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4問目
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スピーカー「4問目!
ここに一つの風船があります!
その風船の先にはそこにいる人間の命が繋がってて、風船を破れば悪魔は死んで、線を切れば人間は死ぬ。
どうする?」
ぱっと出てきた赤い色をした風船に人間の人形が付いていた。
人間の人形はにやにや笑って首に紐を結び付けられている。
その手前にも、風船と同じ色をした赤いハサミが出てきた。
こんな、選べば絶対に人が死ぬ状態で選べるわけないじゃないか。
僕はどうしよう、と相談したくて悪魔を見る。
悪魔も人間を見ていた。
悪魔「…どうする?」
人間「どうしよう…」
悪魔は冷や汗を流した。どうする、結局はどちらかが死ぬぞ。
…あ、悪魔は閃いた、というふうにスピーカーに声をかけた。
悪魔「おい、スピーカー野郎。
2人しかいないのに二択だと、別れた場合はどうなるんだ?
質問は無効になるのか?」
スピーカー「その場合はどっちも死ぬことになるな
どっちかを殺すしかないってこった~。ま、気長に考えなよ」
悪魔は舌打ちをし、もう一度人間と向き合った。
悪魔「おい、お前こんなところで死にたくねーよな?」
人間「…うん。でも、それはポン太さんも同じでしょ…?」
悪魔「まーな。こんなクソッタレ野郎のところで死ぬよかさっきのカミサマに殺されてた方が何百倍もマシだったわ。」
人間「…、僕が死ぬ。さっき、僕たちが助けようとした命だから。」
悪魔「…なら、俺はさっき助けてもらったからここでは俺がお前を助ける。」
人間「それはダメだよ!
……あのね、さっきコンさんが言ってたんだ。
悪魔になる人は前世に凄い悪意や憎悪をもって死ぬんだって。
だからポン太さんはこんなところで死んじゃダメだ。」
そう言った瞬間、人間は走ってハサミをもち、勢いよく糸を切った。
悪魔「っおい!?しゅんおまえ…!」
驚き固まっている悪魔に人間はにっこり笑って生き延びてね、と呟いた。
ぷつ、人間の首から赤い血が流れた。
ブシャー!!!勢いよく溢れ出る血が悪魔の服や顔にかかる。
悪魔は人間のそばに走りより、上着を脱いで首元にあてがった。
悪魔「おい、おい!しっかりしろ!お前こんな…!」
人間「は、は…、次、は…と、もだ…」
人間の目から生気がぬけた。何かを言いかけて、途中で力尽きてしまった人間を、強く、強く抱きしめて悪魔は歯を食いしばった。
悪魔「くそったれ…くそったれぇぇえええ!!!!!
テメェ!!!ゆるさねぇからな…!!絶対殺してやる…!殺してやる…!!!」
スピーカー「3問目では悪魔君が人間のこと抑えてたのにー。
そうかっかしないでって。
次でラストなんだからさー。
さっさと部屋移動してー。
そんな汚い部屋で最後の5問目とかしたくな…」
悪魔は人間が持っていたハサミを手に取りスピーカーに向かって思いっきりぶん投げた。
ガシャン!!!と音を立ててぐちゃぐちゃになったスピーカーにハサミが根深く刺さりこんでいる。
悪魔「もういい、テメーのその声はもう聞き飽きた。」
悪魔は立ち上がり次の部屋に向かった。
スピーカー「ちょっと壊すのやめてよねー。ラスト5問目!心して聞くように!」
ここに一つの風船があります!
その風船の先にはそこにいる人間の命が繋がってて、風船を破れば悪魔は死んで、線を切れば人間は死ぬ。
どうする?」
ぱっと出てきた赤い色をした風船に人間の人形が付いていた。
人間の人形はにやにや笑って首に紐を結び付けられている。
その手前にも、風船と同じ色をした赤いハサミが出てきた。
こんな、選べば絶対に人が死ぬ状態で選べるわけないじゃないか。
僕はどうしよう、と相談したくて悪魔を見る。
悪魔も人間を見ていた。
悪魔「…どうする?」
人間「どうしよう…」
悪魔は冷や汗を流した。どうする、結局はどちらかが死ぬぞ。
…あ、悪魔は閃いた、というふうにスピーカーに声をかけた。
悪魔「おい、スピーカー野郎。
2人しかいないのに二択だと、別れた場合はどうなるんだ?
質問は無効になるのか?」
スピーカー「その場合はどっちも死ぬことになるな
どっちかを殺すしかないってこった~。ま、気長に考えなよ」
悪魔は舌打ちをし、もう一度人間と向き合った。
悪魔「おい、お前こんなところで死にたくねーよな?」
人間「…うん。でも、それはポン太さんも同じでしょ…?」
悪魔「まーな。こんなクソッタレ野郎のところで死ぬよかさっきのカミサマに殺されてた方が何百倍もマシだったわ。」
人間「…、僕が死ぬ。さっき、僕たちが助けようとした命だから。」
悪魔「…なら、俺はさっき助けてもらったからここでは俺がお前を助ける。」
人間「それはダメだよ!
……あのね、さっきコンさんが言ってたんだ。
悪魔になる人は前世に凄い悪意や憎悪をもって死ぬんだって。
だからポン太さんはこんなところで死んじゃダメだ。」
そう言った瞬間、人間は走ってハサミをもち、勢いよく糸を切った。
悪魔「っおい!?しゅんおまえ…!」
驚き固まっている悪魔に人間はにっこり笑って生き延びてね、と呟いた。
ぷつ、人間の首から赤い血が流れた。
ブシャー!!!勢いよく溢れ出る血が悪魔の服や顔にかかる。
悪魔は人間のそばに走りより、上着を脱いで首元にあてがった。
悪魔「おい、おい!しっかりしろ!お前こんな…!」
人間「は、は…、次、は…と、もだ…」
人間の目から生気がぬけた。何かを言いかけて、途中で力尽きてしまった人間を、強く、強く抱きしめて悪魔は歯を食いしばった。
悪魔「くそったれ…くそったれぇぇえええ!!!!!
テメェ!!!ゆるさねぇからな…!!絶対殺してやる…!殺してやる…!!!」
スピーカー「3問目では悪魔君が人間のこと抑えてたのにー。
そうかっかしないでって。
次でラストなんだからさー。
さっさと部屋移動してー。
そんな汚い部屋で最後の5問目とかしたくな…」
悪魔は人間が持っていたハサミを手に取りスピーカーに向かって思いっきりぶん投げた。
ガシャン!!!と音を立ててぐちゃぐちゃになったスピーカーにハサミが根深く刺さりこんでいる。
悪魔「もういい、テメーのその声はもう聞き飽きた。」
悪魔は立ち上がり次の部屋に向かった。
スピーカー「ちょっと壊すのやめてよねー。ラスト5問目!心して聞くように!」
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