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〜クラウスside〜
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しおりを挟むこれで兄様は私とずっと一緒だ。
兄様も貴族の寄宿学校に入ってしまって寂しい期間もあったが、私達は相思相愛で結婚も約束している仲なんだ。
この頃になると私は自分の両親、この家に出入りしているメイドや執事……家庭教師の交友関係等を徹底的に調べて、利用できる者は全部利用して弱みなども把握していた。
だから伯爵家では私に逆らえる者はもう誰1人としていないし、両親は貴族としての手腕が私にはあると見込んで黙認していた。そして働いている者は私を心の中では怖がっている様だった。
そんな中でたまにリンゼ兄様が寄宿学校から帰ってくると、伯爵家の雰囲気が一気に明るい雰囲気に変わる。
あまり頭の良くない兄様は裏表もない単純な性格で、美しい容姿でニコニコしているから兄様を見ればとても和んでホッとするのだ。
しかも兄様は平和ボケしていて全く欲もない。
食事も好き嫌い無く「美味しい美味しい」といって食べるけど、あれやこれを食べたいと我儘なんか言わない。
服や装飾品だってそうだ。
物欲も無いから逆に両親が気を利かせて色々な物を用意するので、そのまま着たり身につけている。
まあ、元々美しい容姿をしているので全て似合ってしまうから、何でも良いと思ってしまうのだろうが……
とにかく年頃になっても余計なお金がかからないし、そんな兄様を見て周りが自然に動いてくれるとは……意外と貴族社会の中でも稀な才能じゃないのか……?
将来伯爵家の嫡男としては都合よく育ってくれているもんだ。
私はリンゼ兄様の将来のパートナーとして伯爵家を一緒に盛り立てて行こうと計画していた。
そんな時、突然学校を卒業したリンゼ兄様が家から居なくなった。
仮にも結婚の約束をしている私に何も言わずに出て行ったというのは何かの間違いじゃないかと両親に詰め寄ってみると
「リンゼは伯爵家の将来を考えて優秀なお前にこの伯爵家の跡を継いで欲しいと家を出て行ったんだ」
ショックだった。
私が優秀でいる方がリンゼ兄様はもっと私を頼って下さり、ずっと一緒にいてくれると思っていたのに全くの見当違いだったとようやく気づいた。
「そんなっ!!父上と母上はお兄様をお止めしなかったのですか!!兄様は貴族社会の中で1番大事な人を惹きつける才能をお持ちです!!物覚えが悪い所は私が補助していけばこの伯爵家の将来は安泰だったのに!!」
私の話を聞いていた両親は想定内だよと言わんばかりに落ち着いていた。
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