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王子
しおりを挟む「まったく、ゴミしかいねぇな。この国は・・いや、この世界は、かな?」
彼は十三王子。王様は子孫を確実に残すためにいくつも妃を作って子供を作らせる。そうしないと王位争奪戦が始まり血なまぐさいことになるから・・とか、国は王の所有物であり、継がせるのが当たり前だから・・という建前があるが、まあ要するに、前例に倣ったほうがもめごとが少ないということである。
つまり、王になるための資格は、単に血筋だけであり、有能であるかそうでないか、は特に関係ないのだ。
そう、そしてある国の十三人の王の子供たち。つまり王子や姫だちは、客観的、きわめて平均的なこの世界の一般人と比べて、百人中百人が『有能』だと口をそろえるだろう。
ただし、その心中では『無能』と考えている。
分かりにくい言い方をしたが、つまるところ無能でしかなかった。
暴食暴飲、国の資金の乱用、相手が一定以下の地位ならば死刑すらも執行することができる。他人の命をゴミ以下としか思っていなかった。
当時のその国は、他国を侵略しており、金なら使いきれないほどあった。当然王やそれに関係するものの権力も莫大であり、やりたい放題である。当然それに少しでも後ろ指を指せば明日は自身が死体になっていることが暗黙の了解だった。
その中で、唯一第十三王子だけがまともな倫理観を持っていた。なぜ彼がそうだったのかは、よくわからない。しいて言うなら生まれつきだった。人の命を無駄に散らすことをよしとしなかったし、あまり意味のない装飾品に金を掛けたりはしなかったのである。
だが、彼は無駄に命に手を掛けないとはいえ、虫も殺せない聖人君子ではなかった。むしろ殺したほうが良いと確信したのならばまよいなく殺すことができる異常者に近い精神さえ持っていた。
故に・・国をよくするために、怠惰をむさぼる他の王子、そして貴族を殺したのだ。
「あの、少しやりすぎではないかと・・」
側近の一人がそう提案したが、
「仕方がない。あいつらは国をむしばむのが使命で、俺はそれを殺すのが使命なのだ。それは変えられるものではないからな。そこに善も悪もない。
こうするのが一番だ」
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