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お仕事早いよ!?

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落ち着いたセバスさんと「元酒場」へ戻ります。

う~ん?
おかしいですね、「元酒場」に明かりが灯ってます。

……恐る恐る入ります。

お、おぅ……伯爵家の料理人とメイドさん達が居ました。
しかも、「元酒場」が「酒場」になってます。
どこもかしこもピカピカです。

「あ、お帰りなさい。ミリア……じゃなくてミント?」

「あはは、今はどっちでも良いよチェリエ。それより、どゆ事、コレ?」

セリナさんが前に出てきて、頭を下げました。

「勝手に皆に通路を教えてしまい申し訳ありません。が、お嬢様がここを使われるのならば、早々に片付けてしまわなければならないと思いまして、全員で整えさせて頂きました。」

「そっかぁ、まぁ、いずれは教えるつもりだったから良いけど……もしかして2階も片付いちゃってるの?」

「はい。全て使用可能です。」

マジすか!?
この短時間で!?

「凄いね!もう、いっその事「酒場」開いちゃう?」

でも、開くのも大変だよね?
仕入れにもお金掛かるし、仕入れ先とか出すメニューとか、金額設定とか?
後、屋敷の方が人手不足になるんじゃない?

私が考え始めた時、厨房からバンズさん達3人が出てきました。

「その事だが、本当に「酒場」を開いて良いのなら、このカッツェに任せてやって欲しいんだ。勿論、仕入れから全部だ。」

バンズさんが言い終わる前にカッツェが前に出て来て……
え~、土下座したゃったよ!?

「お願いします!昔から「店」を持ちたかったんです!やらせて下さい!!」

「取り敢えず、土下座止めて?ね?」

「いえ、そう言う訳にはいきません!不躾な御願いを言っている自覚は有ります!クビにされても仕方無い事を言っています!それでも、お願いします。俺にここを使わせて下さい!」

「いやいや!こんな事でクビにしたりしないからね!……でもね、ここって伯爵家の通り道だよ?自分のお店が隠れ蓑ってどうなの?嫌じゃない?」

「俺は気にしません。使わせて貰えるのならちゃんと賃貸料も払います!」

う~~~ん

私が迷っているとセバスさんが、

「酒場として機能していた方が隠れ蓑にはなるでしょう。出入りが気になるのなら、いっその事「物置部屋」の前の壁に出入り口を作ってしまえば、「酒場」からは見えなくなって良いのではないでしょうか?」

壁をぶち抜くんですね?
好きですよ!そう言うの!
ぶち抜いた先は、井戸の有る小さい庭になってます。
そこから外に出れば良いと……。

「接客はどうするの?新しく雇うの?出来れば「隠し通路」なんだから、あまり知られたく無いよ?」

「そ、それは……」

「厨房と接客の両方を1人でこなすのは無理よね?」

「は、はい……出来れば………その……」

チラチラとカリナの方を見ながら喋ります。
バレバレです。
男ならハッキリ言えやぁ!!
こっちがモヤモヤする~。

「カ……カ、カリ、カリナに…………カリナに手伝って欲しいと思ってます!!」

「カリナに言いなさい!!」

「は!はい!!」

カッツェが立ち上がりカリナの側に行きます。
2人して顔を真っ赤に染めてます。
止めてカリナ!
もじもじする度にメロンが揺れるの~~!

「…………。」

「…………。」

「男なら、バシッと決めなさい!」

「ふぁ!?あああ、はい!カリナ!結婚を前提に恋人になって下さい!!」

お手伝い頼むだけじゃないのかよ!?
90度の礼にピーンと伸ばされた右手。
少し迷った後、そっとカッツェの手を握り返すカリナ。

「……私で良ければ……。」

そして見つめ会う2人。
喜びに沸く使用人ズ。

……ワタシ、カエッテモイイカナ?

うん、おめでたいですよ!
カップル成立ですよ!

でもね、今日はなんか疲れました!
一言言わせて下さい!

私、嫁いでまだ、3日目ですから~~~!!






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