこかでホッとしてしまったんです。苦しい思いをしたのは私だけではないのだと思うと…、ああ。良かった、と…。苦しんだのは私一人だけじゃないのだと…、そう、思って…!」
リスティーナは彼の顔を見られなかった。
ああ。私は何て、身勝手で醜く歪んだ感情を持った人間なのだろうか。こんな自分が嫌になる。
彼の境遇を聞いて、胸が痛んだのは事実だ。でも、それと同時に別の感情も沸き上がった。
それは、彼への親近感と歓喜…。ああ。この人も私と一緒なんだ、と。一種の仲間意識に似たものを抱いてしまった。あまつさえ彼と私は分かり合えるかもしれないなどと…。
リスティーナは気が付いた。本当は私は…、彼に出会う前から…、こんな打算に塗れた思いを抱いていたのだということを…。
初め私は彼の噂を聞いて、不安を抱いた。でも、心のどこかで呪いの王子として他人から嫌われ、避けられている王子相手なら…、私に優しくしてくれるかもしれない。
私と同じように一人ぼっちなのかもしれない。それなら、私が彼に精一杯お仕えして、寄り添うことができれば…、私を傍に置いて頂けるかもしれない。そうすれば…、私はもう一人じゃない。
母が亡くなってからこの胸に穴が開いたような虚しさと寂しさを…、埋められるかもしれない。
それは、本当に自分でも自覚できなかったほんの少しの期待だった。その事にリスティーナは今になって気が付いた。
全てを彼に白状し終えたかと思えば…、ポタッと雫がシーツの上に落ちた。
頬を伝う感触にリスティーナは自分が泣いているのだと知った。
「っ、も、申し訳、ありませ…!」
涙を拭い、一生懸命涙を止めようとする。それなのに、リスティーナの意思に反して、涙は止まらず、次から次へと涙が溢れた。
自己嫌悪と罪悪感のあまり、涙が止まらなかった。どうして…?どうして、涙が止まらないのだろうか。
彼の前で泣き出すなんて…!泣きたいのは彼の方なのに…!それなのに、どうして私が泣いたりなんか…!
そう思うのに焦れば焦るほど涙は止め処なく流れていく。
ゴシゴシと目元を擦り、顔を叩いた。そうすれば、涙が止まるのではないかと思って。
すると、スッと目の前に影が覆った。リスティーナの手首を彼が掴んだ。
「…よせ。顔に傷がつくだろう。」
彼はそう言って、リスティーナの頬に指を添わせ、そっと涙を拭ってくれた。
丁寧で優しい触れ方だった。ああ…。私は何て酷い女なんだろうか。こんな優しい彼にそんな狡い感情を抱いたりするなんて…。
自分が恥ずかしい。私は彼にこんな風に優しくしてもらう資格はないのに…。
「何故、泣く?」
「っ、も、申し訳…、」
「違う。君を責めているんじゃない。理由を聞いているんだ。」
「あ、っ、わ、私…!じ、自分が恥ずかしくて…!私、殿、下に…、う、っ、酷い事、を考えて…!」
「…。」
「ふっ、うっ…、殿下の、っ、不幸を、喜んだり、して…!わ、私…、最低っ、な…、」
嗚咽交じりに話すリスティーナだったが不意にバサッと白い何かが視界を覆った。
え…?と思う間もなく、その白い何かに包まれた状態で抱き締められた。
布越しに伝わる力強い腕の感触にリスティーナはようやく掛け布越しに彼に抱き締められていることに気が付いた。
「…泣くな。」
「殿、下…?」
リスティーナはいきなりの事に涙が止まり、呆然と呟いた。
「すまない…。今のは俺が言い過ぎた。」
「え、そんな…!殿下が謝ることはありません!そもそも、私が殿下に失礼な事を言ったのが原因で…!」
「…違う。今のは俺に非がある。君をこうだと完全に決めつけて、きついことを言ってしまった。
君が…、そういう女じゃないことは分かっていた筈なのに…。」
耳元で囁かれる低い声と彼の吐息…。リスティーナはこの状況に心臓がドキドキした。彼に抱き締められているのだと実感する。
「君みたいなお人好しな女があいつと同じわけがないのにな。」
ぼそりと呟いた彼の言葉は独り言のようだった。
「…?あいつ?」
「…何でもない。こっちの話だ。さっきのは、俺が八つ当たりしたようなものだ。…忘れてくれ。だから、君ももう自分を責める必要はない。」
「え、お、お怒りにならないのですか?私、あんなに失礼な真似を…、」
「怒っていない。…だから、もう泣くな。君が俺を同類だと似た者同士だと思ってくれて構わない。俺がそれを許す。」
身体を離した彼は真剣な表情でリスティーナを見下ろした。
そんな彼をリスティーナは信じられない気持ちで見上げた。
私を責めないばかりかそれを許してくれるなんて…。
彼は優しいだけじゃなくて、寛大さも持ち合わせている。そんな彼の新しい一面をまた知ることができた気がした。
「殿下…。ありがとうございます…。寛大な処置に感謝いたします。」
「君は…、」
そんなリスティーナを見て、ルーファスは一瞬、眩しそうに目を細めた。
「殿下…?」
「いや…。涙、止まったみたいだな。」
彼の言葉にリスティーナも漸くその事実に気が付いた。彼を見上げると、その表情は少しだけ穏やかなものへと変わっていた。さっきの無機質な表情とは全然違う。
「急に抱き締めたりして悪かった。不意打ちの行動をすれば女は涙が止まると聞いたことがあったから…。」
「い、いえ!そんな…、殿下のお蔭で涙が止まりましたから助かりました。」
それに…、彼に抱き締められるのは嫌ではなかった。そんなはしたないことは絶対に口にできないが。
リスティーナは先程の抱擁を思い返し、ドキドキと胸が高鳴った。掛け布越しではなくても直接抱き締めてくれても良かったのにと思ってしまった。
「あ、あの…、そういえば、殿下はどうして掛け布などを私に被せたのですか?」
「俺に直接触られるのは嫌がるかと思ったからだ。」
「い、嫌だなんて…!そのような事は…!」
リスティーナは首を横に振り、否定した。その時、リスティーナはくしゅん、と小さなくしゃみをした。
そこでリスティーナは自分が素肌の上に掛け布で身体を隠しているだけの姿でいることに気が付いた。
「ああ。寒いのか?春になったとはいえ、まだ冷えるからな。少しここで待っていろ。何か羽織れるものを持ってくる。」
そう言って、彼は立ち上がった。
「え、そんな!殿下のお手を煩わせる訳には…!わ、私が自分で探しますから…、」
そう言って、リスティーナは慌てて掛け布で肌を隠したままベッドから降りようと身体を動かした。
が、少し動いただけで下腹部にズキン、と走った鈍痛に顔を顰めた。
「っ、~~~~!」
声にならない悲鳴を上げ、ベッドに蹲るリスティーナにルーファスは無言で視線を注いだ。
「…痛むのか?」
「い、いえ!だ、大丈夫、です…!」
無理矢理笑みを張り付けて、それを証明しようとするかのように何とかベッドから床に足を降ろそうとした。が、またしても走る鈍痛にリスティーナはそのままベッドから転げ落ちそうになった。
「きゃっ!?」
思わず目を瞑ったが転倒する前にルーファスがリスティーナの体を受け止めて転倒は免れた。
「あ、ありがとうございます…。」
「…あ、ああ。」
彼はリスティーナを一瞬だけ見下ろしただけですぐに目を逸らし、リスティーナを支えながら、転びそうになった拍子に床に落ちた掛け布を拾ってリスティーナの体に掛けてくれた。
「っ!」
わ、私、今…、裸…!
どうりで彼の様子がおかしかった訳だ。気まずそうに顔を背ける彼の行動を理解したリスティーナは顔から火が出そうになる位、恥ずかしかった。恥ずかしくて、彼の顔が見れない…!
そんなリスティーナをベッドに座らせると、ルーファスはリスティーナと視線を合わせないまま言った。
「何か着れそうなものを持ってくるから、君はここで待っていろ。」
「は、はい…。」
リスティーナは恥ずかしさのあまり彼の顔が見れなかった。だから、彼の顔もまた、少し赤らんでいることにリスティーナは気付かなかった。ごそごそと物音がするのを聞きながら、リスティーナはかああ、と火照った頬を抑えた。
0
あなたにおすすめの小説
【完結】異世界に転移しましたら、四人の夫に溺愛されることになりました(笑)
かのん
恋愛
気が付けば、喧騒など全く聞こえない、鳥のさえずりが穏やかに聞こえる森にいました。
わぁ、こんな静かなところ初めて~なんて、のんびりしていたら、目の前に麗しの美形達が現れて・・・
これは、女性が少ない世界に転移した二十九歳独身女性が、あれよあれよという間に精霊の愛し子として囲われ、いつのまにか四人の男性と結婚し、あれよあれよという間に溺愛される物語。
あっさりめのお話です。それでもよろしければどうぞ!
本日だけ、二話更新。毎日朝10時に更新します。
完結しておりますので、安心してお読みください。
今夜は帰さない~憧れの騎士団長と濃厚な一夜を
澤谷弥(さわたに わたる)
恋愛
ラウニは騎士団で働く事務官である。
そんな彼女が仕事で第五騎士団団長であるオリベルの執務室を訪ねると、彼の姿はなかった。
だが隣の部屋からは、彼が苦しそうに呻いている声が聞こえてきた。
そんな彼を助けようと隣室へと続く扉を開けたラウニが目にしたのは――。
【完結・おまけ追加】期間限定の妻は夫にとろっとろに蕩けさせられて大変困惑しております
紬あおい
恋愛
病弱な妹リリスの代わりに嫁いだミルゼは、夫のラディアスと期間限定の夫婦となる。
二年後にはリリスと交代しなければならない。
そんなミルゼを閨で蕩かすラディアス。
普段も優しい良き夫に困惑を隠せないミルゼだった…
巨乳令嬢は男装して騎士団に入隊するけど、何故か騎士団長に目をつけられた
狭山雪菜
恋愛
ラクマ王国は昔から貴族以上の18歳から20歳までの子息に騎士団に短期入団する事を義務付けている
いつしか時の流れが次第に短期入団を終わらせれば、成人とみなされる事に変わっていった
そんなことで、我がサハラ男爵家も例外ではなく長男のマルキ・サハラも騎士団に入団する日が近づきみんな浮き立っていた
しかし、入団前日になり置き手紙ひとつ残し姿を消した長男に男爵家当主は苦悩の末、苦肉の策を家族に伝え他言無用で使用人にも箝口令を敷いた
当日入団したのは、男装した年子の妹、ハルキ・サハラだった
この作品は「小説家になろう」にも掲載しております。
辺境伯と幼妻の秘め事
睡眠不足
恋愛
父に虐げられていた23歳下のジュリアを守るため、形だけ娶った辺境伯のニコラス。それから5年近くが経過し、ジュリアは美しい女性に成長した。そんなある日、ニコラスはジュリアから本当の妻にしてほしいと迫られる。
途中まで書いていた話のストックが無くなったので、本来書きたかったヒロインが成長した後の話であるこちらを上げさせてもらいます。
*元の話を読まなくても全く問題ありません。
*15歳で成人となる世界です。
*異世界な上にヒーローは人外の血を引いています。
*なかなか本番にいきません
虐げられた出戻り姫は、こじらせ騎士の執愛に甘く捕らわれる
無憂
恋愛
旧題:水面に映る月影は――出戻り姫と銀の騎士
和平のために、隣国の大公に嫁いでいた末姫が、未亡人になって帰国した。わずか十二歳の妹を四十も年上の大公に嫁がせ、国のために犠牲を強いたことに自責の念を抱く王太子は、今度こそ幸福な結婚をと、信頼する側近の騎士に降嫁させようと考える。だが、騎士にはすでに生涯を誓った相手がいた。
借金まみれで高級娼館で働くことになった子爵令嬢、密かに好きだった幼馴染に買われる
しおの
恋愛
乙女ゲームの世界に転生した主人公。しかしゲームにはほぼ登場しないモブだった。
いつの間にか父がこさえた借金を返すため、高級娼館で働くことに……
しかしそこに現れたのは幼馴染で……?
襲われていた美男子を助けたら溺愛されました
茜菫
恋愛
伯爵令嬢でありながら公爵家に仕える女騎士イライザの元に縁談が舞い込んだ。
相手は五十歳を越え、すでに二度の結婚歴があるラーゼル侯爵。
イライザの実家であるラチェット伯爵家はラーゼル侯爵に多額の借金があり、縁談を突っぱねることができなかった。
なんとか破談にしようと苦慮したイライザは結婚において重要視される純潔を捨てようと考えた。
相手をどうしようかと悩んでいたイライザは町中で言い争う男女に出くわす。
イライザが女性につきまとわれて危機に陥っていた男ミケルを助けると、どうやら彼に気に入られたようで……
「僕……リズのこと、好きになっちゃったんだ」
「……は?」
ムーンライトノベルズにも投稿しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる