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ラジヲ
きっと犯人からよ
しおりを挟む「どうしよう! 隆ちゃん、殺されちゃったかもっ」
携帯を見ながら、七月は騒ぐが。
「落ち着け。
単に切れただけじゃないのか?」
案の定、七月がかけかえる前に、隆彦から、かかってきた。
七月はコタツに置いたスマホが音楽を鳴り響かせるのを聴きながら、
「……きっと犯人からよ」
と言って、すぐには出ない。
「阿呆か」
と槻田は横からそれを取った。
「もしもし?」
『あ、槻田先生。
今日も一緒だったんですね』
と嫌味なんだかなんだかよくわからないことを言いながら、隆彦が出てくる。
相も変わらず、呑気な口調だった。
『いやあ~。
カップメンの蓋開けながら、電話してたら、床に落としちゃって』
隆彦はスマホを耳と肩で挟んで、蓋を開けようとしていたようだ。
元来、不器用なのに、どうしてそういう真似をするのか。
『あれって凶器なんですよね?』
今更ながらにそう訊いてくる隆彦に、今まで、何をやってたんだと思った。
『それが鑑識の友達に頼んだんですが。
なんの凶器だと言われて答えられなかったら、玩具の探偵キットをくれまして』
苦笑いしながら、隆彦は言う。
『かけてもいいですか? ルミノールとか』
「……かけてみろ」
なんとなくだが、こいつの上司でなくてよかったと槻田は思っていた。
人が悪くないのは確かなのだが。
『あっ、変わりましたよ!
微量ですが、反応が!』
おお~というどよめきが周囲で沸き起こっている。
「待て。
お前、そこは何処だ」
『職場です』
と明るい声が変える。
刑事たちが玩具なのに、ちゃんと反応していることに感心しているようだ。
……暇なのか?
誰かが後ろで、急に指示を出し始めた。
隆彦の様子を窺っていた鑑識の人間が反応があったと知って、やってきたのかもしれない。
『え~と。
指紋やってみます。
この辺?』
と誰かに確かめている隆彦の声がした。
こいつ、ルミノールもなんだかわからないまま、闇雲にかけてそうだ。
どうも簡易なキットのようだが、指紋とれるのか?
順番、逆の方がよかったのではと思いながら、結果を待つ。
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