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プロローグ 静かな日常の変化
朝のルーティン
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目覚まし時計が鳴る前に目が覚める。
枕元に置かれたスマートフォンの画面を確認すると、時刻は午前七時五十八分。アラームが鳴るまであと二分。
僕はベッドの上で軽く伸びをし、深く息を吐いた。昨日と変わらない朝。特に何かが変わる予感もない。そんな日常が、今日も始まる。
天井をぼんやりと見つめながら、布団の中でしばらくじっとする。大学に通い始めて二年が経ち、日常の流れはすでにルーチンと化していた。
起きる時間、朝の準備、通学、講義、バイト。たまに友人と会話を交わすことはあるが、深く関わることは少ない。大きな刺激のない生活。
――このままでいいのだろうか?
そんな考えが、時折頭をよぎる。だが、何かを変えようと思うわけでもない。特に不満があるわけではないのだから。
僕は意を決して布団を跳ね除け、ベッドから足を下ろした。足元に触れるフローリングが冷たくて、一瞬身震いする。スリッパを履き、部屋を出る。
ワンルームの狭い部屋。六畳ほどのスペースには、最低限の家具だけが置かれている。ベッド、デスク、本棚、クローゼット、そして小さなキッチン。大学に進学する際、一人暮らしを始めた時に揃えたものばかりで、部屋に個性らしいものはほとんどない。ポスターや観葉植物の一つでもあれば、もう少し違うのかもしれないが、部屋を飾ることに興味を持てずにいた。
洗面所の鏡の前に立ち、ぼんやりと自分の顔を眺める。
黒髪は寝癖でわずかに跳ねているが、わざわざ直すほどではない。目つきが少し悪いのは昔からだ。幼い頃、よく母親に「もっと笑顔を作りなさい」と言われたが、意識的に表情を作るのはどうにも苦手だった。
水道の蛇口をひねり、冷たい水で顔を洗う。ひんやりとした感触が、ようやく意識をはっきりさせる。
「今日も、普通の一日……だよな」
独り言のように呟きながら、歯を磨き、タオルで顔を拭く。
シャツのボタンを留めながら、壁掛けの時計を確認する。八時十五分。いつもの時間だ。
冷蔵庫を開けると、昨夜買っておいたヨーグルトが目に入る。パックを取り出し、スプーンですくって口に運ぶ。朝食はこの程度で十分だ。たまにパンやシリアルを食べることもあるが、最近は手軽なものばかりになっている。料理をする気力が湧かないのもあるが、一人でしっかりした朝食を食べる気になれないのが本音だった。
食事を済ませると、バッグを肩にかけ、部屋を出た。
駅までの道のりも、いつも通り。
アパートの外に出ると、澄んだ朝の空気が肌に触れる。ほんのり冷たい風が吹いているが、冬の寒さほどではない。春の訪れを感じる季節。
歩道には、通勤や通学のために急ぐ人々が行き交っている。コンビニの前では、制服姿の高校生がスマホを片手に立ち話をしている。スーツ姿の会社員たちは、無言でスマホの画面を見つめながら歩いている。
僕はイヤホンを取り出し、耳に差し込む。音楽アプリを開き、適当に選んだプレイリストを流す。軽快なリズムの曲が流れ始めると、いつもの朝が少しだけ心地よく感じられる。
電車の時間に合わせ、足早に駅へ向かう。
ホームに立ち、電車を待つ。
いつもの時間、いつもの場所。変わらない朝の光景。
僕の周りを囲む人々も、それぞれの日常を繰り返しているのだろう。
やがて電車が到着し、ドアが開く。車内は満員ではないが、それなりに混み合っていた。吊革を握りながら窓の外を眺めると、灰色のビル群が通り過ぎていく。
ふと、窓ガラスに映る自分の顔を見た。
特徴のない、どこにでもいるような大学生。背は平均的で、特に目立つわけでもない。人混みの中に溶け込んでしまう存在。それが、僕――藤井陽介だった。
目的地に着き、改札を抜ける。
大学のキャンパスへ続く道を歩く。周囲には、すでに多くの学生たちが行き交っている。友人と楽しそうに話しながら歩く者、イヤホンをつけて音楽に没頭する者、スマホを片手に何かを確認する者――どれも見慣れた光景だ。
僕は特に誰とも話さず、黙々と講義の教室へ向かう。
教室に入り、空いている席に腰を下ろす。ノートを広げ、ボールペンを手にするが、まだ授業が始まるには少し時間がある。窓際の席に座り、外の景色を眺めた。春の陽射しが降り注ぎ、キャンパスの木々が風に揺れている。
やがて教授が入室し、淡々とした講義が始まる。
黒板に書かれる文字を眺めながら、何となくペンを走らせる。
――退屈だ。
こんな毎日を、あとどれくらい続けるのだろう。
同じような日々の繰り返し。
変化のない朝、変化のない大学生活。
何かが変わることを、僕は望んでいるのだろうか?
それとも、変わらない日常に安心しているのか?
そんなことを考えながら、僕はただ講義の時間が過ぎるのを待っていた。
黒板に書かれる文字を眺めながら、無意識のうちにペンを回す。教授の声は淡々としていて、聞こうと思えば耳に入るが、頭に残ることはほとんどない。周りを見渡すと、ノートを取る学生もいれば、スマホを机の下に隠して操作する者もいる。前の席に座る男子学生は、完全に寝落ちしていた。
ふと、隣の席から視線を感じた。
「ねえ、藤井」
小声で呼ばれ、顔を向けると、そこには見慣れた顔――杉本翔太がいた。彼は僕と同じ学部で、何かと一緒になることが多い。
「今日の授業、いつまでだっけ?」
「三限までだよ」
「マジか。長ぇ……」
杉本は軽くため息をつく。彼は典型的な大学生というか、授業よりもバイトや遊びを優先するタイプだ。それでも、単位を落とさない程度には出席している。
「昼飯、どこ行く?」
「……いつもの食堂でいいんじゃない?」
「だよな。じゃ、あとで」
そう言うと、杉本は再び前を向いた。彼は適当に授業を受け流すのが得意で、ノートもほとんど取らない。大学に入ったばかりの頃は、そういうタイプの学生を見て「大丈夫なのか?」と思っていたが、二年目にもなると、結局どうにかなることが分かってきた。
僕は再びノートに視線を戻し、適当に板書を書き写す。
三限が終わると、杉本とともに食堂へ向かった。
大学の食堂は、昼休みになると一気に混み始める。僕たちは何とか席を確保し、カウンターで注文したランチセットを持って座った。
「お前さ、最近何か面白いことあった?」
杉本は箸を持ちながら、何気なく尋ねる。
「……特にない」
「だよな。マジで毎日同じだよな、この大学」
彼の言葉に、僕は少しだけ共感する。
確かに、何も変わらない日常が続いている。
けれど、それが悪いことだとは思わない。
ただ――
「まあ、でもさ」
「ん?」
「何か変わるとしたら、きっかけがいるんだろうな」
僕がそう呟くと、杉本は少し考え込んだような顔をした。
「きっかけねぇ……まあ、確かに。でも、そんなの待ってても来ないぞ」
「……かもな」
僕は箸を置き、窓の外をぼんやりと眺める。
キャンパスの敷地の向こう、商店街の方向に、見慣れないカフェの看板が見えた。
――あんな店、あったっけ?
それは、僕の小さな日常のほころびだった。
枕元に置かれたスマートフォンの画面を確認すると、時刻は午前七時五十八分。アラームが鳴るまであと二分。
僕はベッドの上で軽く伸びをし、深く息を吐いた。昨日と変わらない朝。特に何かが変わる予感もない。そんな日常が、今日も始まる。
天井をぼんやりと見つめながら、布団の中でしばらくじっとする。大学に通い始めて二年が経ち、日常の流れはすでにルーチンと化していた。
起きる時間、朝の準備、通学、講義、バイト。たまに友人と会話を交わすことはあるが、深く関わることは少ない。大きな刺激のない生活。
――このままでいいのだろうか?
そんな考えが、時折頭をよぎる。だが、何かを変えようと思うわけでもない。特に不満があるわけではないのだから。
僕は意を決して布団を跳ね除け、ベッドから足を下ろした。足元に触れるフローリングが冷たくて、一瞬身震いする。スリッパを履き、部屋を出る。
ワンルームの狭い部屋。六畳ほどのスペースには、最低限の家具だけが置かれている。ベッド、デスク、本棚、クローゼット、そして小さなキッチン。大学に進学する際、一人暮らしを始めた時に揃えたものばかりで、部屋に個性らしいものはほとんどない。ポスターや観葉植物の一つでもあれば、もう少し違うのかもしれないが、部屋を飾ることに興味を持てずにいた。
洗面所の鏡の前に立ち、ぼんやりと自分の顔を眺める。
黒髪は寝癖でわずかに跳ねているが、わざわざ直すほどではない。目つきが少し悪いのは昔からだ。幼い頃、よく母親に「もっと笑顔を作りなさい」と言われたが、意識的に表情を作るのはどうにも苦手だった。
水道の蛇口をひねり、冷たい水で顔を洗う。ひんやりとした感触が、ようやく意識をはっきりさせる。
「今日も、普通の一日……だよな」
独り言のように呟きながら、歯を磨き、タオルで顔を拭く。
シャツのボタンを留めながら、壁掛けの時計を確認する。八時十五分。いつもの時間だ。
冷蔵庫を開けると、昨夜買っておいたヨーグルトが目に入る。パックを取り出し、スプーンですくって口に運ぶ。朝食はこの程度で十分だ。たまにパンやシリアルを食べることもあるが、最近は手軽なものばかりになっている。料理をする気力が湧かないのもあるが、一人でしっかりした朝食を食べる気になれないのが本音だった。
食事を済ませると、バッグを肩にかけ、部屋を出た。
駅までの道のりも、いつも通り。
アパートの外に出ると、澄んだ朝の空気が肌に触れる。ほんのり冷たい風が吹いているが、冬の寒さほどではない。春の訪れを感じる季節。
歩道には、通勤や通学のために急ぐ人々が行き交っている。コンビニの前では、制服姿の高校生がスマホを片手に立ち話をしている。スーツ姿の会社員たちは、無言でスマホの画面を見つめながら歩いている。
僕はイヤホンを取り出し、耳に差し込む。音楽アプリを開き、適当に選んだプレイリストを流す。軽快なリズムの曲が流れ始めると、いつもの朝が少しだけ心地よく感じられる。
電車の時間に合わせ、足早に駅へ向かう。
ホームに立ち、電車を待つ。
いつもの時間、いつもの場所。変わらない朝の光景。
僕の周りを囲む人々も、それぞれの日常を繰り返しているのだろう。
やがて電車が到着し、ドアが開く。車内は満員ではないが、それなりに混み合っていた。吊革を握りながら窓の外を眺めると、灰色のビル群が通り過ぎていく。
ふと、窓ガラスに映る自分の顔を見た。
特徴のない、どこにでもいるような大学生。背は平均的で、特に目立つわけでもない。人混みの中に溶け込んでしまう存在。それが、僕――藤井陽介だった。
目的地に着き、改札を抜ける。
大学のキャンパスへ続く道を歩く。周囲には、すでに多くの学生たちが行き交っている。友人と楽しそうに話しながら歩く者、イヤホンをつけて音楽に没頭する者、スマホを片手に何かを確認する者――どれも見慣れた光景だ。
僕は特に誰とも話さず、黙々と講義の教室へ向かう。
教室に入り、空いている席に腰を下ろす。ノートを広げ、ボールペンを手にするが、まだ授業が始まるには少し時間がある。窓際の席に座り、外の景色を眺めた。春の陽射しが降り注ぎ、キャンパスの木々が風に揺れている。
やがて教授が入室し、淡々とした講義が始まる。
黒板に書かれる文字を眺めながら、何となくペンを走らせる。
――退屈だ。
こんな毎日を、あとどれくらい続けるのだろう。
同じような日々の繰り返し。
変化のない朝、変化のない大学生活。
何かが変わることを、僕は望んでいるのだろうか?
それとも、変わらない日常に安心しているのか?
そんなことを考えながら、僕はただ講義の時間が過ぎるのを待っていた。
黒板に書かれる文字を眺めながら、無意識のうちにペンを回す。教授の声は淡々としていて、聞こうと思えば耳に入るが、頭に残ることはほとんどない。周りを見渡すと、ノートを取る学生もいれば、スマホを机の下に隠して操作する者もいる。前の席に座る男子学生は、完全に寝落ちしていた。
ふと、隣の席から視線を感じた。
「ねえ、藤井」
小声で呼ばれ、顔を向けると、そこには見慣れた顔――杉本翔太がいた。彼は僕と同じ学部で、何かと一緒になることが多い。
「今日の授業、いつまでだっけ?」
「三限までだよ」
「マジか。長ぇ……」
杉本は軽くため息をつく。彼は典型的な大学生というか、授業よりもバイトや遊びを優先するタイプだ。それでも、単位を落とさない程度には出席している。
「昼飯、どこ行く?」
「……いつもの食堂でいいんじゃない?」
「だよな。じゃ、あとで」
そう言うと、杉本は再び前を向いた。彼は適当に授業を受け流すのが得意で、ノートもほとんど取らない。大学に入ったばかりの頃は、そういうタイプの学生を見て「大丈夫なのか?」と思っていたが、二年目にもなると、結局どうにかなることが分かってきた。
僕は再びノートに視線を戻し、適当に板書を書き写す。
三限が終わると、杉本とともに食堂へ向かった。
大学の食堂は、昼休みになると一気に混み始める。僕たちは何とか席を確保し、カウンターで注文したランチセットを持って座った。
「お前さ、最近何か面白いことあった?」
杉本は箸を持ちながら、何気なく尋ねる。
「……特にない」
「だよな。マジで毎日同じだよな、この大学」
彼の言葉に、僕は少しだけ共感する。
確かに、何も変わらない日常が続いている。
けれど、それが悪いことだとは思わない。
ただ――
「まあ、でもさ」
「ん?」
「何か変わるとしたら、きっかけがいるんだろうな」
僕がそう呟くと、杉本は少し考え込んだような顔をした。
「きっかけねぇ……まあ、確かに。でも、そんなの待ってても来ないぞ」
「……かもな」
僕は箸を置き、窓の外をぼんやりと眺める。
キャンパスの敷地の向こう、商店街の方向に、見慣れないカフェの看板が見えた。
――あんな店、あったっけ?
それは、僕の小さな日常のほころびだった。
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