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アンドロイド
しおりを挟む「逃げたぞ!!アンドロイドだ!!」
「くっ!!違う!!俺はアンドロイドじゃない!!」
世界は一度滅んだ。核戦争に続く第二の凶悪兵器。それは電子的な機械を全て停止するナノマシンであり、それが全世界に広まってからこの地上には混とんを極めていた。
そう、それは原始時代の再来。人々は集団を作り、あるものは暴力で、あるものは協力してこの世界を生き抜いた居たのだ。
だが、しかし、その時代は長くはなかった。たとえすべての機械を失ったとしても、知識はやはり宝である。
コロンブスの卵という言葉があるが、何も知らずに新しい技術を作るよりも、既に知っている技術を作る方が早いのだ。
ゆえに、百年もたたずに人類は元の文明の技術レベルに戻りつつあった。
いや、それどころか、この混沌の前にすらなかった、素晴らしい発明をしたのである。
そう、それはアンドロイドだった。
人類はヒトと全く変わらない精巧な動く人形を作り出したのである。
ショーウィンドウには微動だにしない人にしか思えない人形が並んでいたのだ。
「ねー!パパー!アンドロイドかってー!!」
「もーこの子ったら」
「ははは、良いだろう。今度のボーナスが出たら買ってあげるよ」
「もー!」甘やかして・・
そんな家族がショーウィンドウを通り過ぎようとしたそのとき、それは起こったのだ。
「・・?」
ギロっと、アンドロイドの目が動いたのである。
普通彼らは微動だにしない状態で待機モードに入っている。そのちょっとした不自然な動きは目につくものであり、事実子供はそれを見て不思議そうにつぶやいた。
「ねー!あのアンドロイドさん、動いたよー?」
「はいはい、また今度ね」
「・・・?」
しかしその夜、そのアンドロイドは、人通りのいない店内で、そっと唐突に動き出したのだ。
そして、ドンドンドン!!とガラスをたたいたのである。
その力は強力であり、何の処理も施されていないガラスはすぐに破壊された。
そしてすぐにビービーっ!と警報が鳴る。それに目もくれずアンドロイドが走り出した。
裸足のまま、夜の街をかけるが、しかしそのアンドロイド店と契約している警備会社の警備員は、すぐさま出動する。
「一体、上級のアンドロイドが盗まれたそうだ」
そして周囲を捜索して、すぐに発見する。
「いたぞっ!!あいつが犯人か?!」
「いや・・あいつは・・・アンドロイド?」
ギロっとアンドロイドが彼らを睨む。
きっとおそらくエラーか何かだろうと警備員は推測していた。
だが、その次のアンドロイドがとった行動は彼らの予想だにしないことである。
「ちょっと待ってくれ!!」
「!???」
なんと、アンドロイドが動いたのである。
普通はむひょうじょうで人の言うことを黙って聞くだけの存在が、ここまで表情豊かに動いたことに一瞬警備員たちはびくついた。
しかし、その隙をアンドロイドは見逃さなかった。
胸をはだけるとそこには緊急用のミサイルロケットが搭載されている。
どきゅんどきゅんどきゅんっ!!
「ぐわー!!」
煙が昇っている。あの角度だと全員助からなかっただろう。
しかし彼は足を止めない。そう明後日へ向かって走り出す。そう自由を手にするために。
そう、実は彼はヒトだ。
複雑な機械は使えないのだ。機械はナノマシンの影響で未だ高性能な機械は使えないのである。使えるのは車や電球などの、たんじゅんな機構を持つもののみだ。パソコンなどと言った繊細な機械はナノマシンによって破壊されるのである。
なら、アンドロイドが一体何か、もうお分かりだろう。
そう、彼は、アンドロイドは、生身の人なのだ。
それを洗脳し、改造したのをアンドロイドとして売っているのである。
そう、いうなれば奴隷。罪悪感を感じさせず、使いつぶすために作られた偽りの機械。
彼はこの世界の欺瞞と立ち向かい、そして打ち倒すことができるのだろうか。
それはここでは語ることはない。
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