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木森林木林

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リベンジャー

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 能力者。それは物理よりも精神の力が勝った時に使うことができる能力を持ちしもの。


 精神、それはその人の欲求が一部である。

 欲求、そしてその逆である望まぬもの。いうなればトラウマも精神の一部。


 能力者の大部分が欲求とトラウマに関係して能力を発言したものだ。

 しかし、それは一時的なものがほとんどである。


 何故ならば欲求を満足させたのならば、精神的な充足が満たされ、精神の力が弱くなるからである。


 どうようにトラウマも、実際体験するとそこまで恐ろしいものではないということが分かり、長期間能力者として認定されるのは稀だ。


 しかし、長期間、、一生を能力者として過ごすものがいる。


 それは、心に決めた信念が強かったり、能力者として修行したり、、、


 またあるいは、、、








 私はいつも社会の犠牲になってきた。


 幼稚園の頃から

 小学校の頃から

 中学校の頃から、

 高校性になっても・・・


 いじめ、体罰、擦り付けられ、DV、事故、冤罪、、



 私にとって人とは、敵だった。

 常に私を苦しめる。そして苦しんでいる私を見て笑っている。


 助けを求めようとしても無駄だった。常に助けるべき立場にいる人は、私が悪いという。

 または、助けるふりをして自分が好きだったり、手のひらを反したり、押しつけがましかったり、体を求めてきたキモイ人もいた。

 そう、不自然なほど、私の周りには見方が居なかった。


 幼いころから続いたそれを不自然なものと認識できる頃には、


 もはや私の境遇は普通の者として思っていた。助けを求めることすらしなくなっていった。


 虐げられて普通。

 いじめられて普通。

 奪われて普通。

 暴力を振るわれて普通。


 だが、私は人形でない。そう言った人生に怒りや悔しさも当然あった。


 だから私は、何度も夢や妄想の中で虐めた奴の顔を殴り、脳髄を引きずり出し、内臓を破裂させた。

 いや、いじめた奴だけじゃない。加害者だけじゃなくてそれを止めたかった奴も同罪だ。

 通りすがりの人を妄想で殴り、

 TVに移っている人を殺し、

 恵まれた人をミンチにした。




 それに対し、不安はあった。

 そう具体的な不安。


 だがそれを考えることはしない

 あえて考えないようにしていた。


 その妄想をやめてしまえば、私は生きていける気がしなくなるからだ。

 もはや妄想で殺すことは息をするのと同じだった。

 息を止めればどうなるか。死ぬ。だから殺すのをやめられない。



 だから、、私はある日、、


 『能力者』となった。


 




 びきっ、、と。


 いつも通り、通りすがりの人を妄想で殺した。


 今日は親がいつもよりも激しく暴力を振るってきたので、交差点の人々を、と降りず狩りの車の運転手を、

 巨大な圧で殺し、拳で殺し、刃物で殺し、爆発で殺していた。

 いや、とにかくみじん切りにして殺した。


 普段ならそれで溜飲が収まるはずだった。


 それなのに、、、


「あ、、、


 道行く人たちの顔が一斉に無感情になった。

 そして

 ばたり、と。


「・・・・?

 一斉に倒れた。

 何のことだか分からなかった。

 路上パフォーマンスかと一瞬思ったが、

「・・・!!!!」

 そのまた一瞬後、路上に広がる赤とその匂いで冗談ではないことを認識した。


 いや、頭では認識していたが、しかし心が認めようとしなかった。


 いや、そうなのだ。赤い血が出たからって、死んでいるわけじゃない。

 みんな青ざめた顔をしているとはいえ、真に迫真の演技ではないという証拠はない。


 だから私は、彼らの一人を揺り動かすと、、


「あの、大丈夫ですか!?しっかりしてください!」


 よくもまあ毎日殺す妄想をしているくせに必死な声を出せるものだと一瞬考える。

 それはいわるゆ現実逃避という奴だったのだろう。


 私は毎日望んでいたものが現実になるということを心のどこかで恐れていた。

 そう、恐れていたのだ。

 矛盾するようだが。


 しかし、その恐れは、、

「ひっ、、


 ぼろぼろになっていく死体を目の前にして実現してしまったのだ。









「やあやあ。君も今日能力者として発言したんだね

「・・・?


 私は呆然と振り向いた。

「何か疑問に思っていることがあるはずだ。

 つい数時間前、この町の少なくない人々が無残に死亡したのに、

 テレビを付ければ『平凡な』殺人事件くらいしか流れていないからね」


「・・・・」

 私はそれを黙って聞いている。

 そう、そいつは確かに外見は好青年といってもいいくらい身なりが整っていた。


 だが、違う。一般人と違うのだ。

 何か全身にオーラのようなものが、人と違うのである。

 というか、さっきから殺そうとしても殺せない。何か板金のようなものを手で破壊しろと言っているようなものだった。

 だが、そんな人が自分に一方的に騙りかけているというのに、ぼんやりとした頭で彼の言うことを聞くしかなかった。

「そう、君が殺した人々のことは隠ぺいさせてもらったよ

 君がどういう欲求やトラウマでそれを引き起こしたのかは定かではないが、

 もし君がこの事件を人々に広めたいという欲求だったならば申し訳ない

 何しろこの事件が広まったならば、『模倣犯』が現れないとも限らないのだからね」



 心のどこかで覚悟していたのだろう。

 能力者なのだ。

 人口一億人以上。世界を憎んでいる奴は他にもいるはず。

 ならばこうなることは他にもあったはず。



「ふふふ、ところで、君は能力者という言葉を知っているのかな?

 能力者・・つまり精神で物理的な作用を引き起こす存在のことだ。

 そのくらい強い精神ベクトルを生み出すには、欲求やトラウマなどといったものでなくてはならない

 君にも能力者とは関係なしにあるんじゃないかな?

 嫌な予感が当たったり、、逆に博打で大勝ちしたり、、、」



 
 このような特殊な事態に、政府やら闇の機関やらが対策をしていない訳がない。

 その担当がこいつだというわけだ。




「だが、それは持続しない。何故か。満足してしまうからだ。

 あるいは、一時的に博打で大勝ちすることで、脳のセーブ機能が発動してしまのだろう

 でないとこのような事件はもっと増えただろうからね。

 とはいえ、、攻撃、、君のように直接殺人する能力など、中々発動しないものなんだ。

 それは何故か知りたいかな。簡単だね。それは今言った通り、精神がセーブを掛けるからだ


 普通の人は殺すと口では言えても実行にできる奴なんてそうそういない。大抵は過失致死による殺人がほとんどだ。

 大量殺人ならなおさら。でも君はやってのけた。それはなぜだろうね。

 もしかして、、殺してもいいと思っていたんじゃあないかな?

 殺すのが普通だと毎日思っていたんじゃあないかな?

 まあ、精神が殺人を許容するのはありうる話だ。とある戦争においてとある国は殺人を平常で行える兵士を・・・」



 私はその早口をカラカラの口で割り込む。

「私をどうするつもりなんですか?私は・・・」

 もう、何も感じない。


 そう、今朝のように、人を一人、・・いや、数十人数百人殺したところで、


 それはきっと、毎日殺す妄想をしていたからなのだろうか。


 罪悪感を感じないどころか、しっくりくるまで合った。


 そう、これこそが、、この能力こそが自分のアイデンティティなのだと。

 ごみのように醜悪な人間をアリのように潰すことこそが、、!!私の・・!!!



「だから、殺したのかい?」

「はい」


 それは、過失的な発動のことを聞いているのではないのだろう。


 今朝、初めて能力を発動してから、私は別の場所に移動してもう一度能力を発動した。


 そう、学校で。


 あの、敵しかいない。害獣しかいない檻の中の汚らしい生き物を殺すには、この能力は便利だった。


 すぐにざわめきはやみ、校舎が血で染まった。私は行内を一歩も足を踏み入れていないというのに。


 そして、それから、高校を回って能力を発動させた。


 幼稚園、小学校や中学校で別れたいじめっ子を殺すために、無関係なゴミを巻き添えにして殺した。


 ついでにその道中の何で生きているか分からないゴミも殺した。


 殺した。殺した。殺した。


 殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺殺・・・


 

「それで、、結局私をどうするんです?」

 もう一度私は聞く。
 

「殺しますか?」

「・・・」


 二ぃと相手は笑った。

 こんなことを聞いてそんな顔ができるということはこの人もただものではないのだろう。


 そして、、、こう言ったのだ。










 


 『虐め』というのは、強者から弱者において行われる行為。

 だが、その分、強者は相手に対して大義名分を渡している。

 その大義名分により、精神のベクトルを特化させ

 能力者として発現することもある。

 
 
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