10 / 197
もみあげ
しおりを挟むもみあげ
【怪奇!もみあげが伸びる奇病!】
そんな新聞記事の見出しを見て、俺たち三人怪奇単包チームは、笑い声をあげた。
「んなわけねぇだろwww」
「ああ、そうだな。だいたいもみあげが伸びたからと言って、なんだというのだ。なあモーミン」
「全くである」
僕ら三人組は、ある一つの趣味を共通して行動をしている。
それは、巷に伝染する怪奇。
それの正体を見破るために活動しているのだ。
いうなれば自称少年探偵団ごっこのようなものをしているのである。
そのイカレタメンバーは、行動力の化身であるボルボロと、チームの頭脳であるリケジョ、そしてもみあげが自慢のモーミンの三人組だ。
そして探索のネタを供給しているのが、この新聞記者、カルト怪奇新聞部部長、シンブーンである。
「ちょっとあんたたち!1私の記事がガセだって言いたいわけ?!」
「いや、そういうんじゃないけどさぁ、」
「ねぇ」
二人は、モーミンのほうを向いた。モーミンはそのもみあげを端正に撫で上げている。
いつ見ても見事なもみあげ。
そうこのもみあげは数年に一度あるかないかのもみあげ。もはや才能といっても過言ではなく、それを磨くための訓練もしているのである。
そんなもみあげのスペシャリストが知らないもみあげに関する情報などないのだ。
そんなモーミンは、三人の視線を受けて頼もしくうなづく。
「ああ、俺のもみあげスキルで探索したが、そんな事例はないな」
「だってよwww」
「モーミンが言うなら絶対だな」
「むー」
シンブーンがほっぺを膨らますが、しかし彼女であっても彼の言うことに疑う余地はなかった。
モーミンはもみあげに関する特殊なスキルを使えるのである。
それは現代科学では全く説明がつかない異世界タイプのやつだったが、しかしそんなスキルに何度もシンブーン含む彼ら救われているのだ。
そんなモーミンは、紳士然とした態度の彼女に近づくと。
「まあまあ、もみあげでももんで落ち着いてくれたまえ」
「そんな、まあ、少しだけなら」
もみあげとは、万物の根源。ゆえに、もみもみすることによって極上なリラクゼーション効果があった。
「ふう・・・確かに、私の思い違いだったかもしれないわね・・この記事は取り消しておくわ」
そう言って彼女は教室から出ていった。
そんな事件にもならない一時の出来事だったが、しかしモーミンの目が一瞬きらーんと険しく光ったのを、誰も見ていなかったのである。
そして放課後。
「あれ?モーミン、帰らないのか?」
椅子に座ったまま腕組みをして微動だにしないモーミン。彼はどっしりとうなづいて言った。
「先に帰ってくれ。俺はここで少しもみあげの手入れをしておくからな」
「そうか、大会近いもんな」
「がんばれよ!もみあげ全国大会!」
「ああ」
彼は、もみあげを微振動させながら、夜が来るのを待つ。そのもみあげには、静かな殺気が内包されており、実際わずかに光っていた。
真のもみあげを持つものがもつオーラが、発光という現象を生み出しているのである。
そして、外套の光が差し込む丑三つアワー。奴は現れた。
ガララッと教室のドアが開く。
「「もみあげ~!!」」
そう、それは今、裏社会でやばいことになっているとうわさのもみあげモンスターだ。シンブーンが言っていたことは本当だったのである。
なのに何故モーミンは何事もないと言ったかというと、彼らを危険に巻き込みたくなかったからなのだ。
もみあげモンスターとは、即ち怪奇の上位互換。怪奇のあるところもみあげありなのだ。
他の二人は気が付いていなかっただろうが、今まで彼らが解決してきた事件のあらゆるところにもみあげが関連していたのである。
そして、モーミンは静かに席を立って言ったのだ。
「さあ、始めようか。
もみあげを冒涜するもの。死、あるのみ」
「もきゅ?」
もみあげモンスターは、かわいらしく首をかしげるが、しかしそれで彼が一切の隙を見せることがない。
事実一瞬であっても隙を見せたら、その瞬間彼はもみあげをちぎられていただろう。それほどの高レベルの戦い。そう戦いは既に始まっていると言えた。
そして、彼は動く。
「もーみーあーげ!!!波ァッ!!」
もみあげから発行するビーム。すごいビームだ。大抵のもみあげモンスターならばかすっただけで蒸発するだろう。
対するもみあげモンスターは、「キシャァアアアアアアアアアア!!」と叫んだ。
そう、彼が裏からこの世界のもみあげを守っているのである。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
わたしの下着 母の私をBBA~と呼ぶことのある息子がまさか...
MisakiNonagase
青春
39才の母・真知子は息子が私の下着を持ち出していることに気づいた。
ネットで同様の事象がないか調べると、案外多いようだ。
さて、真知子は息子を問い詰める? それとも気づかないふりを続けてあげるか?
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
上司、快楽に沈むまで
赤林檎
BL
完璧な男――それが、営業部課長・**榊(さかき)**の社内での評判だった。
冷静沈着、部下にも厳しい。私生活の噂すら立たないほどの隙のなさ。
だが、その“完璧”が崩れる日がくるとは、誰も想像していなかった。
入社三年目の篠原は、榊の直属の部下。
真面目だが強気で、どこか挑発的な笑みを浮かべる青年。
ある夜、取引先とのトラブル対応で二人だけが残ったオフィスで、
篠原は上司に向かって、いつもの穏やかな口調を崩した。「……そんな顔、部下には見せないんですね」
疲労で僅かに緩んだ榊の表情。
その弱さを見逃さず、篠原はデスク越しに距離を詰める。
「強がらなくていいですよ。俺の前では、もう」
指先が榊のネクタイを掴む。
引き寄せられた瞬間、榊の理性は音を立てて崩れた。
拒むことも、許すこともできないまま、
彼は“部下”の手によって、ひとつずつ乱されていく。
言葉で支配され、触れられるたびに、自分の知らなかった感情と快楽を知る。それは、上司としての誇りを壊すほどに甘く、逃れられないほどに深い。
だが、篠原の視線の奥に宿るのは、ただの欲望ではなかった。
そこには、ずっと榊だけを見つめ続けてきた、静かな執着がある。
「俺、前から思ってたんです。
あなたが誰かに“支配される”ところ、きっと綺麗だろうなって」
支配する側だったはずの男が、
支配されることで初めて“生きている”と感じてしまう――。
上司と部下、立場も理性も、すべてが絡み合うオフィスの夜。
秘密の扉を開けた榊は、もう戻れない。
快楽に溺れるその瞬間まで、彼を待つのは破滅か、それとも救いか。
――これは、ひとりの上司が“愛”という名の支配に沈んでいく物語。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる