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木森林木林

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魔王

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 魔王
 
 
「さーて、人類をほろぼすぞー★」

 魔王という生物がいる。それは人類を滅ぼすのが仕事なのだ。
 
 そういう不条理な生命体がいるかと疑問に思われるかもしれない。だが、考えても見てほしい。なぜ生命は繁殖するのだろうか。
 
 そう、一般的な生命体が繁殖をその義務としているのと同じく、魔王は滅ぼすのがその存在意義と言ってもいいだろう。
 
 そして、ここに一人の魔王がいた。
 
 彼は、生まれて間もない魔王である。
 
 親はどこにいるのか。とか、どうやって言葉を覚えたのか、とか、そういったことを気にしてはいけない。ともかく彼は、さっそく行動を開始した。
  
「で、とりあえず近くの町をほろぼそっと」

 だが、滅ぼすと一言で言っても、そいれは思ったより簡単ではない。
 
 「積み上げるのは何年もかかっても、崩すのは一瞬だ」という言葉があるが
、しかし実際問題、特定の生命体を全滅させるというのは、特に人類を滅ぼすというのは、かなり難しい問題と言えよう。
 
 なぜなら、人類はあらゆる問題に対応できうるポテンシャルを持っているからだ。そう、道具を使って。
 
 動物はその体を武器として環境に挑むが、道具を使えるということは、その武器を自由に変更し、調整することができるということなのである。
 
 つまり、適応力がぱないということなのだ。特定の動物ならば、天敵となる動物をはなったり、環境を少し変化させるだけで全滅させることができる。
 が、人類はそんなことをして、多少は減少するだろうが、全滅まではほど遠いのだ。
 
 普通の生命体でさえ多様性があるというのに、人はその多様性がすさまじいのである。
 
 その知識を得て、彼は、
 
「そうなのかー」

 とつぶやいた。

 魔王が普通の人の姿になって、人類の書籍をあさったのである。
 
 そして、考えた。人類を滅ぼす方法を。
 
 彼が出した結論とは。
 
「よしっ!!人類同士であらそってもらおー!!」

 そういうことなのである。
 
 人類がタフなのだというのならば、同じくタフな人類をぶつけてしまえばいいのである。
 
 敵の力を利用するということなのだ。
 
 そして、その魔王が実際に行ったことは・・
 
「へーんしーん!!」
 
 剣になることだった。そう、魔王の剣、略して魔剣。
 
 つまり、道具。その魔剣は、絶大な力を誇った。今でいう核兵器のようなものだ。
 
 それを手に取ったものは、暴力的な力を手に入れることができた。
 
 そう、それによって、あらゆる兵器も太刀打ちできなくなった。
 
 その力に魅入られしものの脳に働きかけ、戦闘的な性格にするのである。
 
 そして・・・この世界に初めて戦争というものが起きた。
 
 初代魔王、彼の偉大な功績である。
 
 ~~ダークネス文庫『初代魔王、その華々しい栄光』より
  
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