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ガリア帝国編

アウロラ・フォンティーヌ編7

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 “トワールの館”騒動から一夜が明けた、草臥れ果ててはいたものの、五体満足で邸宅に戻ってきた蒼太を、アウロラを、そしてマクシムをエリオット以下、一族の者総出で出迎えるがその日は詳しい聞き取りを、行う事は出来なかった、夜通し冒険を行った挙げ句に、力を使い果たしてしまっていた三人は、疲労困憊の極致にあって“まずは静養が必要である”との家医の診断が下った為である。

「いや助かったよ、本当に!!」

 あの後。

 “フォンテーヌブロー宮殿の森”から脱出して蒼太とアウロラはマクシムから帰りのタクシー代金(と来る時に使った代金も)を立て替えてもらい、彼自身は乗ってきたバイクが無事だった為にそれに乗って帰ったのだが、家に入る前に蒼太とアウロラに、マクシムが告げて来たのだ、“これから俺は多分、滅茶苦茶怒られる事になるとは思うけれども笑わないでくれよな?”と。

「笑わないよ、そんな事で!!ねえアウロラ?」

「はい、絶対に笑いません!!・・・と言うよりも、私達だって・・・!!」

 そう言い掛けてアウロラもまた、俯き加減となっては些か暗い顔をするモノの、それを聞いた蒼太もまた、“やっちゃったかも知れないな!!”と言う顔を見せては苦渋の色を表情に浮かべた、しかし。

「とにかく、それでも帰ろうよ。このままここにこうしていたとしても、どうしようも無い事なんだからさ!!」

「・・・・・」

「う、うん。そうだな・・・!!」

 蒼太の言葉に腹を固めた二人は覚悟を決めた表情で頷き合うと、マクシムを先頭としてフォンティーヌの邸宅へと向けて歩みを進めて行った、しかして。

「・・・・・っ!!?」

「ああ・・・っ!!」

「ぼ、坊ちゃまっ!!」

 まず最初にそれに気が付いたのは、朝の掃除の為に屋敷の外へと出ていたお付きのメイド達だった、他にもポストに新聞を取りに出て来た執事、庭師、屋敷の警備の者などが、その姿を認めては挙(こぞ)って詰め掛けて来たのである。

「坊ちゃまっ!!!」

「坊ちゃんっ!!!」

「若旦那っ!!!」

「いや~、みんな済まん、済まんよみんな!!!」

 彼等に挨拶を返していると、その騒ぎを聞き付けて屋敷の中からも更に大勢の使用人達が押し寄せて来た、そしてー。

 ついに、エリオット以下、シャルロットや一族の者達も姿を現したのであるが、その時は“良く無事に帰って来た!!”と涙ながらに我が子を抱き締め、迎え入れたエリオットだったが次の日に、自身の身に起きた事を詳しく話すと案の定、マクシムは実の父親からこっぴどい叱責を喰らうこととなった、それはそうだろう、エリオットはそれ程までに彼の動向安否を気に掛けていたし、夜だって寝付けないほどに心を砕いていたのである。

「このバカ者っ!!」

 彼からの、事情を聞いたエリオットの第一声がそれだった、“お前は何という愚かな事をしたのだ!!”と、怒り心頭に達すると言った表情で我が子を見やり、語気を強める。

「第一、なんなのだ、その“トワールおばさん”と言うのは。そんな不思議な夢を見たのならば、それも悩むほどに追い詰められていたのならば、何故一言たりとも此方(こちら)に相談しない?どうしてお前はそう、向こう見ずなのだ!!」

 “第一”、とエリオットは告げた、“それでもお前は次期当主としての覚悟を持っているのか!?”と。

「一族の跡目を継ぐべく長男が、前後の見境無く、このような軽はずみな事をするとは何事か!!しかも実の妹や、他人様の家の御子息にまで迷惑を掛けて!!!」

「・・・・・」

「・・・・・」

 そのあまりの剣幕に、さしもの蒼太もアウロラも、口を挟む余裕が無かった、それだけエリオットの怒りは激しいモノであり、下手をすれば自分達にまでとばっちりが来るかも知れないモノだったからだ。

「そしてアウロラ、お前もお前だぞ!?」

「・・・・・っ」

 その声にアウロラも、思わずビクッとなって身を縮こませてしまうモノの、覚悟はしていたとは言えどもやはり、実の父親から怒られるのは彼女は大の苦手らしい。

「蒼太君、済まなかったね。君には本当に、迷惑を掛けてしまったようだ!!そしてご両親方。御子息を危険な目に遭わせてしまい、大変申し訳ない!!」

「いいえ、家と致しましては、大変名誉な事で御座います、伯爵!!」

 とそれを受けてその場に呼ばれていた蒼太の父、清十郎が進み出てはエリオットにそう応えた、この日はちょうど日曜日であり、また仕事や任務も入ってはいなかった彼等は、今回の事が事だけにエリオット達から事情を説明された上で、“子供達の不始末を是非ともお詫びさせていただきたい”と言うフォンティーヌ家側からのたっての願いもあって今回、馳せ参じていた、と言う次第であった。

「どうか息子を、褒めてやって下さい、コイツはちょっと鈍い所がありますが、不器用な所がありますが根は真面目で一生懸命な子です。それでこれまでに二度も冒険を成し遂げて、他人様の役に立ちました、両親としてはこれ以上なまでに、誇らしい事はありません!!」

「そうですとも、伯爵!!」

 母である楓もまた、同じように言葉を発した。

「この子は私達の誇りです、多少向こう見ずなところは御座いますけれども、人として大切なモノは持ってくれている様です・・・!!」

 “それに・・・!!”と楓は告げた、“アウロラ様も、素晴らしい法力の才能をお持ちであられる”と。

「こんなに澄み渡っている、美しくて巨大な波動は、この子のもう一人の幼馴染みの女の子以外ではアウロラ様しか知り得ません。恐らくは今まで、アウロラ様はご自分に自信が持てずにその力やご自分と言ったモノを、外にでは無く、その精神の内側へと押し留められて来られたのでしょう。それで誰にもその才能を感じ取る事が出来なかったのです、それが今回の事を通して、それを積極的に発揮する、と言う事を、即ち“外側に向ける”と言う事をお知りになられた、そしてその眠っている才能が一気に花開いたのです。・・・恐らく、そんな強大なる力を使えたのも、いままでずっと人知れずに力を溜め込んできた為に、知らず知らずの内に法力自体が精神内部で反復して増幅され、その濃度、強さが通常のそれよりも遥かに深くなったからだと思われます、それで星を揺るがす程の力を発現させる事が出来たのでしょう!!!」

「うーむ・・・」

 と楓の述べた持論に思わずエリオットは唸ってしまうがこの時、実は彼女はもう一つ、気が付いていた事があった、それというのはこの、エリオットの館全体を覆うかのように絶え間なく流れている、非常に穏やかで清廉静謐、それでいて恐ろしい程に厚みのある気脈の流れ、そのものである。

 この波動もまた、アウロラに類い稀なる力を授けた要因だろうが、はて。

(最初は“竜穴”の上に館が建っているからだと思っていたけれども・・・。どうもそれだけでは無いみたい。こんなにも混じりっ気のない、純正なる力の迸りは、こことメリアリアちゃんのカッシーニ家でしか感じたことが無かった。あっちも物凄く神聖で、それでいて暖かみのあるエネルギーだったけれども、こちらも負けて無いわ。どっちもこの上ない程の安らぎに満ち溢れている、無限なまでの光の波動が、魂の奥の奥にまで染み渡って来る!!!)

 流石に霊力の高い凄腕の巫女なだけあって、楓はカッシーニ、フォンティーヌの両家を絶えず巡回している、奥底から噴出して来る波動エネルギーの奔流に気が付いてはいたのだが、では一体、それがなんなのか、と言うことにまでは、いかな彼女を持ってしてでも気が付く事が出来なかった、それが“光輝玉の金剛石”、“ガイアの青石”と呼ばれている、神より授けられし秘宝である事も、そして何より、その身に、心に、根源に高い霊力を宿している彼等がその実、古の昔より神々から祝福を授かりし一族である、と言う事も、彼女は遂に終生、見抜くことは出来なかったのである。

「我が娘に、これ程までに魔法の才があったとは、信じられん。そしてそれを今まで気付くことなく過ごしてしまった事は確かに、私達一族の過失であった。そしてその力を用いて兄を、友垣を、そしてこの国を救った、成る程それは評価しよう。しかしな、アウロラ!!」

 としかし、エリオットはあくまでアウロラに強く厳しく詰め寄った。

「君がやった事は、一歩間違えれば取り返しの付かない事になる事だったんだよ?解っているのか!!」

「うう・・・っ!!」

 “ご、ごめんなさい・・・っ!!”とアウロラは項垂れたまま、小声で呟く様にそう言った、彼女としては父親に叱責されている事に加えて、エリオットの言っている事が確かなる事実だった為に、改めて蒼太に対しての申し訳なさと居たたまれなさとが首を擡(もた)げて来てしまい、彼に対する陳謝と贖罪の気持ちでいっぱいになってしまったのである。

「蒼太君、改めて娘を、そして息子を助けだしてくれた事を、礼を言う。本当に有り難う、本当に良くしてくれた、そして子供達が済まない事をしてしまったね、本当に申し訳なかった・・・!!」

「エリオット伯爵、そんな事は無いです」

 するとそれを聞いていた蒼太が、エリオットに進言した。

「僕の方こそアウロラに、そしてマクシムに助けてもらいました。二人がいなければ僕は今日、ここにこうしていられなかっただろうと思います。僕、一度命を懸けようとした事があったんですけど、それをマクシムが“そんな事をしてはいけない”って、止めてくれたんです。それにアウロラは、僕に勇気と力をくれました。彼女がもし、いてくれなかったのならば、僕だけの力ではそもそもマクシムを助け出す事は出来なかったに違いありません!!」

「ううむ・・・?」

「アウロラは優しい子です、とても清らかな心を持っています。それにマクシムも暖かみのある、立派な人です、とても慈しみのあるインテリジェンスを感じます、理知的な人なんです。だから伯爵、お願いします、どうかアウロラとマクシムを、怒らないであげて下さい、許してあげて下さいっ!!」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

 “ふうぅぅ・・・っ!!”と暫しの沈黙の後に、エリオットは息を吐いた、そして言った、“今回の物語の勇者は君だ”と、“その君の頼みを、無下には断れまいな”と。

「それに君のお父上とお母上の言葉もある、それを軽く扱った、となれば、私は人としての礼儀に悖(もと)ることになりかねない・・・」

「それじゃあ・・・」

「二人とも、蒼太君に、蒼太君のご両親に感謝しないさい。そして約束したまえ、もう二度とこんな事はしないと!!」

「親父殿!!」

「お父様・・・!!」

 漸くそれで気が済んだのか、エリオットの表情に普段の“温和な冷静さ”が戻ってきていた、肩からも力が抜けて怒気も消え失せ、口調も落ち着きのあるそれとなっている。

「まったく。子供達が、本当に申し訳ない、許していただけたのなら、有り難いが・・・!!」

「伯爵、どうかお顔をお上げ下さい!!」

「こちらこそ、息子が大変、お世話になりまして、恐縮で御座います・・・!!」

 清十郎と楓が代わる代わるそう告げるがそれを見た蒼太は“良かった”と、ホッと胸を撫で下ろしていた、これでアウロラ達がこれ以上なまでに怒られる心配は、取り敢えずは無くなったわけであり、後はこのまま普段通りの日常に、戻ってくれれば良いのだけれども。

「それにしても蒼太君、君は良く“バーズ・トワール”の謎解きが出来たな、大した子供だ!!」

「幼馴染みに、そう言うのが好きな子がいるんです。僕より2つだけ年上なんですけれども、この子がそう言った“謎の解き方”みたいな心得を、色々と教えてくれました!!」

「そうか、道理でな。年上の友垣がいたのか、それならば年相応以上にしっかりとしているのも頷けるが。しかしやはり・・・」

 “ご両親の教育の賜物ですな?”とエリオットが告げると清十郎は“勿体ないお言葉で御座います”と再び恭しく頭を下げた。

「私共はただ単に、基礎を教えただけで御座います、後は倅(せがれ)が幼馴染みや学友達、また御子息やお嬢様を始めと致しました人々との出会いの中で、また物事の体験の中で自ら学び、掴み取って行ったモノで御座いましょう!!」

「伯爵、どうかお願いで御座います、今後とも息子を、よしなにしてやって下さいまし・・・!!」

「それはもう、是非ともに!!」

 とその清十郎からの言葉を受けての楓からの申し出に、エリオットは快く頷いて見せた。

「こちらから、お願いしたいくらいだよ、蒼太君。どうかどうかこれからも」

 “娘をよろしくお願いするよ?”と“よき遊び相手になってやってくれたまえ!!”とエリオットが告げると、蒼太は“はい、勿論です!!”と元気よく返して見せた。

 これで蒼太の懸念は完全に解消された、折角出来た友達と、いきなり“接触禁止”にならなくてホッとしていた、アウロラとは今後とも仲良く遊べそうであり、その点で彼の望みは達成された訳であった。

「蒼太さん、あの・・・!!」

「・・・・・?」

 帰り掛けに、アウロラが“てててて・・・っ!!”と走り寄って来た、彼女はどうしても、蒼太に伝えたい事があったのであるモノの、それは。

「あ、あの、その、蒼太さん・・・。ど、どうも有り難う御座いました!!」

「ううん。こちらこそだよ、本当に良かったよ、これからもよろしくね、アウロラ!!」

「・・・・・っ。は、はいっ。こちらこそですっ!!!そ、それであのっ、その!!」

「・・・・・?」

「あ、あのっ。ですからその・・・っ!!」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

「・・・・・」

 “どうしたのさ、アウロラ・・・”と蒼太が告げて、不思議そうな顔を浮かべていると。

「おーい、蒼太。どうしたんだ?」

「帰るわよ、蒼太。早くしなさい!!」

「う、うん。解った!!ゴメンねアウロラ、またね!!」

「あ、あ・・・っ!!」

 清十郎達に呼ばれた蒼太は、そのままそこから走り去ってしまって行き、後にはアウロラがただ一人、取り残されてしまったのであるモノのこの時、彼女は遂に言えなかったのである。

 “あなたの事が、大好きです”と言う一言が、喉から先に引っ掛かってしまい、口から出て来なかったのであった。

 一方で。

 そんな娘の様子を見ながら、エリオットは考え倦ねていた、あの蒼太と言う少年はやはり、信用して良いようだ、と。

 実はエリオットは一番最初に蒼太を屋敷に招く以前に、彼の人となりを粗方調査し終えており、“セラフィム”と言う、ある意味では“選ばれた子供達”が通う事となる学園における、その勉学や鍛錬に対する姿勢やクラスメイト達の評判、人柄等を特に注視して見ていたのである、その結果。

 成績自体は中の上~上の下と、あまりパッとしないモノの、それでも授業にはキチンと出席してついて行けている様子であるし、また基本的には真面目で優しい少年である、と言うことが解ってきた、外見はそれ程目立つ方ではないにしても、それでも例えば掃除当番をサボったりだとか、人を揶揄って泣かせたりだとか、そう言った狡賢い立ち振る舞いや心無い行動などは皆無であり、学友達からの評判も、決して悪いモノではない(かと言って取り立てて良くも無いが)。

 しかし。

 何よりかにより彼の興味を引いたのが、そのいざの際に発揮される勇気と行動力である、前回の“エルヴスヘイム事件”の時もそうだったし、今回の“トワール館”での一件もそうだ、しかも彼はそれを決して誇らない所にその美点を見出すことが出来るのだ、即ち。

 “困っている人を助けただけ”、“友達として人として、当然の事をしただけだ”、彼の認識というのは多分、そう言うモノなのだろうと理解する。

(しかし普通は中々出来まい、あれ位の年齢ならば行動するよりも先にまず、恐怖が先に立つ筈であるし何より、そう言った試練を潜り抜けたのならば、自慢したくて仕方が無くなるのではないか?)

 エリオットはそう思うのだが、それ故にだからこそ、彼は蒼太と言う少年の美点をそこに見出しているのであってなればこそ、“娘の友垣”、“関係者”としての地位を保つことを許しているのであった。

(彼のような人材は、得てして得難いモノがある、将来的には是非とも、我が一門に加えたい所であるが、さて・・・!!)

 それに、と彼は思うがあの少年には“学業の評価”では計れない“何か”があると。

 それは何と呼べば良いのかは解らないのだけれども、どうにもその“純朴素直な人柄”以外にももう一つ、“隠されたる底力”があるような気がしてならないのであり、それがして彼を数々の難関から無事に突破、帰還せしめて来たモノなのでは無いのか?とも考えるのである。

(それだけではない。これは多分、まだ彼自身も持って生まれた“それ”を存分に発揮出来ている、とは言い難い状況にあるのだろうが。それでも彼にはれっきとした“運”がある、世の人々はこれを軽く考えがちだが、そもそも“運”が無ければ道が開かれる事は有り得ないし、物事の成功もまた、有り得ない事なのだ!!あの少年は)

 エリオットは確信していた、“それら全てを持ち合わせている、非常に稀有な存在である”と。

(後は将来、どう育つかだが先日の“エクストラ・ホロスコープ”の結果では“真っ直ぐに育つ”と。しかし)

 “妻を三人得て栄達する”、そう言う結果が出たのであって、それがこの時のエリオットには、まだ良く解ってはいなかったのである。
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