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幕間にて 唖然と大被害
◎前書き
今回はヤートの父親のマルディ視点になります。
ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー
村の集会所で定例会をしていると、空気が急激に変わり全身に鳥肌がたつ。急いで外に出たら、目につく村人全員が同じ方向を見ていた。その方向からビリビリと張り詰めた気配を感じる。そしてその気配は、黒の竜人族の全員がよく知っている気配だった。
「ヤート……の気配だな」
誰かがポツリと言った事に周りのものが重々しくうなずいた。そして全員の頭の中にある事が浮かぶ。
「なあ、マルディ……」
「なんだ?」
「俺達になんとかできる状況だと思うか?」
「子供に何かあった時に、それを解決するのが俺達大人の役目だ。それに……」
「それに?」
「あの時、ヤートの事は村の全員で見守っていくって決めただろ? 何よりヤートは俺の息子だ」
「……そうだったな」
俺は 村長に主な狩人と確認に行くと告げ、 村長に万一の場合の村の防衛を頼んだ。すぐに準備を終え門に集まり出発しようとした時にガルとマイネが家の方から走ってきた。
「父さん、俺達も行く!!」
「だめだ」
「ヤートは私達の弟でリンリーは友達なの!! だから!!」
「危険度がわからない森の中に、子供のお前達を連れて行くわけにはいかない。母さんと家で待っていてくれ」
「「…………」」
二人は拳を強く握りながらうつむく。微かに震えていて悔しさが身体からあふれそうになっている。
「必ずヤートは連れて帰るから待っていてくれ」
「わかった……」
「父さん、ヤートをお願い」
「任せておけ」
二人と別れて森に入った瞬間により強く空気が変わった。普段であれば少ししか感じられない植物の気配が樹の一本や下草の一つにまでハッキリとわかる。この感じはヤートが魔法を発動した時のヤートに力を貸す植物特有の気配だな。そして明らかに他よりも植物の気配が強く感じられる場所がある。そこにヤートがいるはずだ。
「走るぞ」
「「「「「おう」」」」」
森の中を走っていると戦闘音が聞こえてきて、その音からヤートがどこにいるかがわかった。
「確かこの先にあるのは森が開けた広場だったな?」
「そうだ。俺達もよく休憩に使ってる場所だ」
森を抜けて広場に出る。そこで目に入った身体を鎧のようなもので覆ったヤートが、鬼熊と破壊猪と人型の植物相手に戦っているという光景に俺は、いや俺達は唖然とした。
「う……」
少しの間ただ見ていた俺達は、すぐ側から小さな声がした事で正気に戻る。その声は樹にもたれかかったリンリーが出したものだった。
「リンリー!! 大丈夫か!!」
「ラ…カムタさん? …………あっ、ヤート君!!」
リンリーはすぐに飛び起きるとヤートの方を見た。そして俺達と同じように唖然とした顔になる。お前の気持ちはよくわかるぞ。
「無事で何よりだ。リンリー、何があった? なんでヤートがあの三体と戦ってるんだ?」
「えっと始めはあの二体と私がディグリという人型の植物と戦ってたんですが、私は途中で意識が無くなったので、よくわからないです……」
「……そうか」
「すみません」
「いや、とにかくお前が無事で何よりだ」
「おい!! まずいぞ!!!!」
まずはリンリーを先に村へ戻そうしたら、広場の様子を見ていた奴が大声をあげた。広場を見たら三体が樹の根に囲まれていたが、問題なのは三体の足元にチラッとだが確実に見えたいくつもの開花した爆散花だ。とっさにリンリーを抱えて広場から離れる。
「全員逃げろ!!!」
背後で爆発が起き、その余波で身体を押されるが爆散花の量に比べると爆発の規模が小さい。どうやらヤートが樹の根で爆発を抑え込んだようだが、それにしてもヤートの奴……。
「ヤートの奴、いくらなんでもやり過ぎだ!!」
「俺もそう思うが、とにかく落ち着け」
「だがなマルディ」
「ヤート君……」
「リンリー、危険だから広場の方に行くなよ」
「……はい」
降ろしたリンリーが広場の方を見ている。リンリーもガルとマイネといっしょで悔しさを噛み締めているようだ。まあ、自分で始めた戦いから途中で弾き出されたんだからしょうがないな。俺でも同じ状況になったら下手をすると周りに当たり散らしたかもしれない。……いや、今は広場の戦いをどうするかだな。戦いに水を差すのは論外だが、このまま戦わせたらヤートの身も危ないし周りへの被害が大きくなる。しかし、いろいろ考えていたら、すでに遅くヤートがまた魔法を発動させた。
「緑盛魔法・超育成・多重射種草」
「クソッ!! リンリー伏せろ!!」
その場にいた全員が強化魔法を発動させ、俺はリンリーの前に立って構えた。そして構えたと同時に飛んでくる大量の射ち出された種を叩き落としていく。発射された種のほとんどは三体に向かったはずだが、そもそもの射ち出された数が多いため俺達に向かってくる流れ弾も必然的に多くなる。…………長く感じた種が射ち終わり周りを確認したら、全員無事なようだが射ち出された種のせいで樹がへし折れていたり地面がえぐれていた。どんどん被害とともに嫌な予感が大きくなる。そしてそれは当たった。
「嘘だろ……」
「ヤバいとかいう段階じゃないな」
「うう……」
突然、鬼熊と破壊猪と人型植物のディグリから膨大な魔力が放たれる。そしてさらにもう一つ大きな力が生まれた。最後の一つはヤートだ。何をやったのかわからないが絶対にヤートだ。俺は再びリンリーを抱えると広場に背を向けながら叫ぶ。
「とにかく逃げろ!!」
そして一歩でも広場から遠ざかろうとした俺達は、さっきの爆散花の時とは比べ物にならない爆風と激震で吹き飛ばされた。
…………気がつくと地面に転がっていたが、腕の中でリンリーを守れて安心する。
「リンリー、大丈夫か?」
「……なんとか大丈夫です。どう……なったんですか?」
「あ~、周りを見てみろ」
「周り? …………えっ?」
森が辺り一面吹き飛んでいた。これは村に何か影響が出たかもしれない。どうしようか途方に暮れていると、無事だった奴らが集まってくる。
「マルディ……」
「それ以上言うな。俺もどうすれば良いのかわからん。まずはヤートを探すぞ」
「そうだな」
被害の大きさに途方に暮れているとリンリーが遠くをじっと凝視して、その後にハッと何かに気づき走り出した。
「リンリー?」
「ヤート君を見つけたかもしれません!!」
「どこだ!!」
「このまま真っすぐ行った場所です!!」
リンリーが走っていく先を確認するとへし折れ折り重なった樹が動いていた。魔獣や動物は異常事態からなるべく離れようとするから広場だった場所に比較的近いあそこにいるはずがない。そうするとあの動いている物がヤートの可能性は高いな。
近くで見てみると動いていたものは、折り重なった樹をどかしている絡み合った樹の根の塊だとわかった。そしてどかし終わって邪魔な樹が無くなると、根の塊は自然にほどけていき塊の中からヤートが出てくる。根に守られたようで身体を確認しても特にケガはない事がわかり安心して思わず息を吐く。まったく心配させすぎだ。
俺がヤートを抱えたら、ほどけた根が地面に潜っていく。すると根が潜ったところを中心に徐々に光っていき光が吹き飛んだ範囲全てに及ぶとへし折れたり傷ついた全ての植物がドクンと脈打つ。そして今日何度目かわからない唖然とする現象が始まった。
なぜならへし折れた樹が数本集まって人型になって移動し、えぐれた地面をならしたり邪魔な岩を退けたりと環境を自分達で整え始めたからだ。どうやらヤートと三体の戦いで生まれたケタ外れの魔力を浴びたせいで自力で動けるようになったらしい。確かに森の事を一番わかっているのは植物達だから森の環境整備には適任だ。ただな……。
「森を吹き飛ばして申し訳ない。目が覚めたらヤートはまた森に入るから、その時は受け入れてもらえないだろうか……」
俺が謝罪を言うと一番近くで作業していた人型の樹が俺の肩に触れた。その腕から微かに「気にするな。我らはその子をいつでも歓迎する」という感じが伝わってくる。たぶんヤートの同調はこの感じをもっとはっきりさせた奴なんだろうな。
「感謝する。俺達も森には世話になっているから手伝いたいんだが構わないだろうか?」
俺の言葉を聞くと人型の樹はうなずき作業に戻る。それを見た俺達はサッと話して俺ともう一人がヤートとリンリーを村に連れて帰る事になり、残りはこのまま人型の樹達の作業を手伝う事になった。
村に戻って待ち構えていた 村長達に俺達が見たものとヤート達が引き起こした被害を報告すると、 村長達が頬を引きつらせてすぐさま村に最低限の大人を残して森に入って行く。俺もヤートを家に寝かしてリンリーを送り届けると森に戻った。
その後、人型の樹の指示を受けながら作業を進めていったのだが、なぜか元々広場のあった辺りには誰も近づけさせてもらえない事を不思議に思いながらも作業は完了し人型の樹達は樹の姿に戻り、下草なども生えてきて元の森に、……いや人型の樹達が整えた前以上の森になった。それとヤートの戦闘能力を知った俺達には、普段静かな奴ほど怒ると激しいを体現するヤートを極力戦わせない事とヤートをむやみに刺激する存在は排除する事という暗黙の了解が生まれた。
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◎後書き
最後まで読んでいただきありがとうございます。
注意はしていますが誤字・脱字がありましたら教えてもらえるとうれしいです。
感想や評価もお待ちしています。
今回はヤートの父親のマルディ視点になります。
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村の集会所で定例会をしていると、空気が急激に変わり全身に鳥肌がたつ。急いで外に出たら、目につく村人全員が同じ方向を見ていた。その方向からビリビリと張り詰めた気配を感じる。そしてその気配は、黒の竜人族の全員がよく知っている気配だった。
「ヤート……の気配だな」
誰かがポツリと言った事に周りのものが重々しくうなずいた。そして全員の頭の中にある事が浮かぶ。
「なあ、マルディ……」
「なんだ?」
「俺達になんとかできる状況だと思うか?」
「子供に何かあった時に、それを解決するのが俺達大人の役目だ。それに……」
「それに?」
「あの時、ヤートの事は村の全員で見守っていくって決めただろ? 何よりヤートは俺の息子だ」
「……そうだったな」
俺は 村長に主な狩人と確認に行くと告げ、 村長に万一の場合の村の防衛を頼んだ。すぐに準備を終え門に集まり出発しようとした時にガルとマイネが家の方から走ってきた。
「父さん、俺達も行く!!」
「だめだ」
「ヤートは私達の弟でリンリーは友達なの!! だから!!」
「危険度がわからない森の中に、子供のお前達を連れて行くわけにはいかない。母さんと家で待っていてくれ」
「「…………」」
二人は拳を強く握りながらうつむく。微かに震えていて悔しさが身体からあふれそうになっている。
「必ずヤートは連れて帰るから待っていてくれ」
「わかった……」
「父さん、ヤートをお願い」
「任せておけ」
二人と別れて森に入った瞬間により強く空気が変わった。普段であれば少ししか感じられない植物の気配が樹の一本や下草の一つにまでハッキリとわかる。この感じはヤートが魔法を発動した時のヤートに力を貸す植物特有の気配だな。そして明らかに他よりも植物の気配が強く感じられる場所がある。そこにヤートがいるはずだ。
「走るぞ」
「「「「「おう」」」」」
森の中を走っていると戦闘音が聞こえてきて、その音からヤートがどこにいるかがわかった。
「確かこの先にあるのは森が開けた広場だったな?」
「そうだ。俺達もよく休憩に使ってる場所だ」
森を抜けて広場に出る。そこで目に入った身体を鎧のようなもので覆ったヤートが、鬼熊と破壊猪と人型の植物相手に戦っているという光景に俺は、いや俺達は唖然とした。
「う……」
少しの間ただ見ていた俺達は、すぐ側から小さな声がした事で正気に戻る。その声は樹にもたれかかったリンリーが出したものだった。
「リンリー!! 大丈夫か!!」
「ラ…カムタさん? …………あっ、ヤート君!!」
リンリーはすぐに飛び起きるとヤートの方を見た。そして俺達と同じように唖然とした顔になる。お前の気持ちはよくわかるぞ。
「無事で何よりだ。リンリー、何があった? なんでヤートがあの三体と戦ってるんだ?」
「えっと始めはあの二体と私がディグリという人型の植物と戦ってたんですが、私は途中で意識が無くなったので、よくわからないです……」
「……そうか」
「すみません」
「いや、とにかくお前が無事で何よりだ」
「おい!! まずいぞ!!!!」
まずはリンリーを先に村へ戻そうしたら、広場の様子を見ていた奴が大声をあげた。広場を見たら三体が樹の根に囲まれていたが、問題なのは三体の足元にチラッとだが確実に見えたいくつもの開花した爆散花だ。とっさにリンリーを抱えて広場から離れる。
「全員逃げろ!!!」
背後で爆発が起き、その余波で身体を押されるが爆散花の量に比べると爆発の規模が小さい。どうやらヤートが樹の根で爆発を抑え込んだようだが、それにしてもヤートの奴……。
「ヤートの奴、いくらなんでもやり過ぎだ!!」
「俺もそう思うが、とにかく落ち着け」
「だがなマルディ」
「ヤート君……」
「リンリー、危険だから広場の方に行くなよ」
「……はい」
降ろしたリンリーが広場の方を見ている。リンリーもガルとマイネといっしょで悔しさを噛み締めているようだ。まあ、自分で始めた戦いから途中で弾き出されたんだからしょうがないな。俺でも同じ状況になったら下手をすると周りに当たり散らしたかもしれない。……いや、今は広場の戦いをどうするかだな。戦いに水を差すのは論外だが、このまま戦わせたらヤートの身も危ないし周りへの被害が大きくなる。しかし、いろいろ考えていたら、すでに遅くヤートがまた魔法を発動させた。
「緑盛魔法・超育成・多重射種草」
「クソッ!! リンリー伏せろ!!」
その場にいた全員が強化魔法を発動させ、俺はリンリーの前に立って構えた。そして構えたと同時に飛んでくる大量の射ち出された種を叩き落としていく。発射された種のほとんどは三体に向かったはずだが、そもそもの射ち出された数が多いため俺達に向かってくる流れ弾も必然的に多くなる。…………長く感じた種が射ち終わり周りを確認したら、全員無事なようだが射ち出された種のせいで樹がへし折れていたり地面がえぐれていた。どんどん被害とともに嫌な予感が大きくなる。そしてそれは当たった。
「嘘だろ……」
「ヤバいとかいう段階じゃないな」
「うう……」
突然、鬼熊と破壊猪と人型植物のディグリから膨大な魔力が放たれる。そしてさらにもう一つ大きな力が生まれた。最後の一つはヤートだ。何をやったのかわからないが絶対にヤートだ。俺は再びリンリーを抱えると広場に背を向けながら叫ぶ。
「とにかく逃げろ!!」
そして一歩でも広場から遠ざかろうとした俺達は、さっきの爆散花の時とは比べ物にならない爆風と激震で吹き飛ばされた。
…………気がつくと地面に転がっていたが、腕の中でリンリーを守れて安心する。
「リンリー、大丈夫か?」
「……なんとか大丈夫です。どう……なったんですか?」
「あ~、周りを見てみろ」
「周り? …………えっ?」
森が辺り一面吹き飛んでいた。これは村に何か影響が出たかもしれない。どうしようか途方に暮れていると、無事だった奴らが集まってくる。
「マルディ……」
「それ以上言うな。俺もどうすれば良いのかわからん。まずはヤートを探すぞ」
「そうだな」
被害の大きさに途方に暮れているとリンリーが遠くをじっと凝視して、その後にハッと何かに気づき走り出した。
「リンリー?」
「ヤート君を見つけたかもしれません!!」
「どこだ!!」
「このまま真っすぐ行った場所です!!」
リンリーが走っていく先を確認するとへし折れ折り重なった樹が動いていた。魔獣や動物は異常事態からなるべく離れようとするから広場だった場所に比較的近いあそこにいるはずがない。そうするとあの動いている物がヤートの可能性は高いな。
近くで見てみると動いていたものは、折り重なった樹をどかしている絡み合った樹の根の塊だとわかった。そしてどかし終わって邪魔な樹が無くなると、根の塊は自然にほどけていき塊の中からヤートが出てくる。根に守られたようで身体を確認しても特にケガはない事がわかり安心して思わず息を吐く。まったく心配させすぎだ。
俺がヤートを抱えたら、ほどけた根が地面に潜っていく。すると根が潜ったところを中心に徐々に光っていき光が吹き飛んだ範囲全てに及ぶとへし折れたり傷ついた全ての植物がドクンと脈打つ。そして今日何度目かわからない唖然とする現象が始まった。
なぜならへし折れた樹が数本集まって人型になって移動し、えぐれた地面をならしたり邪魔な岩を退けたりと環境を自分達で整え始めたからだ。どうやらヤートと三体の戦いで生まれたケタ外れの魔力を浴びたせいで自力で動けるようになったらしい。確かに森の事を一番わかっているのは植物達だから森の環境整備には適任だ。ただな……。
「森を吹き飛ばして申し訳ない。目が覚めたらヤートはまた森に入るから、その時は受け入れてもらえないだろうか……」
俺が謝罪を言うと一番近くで作業していた人型の樹が俺の肩に触れた。その腕から微かに「気にするな。我らはその子をいつでも歓迎する」という感じが伝わってくる。たぶんヤートの同調はこの感じをもっとはっきりさせた奴なんだろうな。
「感謝する。俺達も森には世話になっているから手伝いたいんだが構わないだろうか?」
俺の言葉を聞くと人型の樹はうなずき作業に戻る。それを見た俺達はサッと話して俺ともう一人がヤートとリンリーを村に連れて帰る事になり、残りはこのまま人型の樹達の作業を手伝う事になった。
村に戻って待ち構えていた 村長達に俺達が見たものとヤート達が引き起こした被害を報告すると、 村長達が頬を引きつらせてすぐさま村に最低限の大人を残して森に入って行く。俺もヤートを家に寝かしてリンリーを送り届けると森に戻った。
その後、人型の樹の指示を受けながら作業を進めていったのだが、なぜか元々広場のあった辺りには誰も近づけさせてもらえない事を不思議に思いながらも作業は完了し人型の樹達は樹の姿に戻り、下草なども生えてきて元の森に、……いや人型の樹達が整えた前以上の森になった。それとヤートの戦闘能力を知った俺達には、普段静かな奴ほど怒ると激しいを体現するヤートを極力戦わせない事とヤートをむやみに刺激する存在は排除する事という暗黙の了解が生まれた。
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