転生幼女はお詫びチートで異世界ごーいんぐまいうぇい

高木コン

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13章

フルコースの真相

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 昨日マッサージの後お肉フェアをやっておなかいっぱい食べたからか、ガルドさん達は朝起きて来なかった。
 精霊達に様子を確認してもらったら、爆睡しているらしい。なのでメモを残して、私はまたもマッサージ店を訪れた。

「セナ様いらっしゃいませ。本日はいかがなさいました?」
「あのね、ガルドさん達が受けたが知りたくて来たの」
「何か問題でも……」

 顔を青くした受付けのお姉さんに、昨日のガルドさんが言っていた言葉を伝えると、何やら納得した様子。

「なるほど。そうですね……あれは少々特殊でして、口頭での説明は難しいです。受けていただくのが一番わかりやすいかと思いますが……現在あのマッサージができるのは全員男性なのです……」
「いけません! セナ様の神聖なお体にベタベタ触れるなど!」
「ジル……」

 心配してくれるのはありがたいけど、神聖って……私が泥マッサージ受けるのはいいのに、そのマッサージはダメなの? 相手が女だから? でも受けたときは施術者の性別の説明なんかなかったんだけど……まぁ確かに、昨日のガルドさん達の様子を見てるからなぁ……しかもパンツ一丁でしょ?

「うーん……あ! 誰かが受けてるところを見学させてもらうのは?」
「それでしたら可能です。本日男性で予約が入っているのは……伯爵様ですね。の予約ではありませんが、お問い合わせ致しますか?」
「いやいや! 貴族はいい! 別な人にお願いする!」

 昨日は知らなかったからそのままお願いしちゃったけど、グレンとジルも受けさせたくはない。
 こういうときはさ……ナンパ! なんてのは無理だから、ギルドで冒険者にお願いしちゃえば手っ取り早いよね! マッサージで疲れも取れるだろうし、必要なら依頼として受けてもらうこともできる!

 と、いうことで私達は冒険者ギルドにやってきた。
 朝ではあるけど、既にピークタイムは過ぎているため、ギルド内に人は少ない。
 この中の誰が受けてくれるかとギルド内を見回していると、ちょうどモノクルおじさんのパーティがギルドに入ってきた。

「あ……」
「こんなところで何してる?」
「あぁ! ちょうどいいじゃん!」

 この人なら私にあたりが強いし、何かあっても自分の身くらい守れるだろう。

「何だ、その薄気味悪い顔は」

 咄嗟にマジックバッグに手を伸ばしたジルと、グレンには念話を飛ばして宥めておく。

「ねぇねぇ、おじさん達疲れてない?」
「は?」
「あのね、タルゴー商会でマッサージを受けてくれる人を探してるの。そっちのお兄さんの足とそっちのお兄さんの腕も良くなると思うよ?」
「……おたくが受ければいい。それにタルゴー商会のマッサージは簡単に受けられないと聞いた」
「え? そうなの? それは私がタルゴーさんと知り合いだから大丈夫だよ。私はこの前別のメニューやってもらったんだけど……何かね、があるんだって。やる人が男性で私じゃ受けられないから、どんなのか見てみたくて……お金払うから見学させて欲しいんだよね」
「……連れがいるだろう」
「僕達は先日とは別のマッサージを受けております。優しく、慈悲深いセナ様は『冒険者さんに頼んだら、疲れが取れるよね』と仰っていらっしゃいました」
「それはこいつだけじゃなくて、オレ達もか?」

 何かを考えているモノクルおじさんの後ろから、顔を覗かせた男性が疑問を投げかけてきた。

「もちろん! 仲間外れはよくないからね。受けてくれるなら依頼としてギルド通してもいいよ 」
「いいんじゃないか? こいつらの昨日のケガもよくなるかもしれん」

 モノクルおじさんは鼻を鳴らして「金持ちの道楽か?」なんて言っていたけど、そういう本人もマッサージは受けるつもりみたい。
 モノクルおじさんを連れて戻ると、すぐに私達も一緒に移動を促された。

「通常でしたら個室となりますが、今回は特例として、大部屋へ案内致しました。男性方には先に入っていただき、中の指示に従っていただきます。その後セナ様が入ってからマッサージが始まります。よろしいでしょうか?」

 案内人の説明を聞いて「本当に受けられんだな」なんて言いながら、モノクルおじさん達は部屋に入った。
 ほどなくして「どうぞ」と言われて入ると、私が受けたときと同様にパンツ姿のモノクルおじさん達がいた。
 この辺は同じらしい。

 横並びの施術台で泥マッサージが一時間ほど行われたころ、部屋にゴリマッチョ集団が登場。
 ウトウトしていたモノクルおじさん達は屈強な男性の登場に目を丸くした。

「な、なんだ!?」
「腕が鳴るぜ。何だ何だ。暴れんな」
「ぐっ……」

 騒ぐモノクルおじさん達をものともせず、ガッシリとホールドしたマッチョ達は……タイ古式マッサージのようにおじさん達のストレッチを始めた。

「ここだな」
「うっ!」
「まだまだ」
「ぐぁ!」
「これはどうだ?」
「痛てぇー! 痛てぇって!」

 マッチョ達のストレッチは段々と激しくなり、最早私にはプロレス技、もしくは柔道の寝技にしか見えない。
 たまに背中から抱きつく仕草をするときに魔力を感じるから、ストレッチだけじゃなくて何か魔法も使っているみたい。
(ガルドさんがやたらベタベタと密着されたって言ってたのはこういうことね……)

 真相がわかった私は、ガルドさん達が特に何かをされたわけじゃないことに一安心。
 モノクルおじさん達は技を受ける度に騒いでいて、終わったころには放心状態。「これは女にはキツいだろうな……」との一言を残し、おじさん達は帰って行った。



 施術者のマッチョ達と少し話しをしてから宿に戻ると、ガルドさん達が起きていた。
 お昼ご飯ついでにストレッチのことを聞いてみると、ガルドさん達はタイ古式マッサージもプロレス技も寝技も特に痛くはなかったそう。それより何より、理由もわからずに抱きつかれるのが嫌だったらしい。

「それね、聞いたら魔力で凝ってるとことか疲労が溜まってる場所とか調べてたんだって」
「そうなのか?」
「うん。調べて、そこを伸ばして、伸びたかどうかをチェックってやってるんだってさ」
「理由があったのか……だが、またあれは受けたくねぇな」
「そうだねー」
「えぇ……自分達もあれは遠慮したいですね」

 ガルドさん達はトラウマ化したのか、全員ガルドさんに同意した。

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