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木森林木林

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師匠と弟子

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「俺に剣の使い方を教えてくれ!!

「・・帰れ」


 最初、俺こと師匠は、弟子に対して冷たかったと思う。

 だが、、奴の魔王討伐にかける思いは本物だった。

 だからこそ、教える気になった。

 奴にならば、けんの使い方を誤らないだろう。過去に不肖の弟子を殺した失態から、もはや二度とけんを教えることはないと誓ったが・・その誓いを破った。


 そして、、最初にあるルールを決めた。

 剣、あるいは格闘でも何でもいい。暴力にルールはない。

 ルールを決めた時点で、その剣は滅んでいく。

 故に、ルール無用。いつでも修行中だろうが、寝込みだろうが、師を倒すことができればお前は一人前だ。と。

 無論、やられるつもりはない。これでも世界レベルの拳の使いてだと自負している。気配などをとらえたり、無意識に危険を回避することなど、眠りながらでもできる。

 もし俺を倒すことができるということは・・即ち県の道を完全に制覇したということだ。

「逆に、俺を倒すことができなければ、魔王を倒すことは不可能だ。

 俺を倒せない限りお前の出発を許可しないからな」

「わかったぜ!!俺は師匠を倒すまで、この山から下りねぇ!!」

 こういう約束をしたのは、こいつのたぐいまれなる素質から、その日はそこまで長くはないと直感したからだ。

 まったく気持ちのいいやつだ。

 ささくれていた気持ちが癒えていくようだった。

(俺も、久しぶりに基礎から練り直すとするか・・)


 だが・・この約束が仇となった。



 数か月後。

「うおおおおおおおお!!」

「っ!!」

 奴は、俺の読み通り、当初とは比べるまでもなく強くなった。さすがは勇者だ。

 だが・・まだまだ俺の域まで達してはいない。

 少しムキになって真剣になっていた。

 最近始めた基礎トレーニングのおかげでもあるのだろう。

 今の勇者を御すのに、そう苦労はしなかった。

 だが、久しぶりに骨のある戦い。スリル。

 興奮してその日はより充実して気を練ることができた。



 一年後・・

「・・・そりゃ!!」

「ふんっ」

 かなり洗練されている。当初の熱さを一ミリも覚ますことなく、そして逆に頭はさらに冷静に、合理的に剣運びができるようになっていった。その他のステータスも軒並み上昇している。

 そう、それはもはや、世界でトップレベルの強さだった。

 もはや、一年前の俺では、ギリギリ勝てるか勝てないかどうかレベル・・いや、才能の差で勇者に分があっただろう。

 しかし・・この一年で強くなったのは奴だけではない。

 俺も毎日の死闘によって、かなりギリギリまで自分を追い込んでいた。ゆえに、、本来の力の数倍の力を引き出せている。

 だからか・・高レベルの応酬であっても、比較的余裕で勝つことができた。


 

 3年後。

「・・・・・・・っ」

「おおっと」


 一瞬、勇者の体がぶれたかと思ったらすぐそこに接近していた。

 だが、それに対して俺は剣を一ミリ動かしてそれをはじいた。

 もはや無駄な動きは一切ないと言ったところか。

 目に見えないオーラ的な押収、あるいは、予測からくる合理的な動き。

 それらが手に取るようにわかる。

 そんな高レベルの戦いにおいてさえ、勇者はおろか、俺は伸び悩むことがなかった。

 勇者が10000強くなると同時に、どうにか俺は食らいついて同じくらい強くなっていた。

 故に、初期の強さが多いだけ、俺が優位を取っている状況。

 だが、、大事なのはこれをどれだけ続けられるかだ。

 今後の実力に期待しよう。


 10年後・・

「・・・・うわぁああああああああああ!!!」

「!!

 急に勇者が剣を投げ出した。

「どうした?!

「なんで師匠明らかに最初より強くなりすぎんだよおおおお!!これじゃあ魔王倒しに行けねぇよおおお!!!」

「はっ!!」


 忘れていた。

 強くなるということは快感そのもの。

 その快感にかまけて、魔王という存在すら忘れていたのだ。

「・・わ、分かった。じゃあ山を下りて魔王を倒しに行ってもいいぞ」

 そう、もはや魔王を倒すことは容易だろう。

 10年の鍛錬はだてではなかった。

 もはや、世界の心理、理みたいなものを理解し、色々とチートじみた動きだけでなく、他のクラスのスキルでさえ操ることができるようになっていた。

 その中でも卑怯レベルのスキルは、未来予測、あるいは強制行動など。

 それだけでも余裕ではあるが、瞬間移動、異次元から精霊を召喚して無条件に従えることさえできるだろう。

 これで魔王を倒すことができないならば、もはや未来永劫この世界に平穏など訪れないだろうというほどにだ。

 だが・・勇者は提案に対して、首を振った。

「でも、、師匠を倒すまでこの山から下りないって誓ったのに・・!!早くて三日、長くても数か月程度で抜けられると思ってたのに、10年もかかって・・!!」


「ぐぬぬ」


 こいつはこういう約束は破れないたちだ。かといって、わざと負けるふりをしたところでこいつは納得しないだろう。

 奈良・・仕方がないか

「ちょっと魔王倒してくるわ

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