皇女はグリフィン騎士団員になり、憧れの騎士に愛される

ゆきりん(安室 雪)

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27 〜マリー視線〜

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 私はマリアンヌ、5歳。ココ、ランチェス王国の皇女です。私には5歳上に兄、2歳上に姉がいて、毎日キラキラとした日々を送っています。国王である父も、王妃である母、兄姉、お城の使用人。皆、優しく、私は幸せでした。

 そう、あの夜までーーー。

 私は毎日、父・母と共に3人で大きなベッドで寝ます。でも、その前にちょっとした隠れんぼをして、見つけてもらいます。隠れる場所は、ベッドの下・クローゼットの中・隠し通路、色々ありますが、その日は隠れ通路にしました。いつもはすぐに見つけてくれる父は黙ったままベッドに座ってします。母も何かを小さな袋に入れたり、部屋をウロウロしている。心配になり、部屋の中に出ようとすると、廊下から大きな怒声と剣が交わる音がします。異常な喧騒でした。次第に近くなり、寝室の扉が開けられ、剣を向けられた父と母は・・・。

 ユラユラと身体を揺すられ、目を覚ますと目の前は血の海でした。私を揺さぶり起こしたのは近衛騎士の1人、何度も見かけた事がある人でした。彼は王妃が握りしめていた小さな袋を抜き取り、マリアンヌを秘密の通路から場外に促した。そして、止めてあった市民が乗るような馬車にマリアンヌを乗せ、ひたすら走り続けた。馬車には食料・水・毛布があり、数日かけて隣国ラトニアに到着し、彼の親戚だと言う家にマリアンヌを預かってもらうようにお願いし、お金を置いて去って行った。

 しかし、3年経っても彼は戻らなかった。その家から更に使用人の家族の家に送られて、更に何軒かたらい回しにされた。そして、教会のそばでサイノスと出会う事になる。




 「マリー、いえ、マリアンヌ。あなたがそんな苦労をして兄様と運命的に出会っていたなんて。従兄弟ながら何も出来なくてごめんなさい」

 アリアはギュッとマリーを抱きしめた。

 「いいえ、アリア様。それでも生きて来られました。奇跡的に怪我もなく、病気もせず。若干ひもじい思いをした事はありますが、ちゃんと生きています。諸外国には奴隷制度がありますがこの国にはありませんし、下層市民でも生きていけるのは、素晴らしいと思っています。私は周りの人々に助けられ、人として生活出来てました。形見の品も、取られる事なく手元にあります。ソレは私の身元が将来きちんとわかる証明してくれるモノだからと、皆手を付けずに持たせてくれてました。心優しい皆様に感謝しています。このお城の方も、私に差別する事なく接してくれました。風邪を引いた時にも親身になってくれたり、国王様自らいらしてくれたり。感謝しきれません。ですから、私が知る事をお伝えしたかったのです」

 「マリアンヌっ!」

 と、また父様は抱きしめたが、今度は力加減をしたようだ。





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