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原始時代バトル
しおりを挟む恐竜
原始人がジャンプした。
その向かう先には恐竜、そしてその手に持っているのは、粗削りだがかなり使いこまれた斧だ。
斧はかなり手入れされている。持ち主の荒々しさからすれば似つかわしくナック、器用な用だった。いや、違う。
手入れしなければこの戦いについてこれずにすぐ壊れてしまうのだろう。この暴力的な戦いに。
「ぐらぁ!!」
一撃。それは小動物ならたやすく命を奪えてしまうほどの一撃だっただろう。
しかし、恐竜もかなり強かった。それは鍛えているから、だとかそういう強さではない。
つまり、弱いものは生きて行けず、強い者だけしか生き残れなくなったという強さだった。つまり、それは遺伝による強さ。
首は鍛えられないと現代で言われているが、それは今の人類でいうところの常識で図ったものにすぎない。何世代も強さを重ねていたがゆえに、不可能だった首の筋肉の発達が、可能な種族だけが生き残ったというだけのこと。
人と比べて鈍重な恐竜は、彼の攻撃を全身でどこでも受け止められなければ、生きていけない。
まさしくその強さは、何故石が硬いのか?とか、何故水は切ることができないのか?という疑問の答えと同じ。なるべくしてそうなったというだけのこと。
だが、ここで注目kするべきは、そんな、鋼鉄のような防御力を誇る恐竜に対し、ざっくりと浅くとも手傷を負わせた原始人の一撃にこそあった。
現代でこそ肉体的には動物に劣る筋力や運動能力を持つ人類であったが、それと比べこの生物は別物と言えた。
彼は握力やスピードもゴリラを超えているし、さらにチーターと匹敵するほどの脚力も兼ね備えていた。総合量でいうならば、地上トップクラスと言えただろう。
さて、そんな戦闘狂である彼は、一撃を加えた後、退避。直後に圧倒的質量を備えた尻尾の攻撃が一瞬彼がいた空間を削り取った。
いくら戦闘狂といえど、質量の差が覆しがたい。それがもし直撃していれば、いくら何でも即死。および瀕死は確実と言えた。当然それによって命を落とした同胞も数知れない。
だが、そのおかげで・・その淘汰のおかげで、彼らは空気圧や光の微妙な差異を肌感覚で感じ取り、気配という名前のついていない何かを察知する能力に目覚めていた。
続けて、反撃する。
「うぉおおおおおおお!!」
これは聖なる戦い。
理屈から言えば、集団戦によって罠などを用いて倒すのが一番簡単でより確実な方法だ。
だが、敬意のようなもの、おそらく宗教的な何かによって、彼らは恐竜との一騎打ちを望むのだ。
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