うさぎのキスは少々苦い

名もなき萌えの探求者

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第15話

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すみません、うまく区切れず、今日はものすごく短めです…。









 
 それから一週間ほど経って、カラさんが体を起こせるくらいに回復したところで、紋様の解除をすることになった。

「さてと。よーし、じゃあカラ心の準備はいい?」
「なぜ心の準備がいるんですか」
「それなりの反発が予想されるからさぁ。死ぬことはないけど、めちゃくちゃ痛いとか、息苦しいとか、なんか、そう言うのがあるかもしれない」

 エレンの言葉に、一瞬だけ眉をひそめてから、「問題ありません」とカラさんは静かに答えた。
 エレンが、俺に傷をうつした時のように、自分の親指を噛んで血を出す。その血で、カラさんの紋様を囲うような丸を描いた後、「行くよ」と呟いた。
 俺には聞き取れない呪文をエレンがぶつぶつと唱えると、カラさんが体を縮めて小さく呻く。それをフィズ様が支えて、十秒ほどがたったとき、カラさんの腕から、ずるり、と紋様が剥がれ落ち、音もなく消え去った。
 瞬間、カラさんはほぅ、と息を吐き、エレンがごぼり、と血を吐いた。

「エレン!」

 カラさんが悲鳴をあげるが、当のエレンは「よーし、成功成功」なんて言いながら大雑把に口元の血を拭う。

「吐血とか、大丈夫なのか」

 一応聞いてみると、

「平気平気。ちょっとした反動があっただけだから、なんてことないよ。それより!カラーーーーっ!これでお前の体の中にいるのは俺だけになったよ‼︎ひゃっほう!」

 そう言いながら抱きついてくるエレンにカラさんが呆れた顔をして、その後ろでフィズ様はドン引き。フィズ様、俺も多分全く同じ気持ちです。

「とりあえず、これでカラはあの組織から自由になったよ。俺が術を重ねれば、カラがあの組織の連中に見つかることは、二度とないね」
「ありがとうございます、エレン」
「うふ、カラのためならなんでもするよ」

 この二人は一体どう言う経緯でこんな関係になったんだろうか。
 平気だという割には顔が白くなってきているエレンと、まだ万全ではないカラさんに眠るように伝えて、俺とフィズ様は自分達の寝室に戻った。
 キセルを咥えて、ほう、と煙を吐きながら「とりあえず、一つ何とかなったな」とフィズ様が笑う。

「そうですね。今後どうしたいとか、フィズ様の希望はありますか?」
「そうだな…」

 フィズ様は綺麗な唇をきゅっと閉じて、それから少しだけ静かな空気が流れた後、

「脅かされることなく、誰かに恨まれることなく、生きていきたいな」

 と言った。
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