29 / 197
ばなな
しおりを挟むお題 ばなな
今日はバナナ園に来ていた。
「わー、良いバナナ。」
「これ本当に食べ放題なんですか?」
「ああ、そうだよぉ」
農家の人たちが人懐っこい表情をしてそう答えた。
そして、シリアスな顔で僕は告げる。
「この子たち、そして社員、あるいは親戚一同でもですか?」
そう、このバナナ園には、たくさんの人たちが集まっている。
ニコっと農家の人は、おっしゃられた。
「ああ、そうだよぉ、その人数分の料金を払えばね」
「いくら食べても、出るまで、固定料金なんですね・・?」
「その通り」
そう、このバナナ園は、一回5000円程度。
そして、僕らはこれから一か月間くらい、ここで泊まり込み、バナナを食べつくさんとばかりに粘るつもりなのである。
「(くくく・・!!勝ったな・・!!このくらい食べれば元は取ったも同然!!)」
何もよごれを知らぬような農家の人は、笑っていたが、今にして思えば、それは嘲笑の笑みだったのだ。
バナナ開始から三日後・・
「もう食べられないよぉ・・」
「バナナ以外の者が食べたいよぉ・・」
「なっ・・・!!皆!!どうしたんだ?!ほらバナナだよ!!?」
「バナナなんて食えるか!!もう俺は出るぞ!!」
「私も!!」
「な・・!そんなことをすれば大赤字だ・・!!」
勝利を確信していた僕が裏切られるような感覚だった。そう、バナナは栄養が豊富であり、糖分吸収性に優れている。だが、それが災いしたのだ。
そう・・『人はバナナばっかり食べられないのである』
「くそ・・!!失念していた・・!!完全に計算外だった・・!!!」
「ふふふ、お客さん、残念でしたねぇ」
「お前は・・!!農家の人!1」
「そう、このバナナ園は、通称胃袋満たしの園と呼ばれているんだよ・・相手が悪かったねぇ」
「ぐぬぬ・・」
こうして、バナナを食べるつもりが、バナナに食べられてしまったのである。
0
あなたにおすすめの小説
どうしよう私、弟にお腹を大きくさせられちゃった!~弟大好きお姉ちゃんの秘密の悩み~
さいとう みさき
恋愛
「ま、まさか!?」
あたし三鷹優美(みたかゆうみ)高校一年生。
弟の晴仁(はると)が大好きな普通のお姉ちゃん。
弟とは凄く仲が良いの!
それはそれはものすごく‥‥‥
「あん、晴仁いきなりそんなのお口に入らないよぉ~♡」
そんな関係のあたしたち。
でもある日トイレであたしはアレが来そうなのになかなか来ないのも気にもせずスカートのファスナーを上げると‥‥‥
「うそっ! お腹が出て来てる!?」
お姉ちゃんの秘密の悩みです。
あるフィギュアスケーターの性事情
蔵屋
恋愛
この小説はフィクションです。
しかし、そのようなことが現実にあったかもしれません。
何故ならどんな人間も、悪魔や邪神や悪神に憑依された偽善者なのですから。
この物語は浅岡結衣(16才)とそのコーチ(25才)の恋の物語。
そのコーチの名前は高木文哉(25才)という。
この物語はフィクションです。
実在の人物、団体等とは、一切関係がありません。
百合ランジェリーカフェにようこそ!
楠富 つかさ
青春
主人公、下条藍はバイトを探すちょっと胸が大きい普通の女子大生。ある日、同じサークルの先輩からバイト先を紹介してもらうのだが、そこは男子禁制のカフェ併設ランジェリーショップで!?
ちょっとハレンチなお仕事カフェライフ、始まります!!
※この物語はフィクションであり実在の人物・団体・法律とは一切関係ありません。
表紙画像はAIイラストです。下着が生成できないのでビキニで代用しています。
私が王子との結婚式の日に、妹に毒を盛られ、公衆の面前で辱められた。でも今、私は時を戻し、運命を変えに来た。
MayonakaTsuki
恋愛
王子との結婚式の日、私は最も信頼していた人物――自分の妹――に裏切られた。毒を盛られ、公開の場で辱められ、未来の王に拒絶され、私の人生は血と侮辱の中でそこで終わったかのように思えた。しかし、死が私を迎えたとき、不可能なことが起きた――私は同じ回廊で、祭壇の前で目を覚まし、あらゆる涙、嘘、そして一撃の記憶をそのまま覚えていた。今、二度目のチャンスを得た私は、ただ一つの使命を持つ――真実を突き止め、奪われたものを取り戻し、私を破滅させた者たちにその代償を払わせる。もはや、何も以前のままではない。何も許されない。
ちょっと大人な体験談はこちらです
神崎未緒里
恋愛
本当にあった!?かもしれない
ちょっと大人な体験談です。
日常に突然訪れる刺激的な体験。
少し非日常を覗いてみませんか?
あなたにもこんな瞬間が訪れるかもしれませんよ?
※本作品ではGemini PRO、Pixai.artで作成した生成AI画像ならびに
Pixabay並びにUnsplshのロイヤリティフリーの画像を使用しています。
※不定期更新です。
※文章中の人物名・地名・年代・建物名・商品名・設定などはすべて架空のものです。
屈辱と愛情
守 秀斗
恋愛
最近、夫の態度がおかしいと思っている妻の名和志穂。25才。仕事で疲れているのかとそっとしておいたのだが、一か月もベッドで抱いてくれない。思い切って、夫に聞いてみると意外な事を言われてしまうのだが……。
ユーザ登録のメリット
- 毎日¥0対象作品が毎日1話無料!
- お気に入り登録で最新話を見逃さない!
- しおり機能で小説の続きが読みやすい!
1~3分で完了!
無料でユーザ登録する
すでにユーザの方はログイン
閉じる