メサイアの灯火

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ガリア帝国編

蒼太とメリアリア その1

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「蒼太さん・・・」

「ん・・・?」

「・・・・・」

 “チュ・・・ッ!!”と扉を閉める前に一度、アウロラは蒼太に抱き着くとそのほっぺたに向けて口付けを行うモノの、彼女との初めてを終えてその部屋を後にした蒼太は密かにアウロラに見送られつつも一旦、自分の部屋へと帰ろうとして更に女子寮の外に出るために“陰陽・影括りの術”を用いては、建物の陰と一体化しつつも階段を下へと降り進めていた、そしてー。

 メリアリアの部屋のある階まで降りて来た時、踊り場の片隅で立ち尽くしていた彼女と出会い、実体化しようとした折にメリアリアから“あなた?”と声を掛けられたのである、“終わったの?”とそう問われるままに。

「お疲れ様って言うのも、変かしら?ちゃんと、出来たの?」

「う、うん。まあ、その・・・。色々と問題があった、と言うよりかは、幾つかの課題が残ってしまった感じではあったけれどね・・・」

「“時の涙滴”を使ったのね・・・?」

「うん・・・」

「・・・・・」

 実体化した旦那の側へと駆け寄りそこまで尋ねた後で一旦、メリアリアは俯き加減となってなにやら思い詰めた表情を見せた、やっぱり彼女は悲しかったのである、自身の最も愛する夫が他の女性と褥を共にする等と言うのは辛く切ないモノがあったがそれを蒼太に忘れさせて欲しいと望んだ、それ以上の愛精と熱情とで包んで欲しいと望んだのだ。

「あなた、お願い・・・!!!」

「・・・・・」

「今度は、あの。その・・・」

「・・・・・」

「私、あの。その・・・!!!」

「・・・・・っ。おいで?メリー・・・!!!」

「・・・・・っっっ!!!!!」

 だけど蒼太から告げられた言葉だったから、とは言えども(そしてついでに言えば前々から思う所もあったから、とは言えども)自分も自分で、“蒼太が自分だけでは無くて、アウロラとオリヴィアとも結婚する事を認める”と発言してしまった以上は、ここに来て“あなた、やっぱり寂しいわ”等と蒼太に直に伝えるのは“彼をして苦しい立場に追いやってしまうのでは無いか?”等と考えて、そしてまた、生来の恥じらいも手伝ってその続きが、即ち己の気持ちが素直に言葉に出せずにいたのだ。

 しかし。

 蒼太はそれを理解してくれていた、くれていた上にそう言った葛藤もまた、彼女の魅力の一つであると認識していた蒼太はだから、迷うこと無くそう言ってはメリアリアにその手を伸ばしたのであるモノの、一方で彼から優しく誘われた愛妻(メリアリア)はだから、もういても立ってもいられなくなり己の真愛と真心の迸りのままに、その胸の中へと飛び込んで行った、そして次の瞬間ー。

 躊躇うことなく蒼太へと抱き着き唇を奪うがその瞳は何かを訴えるように熱く潤み、顔は“もう我慢が出来ない”とでも言うかのように艶やかに色付いており、しかし自身に抱かれて無我夢中で接吻を繰り返して行く内に、彼女の表情が徐々にホッとしたモノに変わり、それがやがては艶やかに紅潮して行くのを、蒼太は見逃さなかったのである。

 “ん、んちゅ、ちゅるちゅるっ。じゅぷじゅぷ、じゅるるる~っ。ちゅぷぷぷ、じゅぷぷぷ。じゅぞぞぞぞぞぞぞぞ~っ。ぷふううぅぅぅっ!!?ぷふぅーっ、ぷふぅーっ、ぷふぅーっ。ぷふううぅぅぅ・・・っ❤❤❤んちゅ、ちゅぷっ。ちゅぱちゅぱっ。ちゅるちゅる、じゅるるるっ。レロレロレロレロ、クチュクチュクチュクチュ・・・ッ。ちゅ、ちゅぱっ。じゅるるるるるるる、じゅるるるっ。じゅるるるるるるるるる~っ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤”

 “ん、んむっ。ちゅる、じゅぷっ。ちゅぷちゅぷちゅぷちゅぷっ、じゅるじゅる、じゅるるるっ。ちゅうぅぅぅ、ちゅぷちゅぷっ。じゅるるる、じゅるるるっ。じゅるるるるるるるるっ!!!!!”

 踊り場の中央付近で、誰に見付かるかも知れない状態のままでしかし、そんな危険をモノともせずにお互いに集中してはキスを交わして唇と唇とを貪り合う蒼太とメリアリアであったモノの、事実として夫にしっかりと抱擁された上で彼との熱い口付けに熱中して行く内に彼女の中の寂しさは段々と薄れて行き、変わってその胸の内には愛慕と情欲の炎が赤々と照り輝いていったのであり、それを他ならぬ彼女自身がハッキリと感じ取っていた、“愛しい、嬉しいっ。私だけの夫(ひと)っっっ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤”、“熱いぃっ、大好きっ。堪んないいいぃぃぃぃぃっっっ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤”とただでさえ、自身の彼に対するこれ以上ない程にまで燃え上がって行ってしまっていた思いの丈のギアを更にもう一段、上にまで押し上げて行ってしまったのだ。

 “じゅるじゅぷっ、じゅるじゅるっ。ちゅううぅぅぅっ♪♪♪♪♪ちゅむちゅむ、じゅるるるっ。じゅるじゅる、じゅるるるるるるるるるる~っっっ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤”

 その後も暫くの間は甘くて峻烈なるキスを堪能していた二人であったが、やがてメリアリアは自分の部屋へと彼を誘い、そこでー。

 お風呂場へと入るとその日と次の日の二日間、“分身エッチ”や“巨大化エッチ”等までをも併用しては、みっちりと二人で愛を確かめあったのであるモノの本当ならば、蒼太もメリアリアも自分達だってもう一回、“時の涙滴”を用いて徹底的なまでに交わり合っていたかったのだが既にアウロラとの初逢瀬を無事に済まさせる関係上で彼女に対して一ヶ月間使用していた為に、一週間の充電期間を置かなければならなかったから、それは控えざるを得なかったのであったが何(いず)れにしてもこの日を境に、否、もっとハッキリと言ってしまえば蒼太から“君を一番、愛している”と言われたその日から確実に、メリアリアの中で何かが変わって行ったのであった、それは例えば“女王のクイーンズ・評議会カウンシル”等が開催される場合等に於いては顕著であったがそれまでの例だと大抵、最後はアウロラかオリヴィアの発言でその場の意見が決まってしまい、それがそのまま彼女達の次の行動指針となる事が多かったのであるモノの、そこにメリアリアが己の意見や折衷案を述べて考えを更に取り纏める様になっていったのである。

 それまでの彼女は何かを問われれば答えるモノの、基本的に自分は一歩下がった立場にいて皆に積極的にその見識を広めたりする事は、無かったと言って良かったモノのそれが今回、解消された事で漸くセイレーンは隙の無い、安定した舵取りが出来るようになって行った、と言って良かったのであるがそれがどう言う事なのか、と言えば例えばこれがオリヴィアだけの考えだと行動に主針を置き過ぎるのだが、反対にアウロラの意見を反映させた場合は今度は全体的に考え過ぎになってしまうキライが少なからずあったのだ。

 そこにメリアリアが割って入って中庸の道を示してくれる事により、“女王のクイーンズ・評議会カウンシル”はここに来て、その効率を最大限に引き出しての、より一層、バランスの取れた運用が可能になって行った、当然、皆は驚いていた、確かに今までのメリアリアの言動や態度も落ち着き払っていてそつが無かったが、何というか今度はそこに“静かなる自信”とでも言うべきか、“堂々とした存在感”が漲る様になって行ったからである。

 その一方で。

 蒼太との夫婦生活に於いてもまた、際立った変化が現れていた、メリアリアの積極性と言うか求愛欲求が度を超えて溢れ出し、蒼太を貪り尽くすようになって行ってしまったのだが例えば彼等がメリアリアの部屋で二人きりになるともう、躊躇うことなくメリアリアは彼へと抱き着きその身を寄せては愛しそうにペロペロと頬を舐めたり、頬に頬を擦り付けるようにし続ける。

 エッチしている最中は勿論、そうでは無い時までも関係なく、トロンと甘く蕩けた瞳で蒼太の事を見つめては優しく情熱的な微笑みを浮かべたままで、無言で何度も何度もキスを交わしつつ舌を口内へと突き入れては美味しそうに唾液を啜った。

「ん、ちゅぱっ。じゅるじゅるっ。じゅぷぷぷぷぷぷぷぷ~っ!!?ぷはっ。はあはあ・・・っ。メリー、ああメリーッ。僕もう溶けちゃうよ・・・っ。ん、んむむむっ!!?」

「はむ、んむっ。じゅぞぞぞっ、じゅぞぞぞぞぞぞぞぞ~っ♪♪♪♪♪ぷはああぁぁぁっ!!?はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ。はああぁぁぁ・・・っ❤❤❤ら、らめえぇぇっ。溶けちゃらめええぇぇぇ・・・っ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤ん、んちゅっ。ちゅぴ、じゅぷっ。じゅぞぞぞっ、じゅぞぞぞぞぞぞぞぞ~っっっ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤」

 その信じられない位に執拗で絡み付くかの様に暖かな彼女の抱擁と口付けとに、流石の蒼太も何度か頭がクラクラとなってしまうがそれは今までメリアリアが味わい続けて来た、蒼太の熱くて優しくて、それでいて真っ直ぐな愛情の温もりと官能そのものであったのであり、その比類無き確かさの、想像を絶する光の照り返しの直撃をその身で心で、魂で受け続けてしまったメリアリアは遂に極限の極限のそのまた極限を遙かに超えて、未知なる領域の向こう側にまで彼に対する真愛と真心とを燃え滾らせて行ってしまったのだった。

 “ちゅぱ、じゅるっ。ちゅむちゅむっ、ちゅるるるるるるる~っっっ♪♪♪♪♪♪♪♪ぷふううぅぅぅっ!!?ぷふぅーっ、ぷふぅーっ、ぷふぅーっ。ぷふううぅぅぅ・・・っ❤❤❤ん、んちゅっ。ちゅぷ、ちゅぷっ。じゅるじゅるっ。ちゅぱちゅるっ、レロレロレロレロ、クチュクチュクチュクチュ・・・ッ。ちゅ、ちゅぱっ。じゅるじゅるっ、じゅるじゅるっ。じゅるるるるるるるるるる~~~っっっ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤”

(じゅるるるるるるるるるる~~~っっっ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤ぷはああぁぁぁっ!!!はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ。はああぁぁぁ・・・っ❤❤❤う、うふふっ、うふふふふふふふっ。あなたぁっ。もう絶対に離さない、もう絶対に私のモノ。私だけの蒼太・・・っ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤)

 全身全霊で夫にしっかりとしがみ付き、熱くて激しい接吻を交わしながらもメリアリアが思うがそんな真面目で一本気な蒼太の思いは彼女をして女の性(さが)に目覚めさせると同時に自身が向けるモノよりも遙かに巨大で確かなる愛を、逆に妻に抱かせる結果となってしまったのだ。

 勿論、メリアリアはだからと言ってそれに飲み込まれてしまい、周囲が見えなくなってしまうような女性等では断じて無かったモノのそれでも、折に触れては赤く紅潮した頬を浮かべて彼に抱き着いたり手を握り締めたり、時には人前でもキスをせがんだりと徐々にその行動はエスカレートの一途を辿って行った、しかし。

 それでも蒼太は別段、いやでは決して無かった、寧ろ彼女がそんなにまでも自分を思ってくれている事が嬉しくて嬉しくて堪らなくなり、自らも積極的に彼女に絡む様になっていったのである。

 “んぶ、ちゅぶっ。じゅるじゅるっ。レロ、クチュ、レロレロレロレロ、クチュクチュクチュクチュ・・・ッ!!!ぷはああぁぁぁっ!!?はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ。はああぁぁぁ・・・っ❤❤❤ちゅ、ちゅぴっ、ちゅぱっ。ちゅるちゅる、じゅるるるるっ。じゅるじゅるじゅるじゅる、じゅるるるるるるるるるる~~~っっっ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤”

 “んちゅ、ちゅむっ。じゅるじゅる、じゅるるるっ。ちゅぷぷぷ、じゅるるる、ちゅむむむむむむっ。レロ、クチュ、レロレロ、クチュクチュクチュクチュ・・・ッ。ちゅ、ちゅぱっ。じゅるるる、じゅるるるるるるるるっ!!!!!”

 蒼太とメリアリアは何度も何度もキスをした、何十回も、何百回もキスをした、いいや、キスだけでは決して無い、初めてを捧げ合ったあの日から数えてみれば、否、それ以前の擬似的なモノまで含めれば何度セックスをしてきたのかも数え切れない程だったのだ。

「ねえあなた・・・」

「なにさ、メリー・・・」

 あるとき。

 セックスを終えた後のピロートークの際に、逆正常位で蒼太の上から抱き着いていたメリアリアが彼へと告げたのである、“愛してる”とそう言って。

「私、いま凄く幸せよ・・・。これ以上無い位に幸せだわ、愛してる、あなたの事を、誰よりも何よりも愛しているわ!!!」

「そんなの!!!」

 と蒼太もしっかりと受け止めて返した、“僕だって同じだよ?”とそう告げて。

「君のことを愛しているよ、他の誰よりも何よりも愛してる!!!」

「・・・・・っ。嬉しいっっっ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤」

 蒼太の言葉にメリアリアが満たされた笑みでまた、夫に口付けをするモノの、そんな愛妻からのキスの嵐を受けて蒼太は率直に考えていた、“ここの所、彼女と話している時間よりも口付けをしている時間の方が長いのでは無いか?”と。

 要はそれだけメリアリアは一緒にいる時にはキスをせがんで来るのであり、また彼を見つめる視線も熱いモノがあったのであるモノの、ある時等は蒼太がそんな彼女に対する照れ臭さと“最近、メリーに御飯を作ってもらってばっかりだから”と“何か御飯を作るよ?何が良い?”と台所に立とうとすると、“ダ~メ”と言ってそのまま接吻を交わし始めて更にはベッドに誘おうとしたり、またある時等はセックスを終えてバスマットに横になり、一息付いている彼の上から撓垂れ掛かって来ては抱き着き、唇を貪ったりと、蒼太とのキスやハグに対して非常なまでに貪欲になって来ていたのである。

 そんな彼女の根底にあったのが蒼太に対する底無しの愛情と、凄絶無比なる信頼に外ならなかったのであるモノの正直、彼女は嬉しかった、“自分はこんなにも愛されているんだ!!!”、“夫から一番、思いを寄せられているんだ!!!”と思うと自然と胸が底から熱くなり、蒼太への愛しさが後から後から溢れ出して来ては止まらなくなってしまった。

 勿論、アウロラ達に対して悪いと言う思いが全く無い訳でも無かったモノのそれでも、やはり彼女達に対するコンプレックスも相俟って、“それでも自分を選んでくれたんだ!!!”と言う蒼太に対する思いの巨大さ、確かさは何一つとして変わるようなモノでは決して無くて、寧ろだからこそ余計に彼の事が愛しくて愛しくて堪らなくなってしまったのである。

(こんな私を、蒼太はそれでも“愛してる”と言ってくれた・・・!!!)

 だからこそ自分は蒼太に全力で応えたいと思っていた、彼の事を全て丸ごと受け止めては、この身を、心を、魂すらをも捧げ尽くしたいと真剣に真剣に、考え慮々していたのであった。

 一方で。

 蒼太はと言えば限度を知らない彼女の愛にしっかりと応えつつも、それでも尚も日々の鍛錬や己の責務を欠かさなかった、そう言う所はメリアリアもまた同様であり、二人はキチンとやるべき事は熟しつつもお互いへの情慕と純愛とを貫き通して行ったのであるが、その一つが“神事”だった。

「僕とメリーが幸せになれますように」

「家が復興しますように」

 寮の自室内に設けた小さなお社(礼拝所)に神々の御神霊を出来うる限り呼び宿らせて、そこで祈りを捧げていたのであるモノの、最後の最後で蒼太は必ずいつもこうお願いをしていたのである、即ち。

 “八百万の神々の御開運をお祈り申し上げ奉る”、それであったがこれはとても大切なお願い事であり、これをする事により、神々の御神徳を最大限に発揮していただくと同時に世界の安寧、五穀豊穣を一挙に成し遂げていただく事が出来るのである。

(この世は穢土だ、即ち神々の力が顕現し辛い・・・)

 蒼太は思うがだからこそ、このお願いをする事により、神々の運を最大限に発揮していただき、人間の側からその願いを叶えるように働きかけて行くのである。

 その照り返しのお陰だろう、今の所、蒼太とメリアリアの人生は至って順調そのものであり、何度か直面した危機に際しても動じる事なく無事に乗り越える事が出来ていたのだ。

(其れ処かお嫁さんが三人も出来ちゃったし。まあ一番はメリーだけれども他の二人にもキチンと愛を注がなければね、彼女達だって充分に可愛くて魅力的なのだから・・・!!!)

 そう思うと蒼太は“早く時の涙滴が回復しないかな?”等と考えつつもその日もメリアリアの部屋へと向けて、忍び込んで行ったのである、正直に言って彼女を抱いている間だけは、彼は全てを忘れていられた。

 父の事も母の事も、それを失ってしまった悲しみも、宿敵に対する比類無き憤怒も。

 ・・・そしてアウロラとオリヴィアの事さえも。

 そして。

 それはメリアリアもまた同じであった、蒼太と愛し合っている間は何もかもを超越して全てを忘れている事が出来ていたのであり、彼に抱かれると言う、その事だけで頭も心もいっぱいになり魂の底から満たされるのだ。

 夫と繋がっている時間がだから、彼女にとっては何よりも尊くて貴重であり、自身を永遠に続く高みにまでも燃え上がらせては蒼太の中に、その無限とも言える愛情と温もりの中へと漂わせてくれるのであったがしかし、だからこそと言うべきか、メリアリアは己の愛情を純愛から狂愛の果てへと押し上げては蒼太に対する狂おしい程の、自分が壊れてしまうのでは無いか?と思われる程の愛欲と慕情に魂を打ち振るわせていた。

 “んちゅ、ちゅぷっ。じゅるじゅるっ!!ちゅぷうぅぅぅ、ちゅるちゅぱっ。じゅるじゅるっ、じゅぷぷぷううぅぅぅっ♪♪♪♪♪ぷはああぁぁぁっ!!?はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ。はああぁぁぁ・・・っ❤❤❤ん、んちゅるぷっ。ちゅるちゅぱっ、じゅるじゅるじゅるじゅるっ。レロレロレロレロ、クチュクチュクチュクチュ・・・ッ。ちゅ、ちゅぱっ!!!じゅるるるるるるるっ、じゅるるるるるるるるるるる~~~っっっ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤”

 “ん、んむっ。ちゅぷっ、じゅるっ。じゅるじゅるじゅるじゅるっ。レロレロレロレロ、クチュクチュクチュクチュッ。ちゅうぅぅぅっ、ちゅぷちゅぷっ。じゅるるるっ。じゅるるるるるるるるっ!!!!!”

「はむ、んちゅっ。レロ、クチュッ。レロレロレロレロ、クチュクチュクチュクチュ・・・ッ。ちゅ、ちゅぱっ!!!ぷっはああぁぁぁっ!!!はぁーっ、はぁーっ、はぁーっ。はああぁぁぁ・・・っ❤❤❤う、うふふっ。うふふふふふふふっ。あなたぁっ❤❤❤❤❤」

「はあはあっ。な、なんだい?メリー・・・」

 その時も蒼太はメリアリアの超愛と狂気とを一身に受け止めては、彼女に言葉を返し続ける。

 施錠をしっかりと掛けては結界を幾重にも張り巡らせたその後で互いに脱衣所で裸になり、お風呂場へと至るモノの、そこでー。

 例の分厚い高級バスマットを二重に敷き詰め、そこに腰を降ろして二人で抱き合い、口付けを交わすがその最中。

「あなたぁっ、あなたっ。あなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなたあなた、あなたあああぁぁぁぁぁっっっ❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤」

「・・・・・?どうしたのメリー、今日は甘えん坊さんだね」

「うふふふっ、うふふふふふふふっ。だってえぇぇぇ・・・っ❤❤❤❤❤」

 一頻り、濃厚な接吻を堪能し終えるとメリアリアはそう声を掛けては自身の艶やかなその肢体を蒼太の逞しい肉体へと密着させつつ、スリスリ、グイグイと愛しそうに、恋しそうに、そして力強く擦り付ける様にした。

「もう離さないから、絶対に何処にも行かしてあげないの・・・!!!」

「・・・・・?僕は、何処にも行ったりしないよ?メリー」

「・・・それでもダ~メ❤❤❤」

 “行かせないから”とメリアリアはこれ以上無い程に蕩けた双眸と言葉とで蒼太に擦り寄り、囁き掛けるモノのこの時点で彼女はもはや、夫の虜になってしまっており早く彼と繋がりたくて身体が奥から疼いてしまう。

 しかし決してそれだけでは無くて、彼女は本気で蒼太の事を何処にも行かせない気であった、“出来るのならば、許されるのならば”とメリアリアは心底思い倦ねていたのだ、“荊の棘でこの人を束縛してしまいたい”、“自分とこの人を抱き締め合ったまま縛り上げて時を止め、永遠の世界を生き続けたい”と。

 それだけを、その事だけをメリアリアは心の底から、否、魂の底から希(こいねが)っていたのであるモノの、だからこそー。

「はあああぁぁぁぁぁんっ!!!!!あなたぁっ。あなたあなたあなたあなたあなたっ。あ゛な゛だあ゛あ゛あ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ぁ゛ーーー・・・・・・・っ゛っ゛っ゛❤❤❤❤❤❤❤❤❤❤」

 結合が始まると直ぐに、その快楽と官能とによがり狂っては蒼太にしっかりとしがみ付くモノの、もう彼女は以前の自分には戻れない事を自覚していたのである、即ち。

 蒼太と出会う前の自分には戻れない、否、戻りたく無いと、このままずっとずっと蒼太に抱かれ続けていたい、自分をいっそ壊して欲しい、滅茶苦茶にして欲しいと言う事を、そしてその上で蒼太といつまでもいつまでも一つに交わり尽くしていたい、愛し合っていたい、蕩けていたい、と言う事を心の底から求めて焦がれ、己の真願として希求していたのであった。
ーーーーーーーーーーーーーー
 本来であればこのお話は、オリヴィアちゃんとのエッチシーンにしようかな、等と考えていたのですがある理由により急遽変更致しました。

 それと申しますのは、このままオリヴィアちゃんとのエッチシーンに突入してしまいますと当然、その次にはメインヒロインでありますメリアリアちゃんとのエッチも書かなくてはならないために、六話程エッチシーンが続く事となり、しかもアウロラちゃんとのそれらを含めると合計九話ものラブシーンを一遍に皆様方にお見せする事となる為に、“流石にそれはどうかな?”と思った次第でして、それで今回は、少し皆様方の心をお休みさせる意味合いも込めまして(そして何より、自分自身でも蒼太君とメリアリアちゃんの関係性をもっと描きたい、と言う思いも御座いまして)蒼太君とメリアリアちゃんの関係性をピックアップしてお届けいたしました(特に蒼太君に選ばれた後のメリアリアちゃんの心境の変化等を中心として皆様方にお届けしましたつもりです←あくまでもその一端を垣間見ていただく、と言うレベルではありますが、今後はメリアリアちゃんはこんな感じで徐々にヤンデレ化と申しましょうか、とにかく蒼太君への甘々成分が激増して行く事になろうかと思われます←そしてその分、“夫”や自分達の敵に対しては一層、辛辣な態度を取るようになって行くのですが、そう言った所も含めまして皆様方に今後とも読んでいただけたならば嬉しいです)。

 またこのお話ではもう一つ、重要な箇所が出て来ます。

 蒼太君が行っている、神事の場面なのですが、そこに“八百万の神々の御開運をお願い申し上げ奉る”との一文が出て参ります。

 皆様方にお願い申し上げますが、もし神社に行かれた際にはどうかこのお願いを神様になさって下さい、神々がとてもお喜びになります(ちょっとお金が掛かってしまうのですけれども祈祷を受けながら願っていただけると尚のことベストです←なのでもし“やってみてもよい”と思う方々がいらっしゃったならよろしくお願い申し上げます)。

 人の身で神様の御開運をお祈り申し上げ奉るのは、何だか不思議な感じがするかも知れませんが、私達人間が、神々の幸せを願って悪い筈がありません、是非ともなさっていただきたいです。

 それともう一つ、付け加えておくべき事が御座いますけれども、お願いをしましたならばその事を絶対に誰かに言ってはいけません。

 お願い事は秘密にする事で願いが叶う、と言われているからです(秘密は=で火水であり、そしてそれはカミ、即ち“神”となる、との教えがあるからで御座います)、だから誰にも言ったり、聞かれたりしてはなりません(そうしますとお願い事の効果が薄れてしまったり、消滅したりしてしまう事があるそうです←お願い事と言うのは要するに叶えば良いのであって、他人様に話す必要はありませんから)。

 どうかよろしくお願い申し上げます。

              敬具。

        ハイパーキャノン。
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