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 ガイナの正面にやって来たスミレは、まず上腕二頭筋から三頭筋を撫でる。

 「おおっ、凄いなっ!」

 そして大胸筋・腹直筋上部から下部を撫で回し、外腹斜筋へと移り、そのまま手を背後に回し下に下ろし大臀筋を撫で、鷲掴みする。

 「うおっ!?す、スミレっ!?」

 ガイナは狼狽えた声を出すが、スミレは大腿二頭筋を撫でながらしゃがみ込む。

 興奮しているスミレの鼻息やうっとりした吐息がガイナの腹部を掠めていく。

 「だっ、ダメだ!!スミレっ!!もうやめてくれっ!!」

 ガイナの狼狽えが激しいので上に顔を向けると、ガイナは歯を食いしばっている。丁度ガイナの股間の前にスミレの顔があり、いきなり頭をもたげてきたモノがタオル越しにスミレの頬に当たる。

 その瞬間、脱兎の如くガイナはバスルームに逃げて行った。

 「ん?ガイナ、どうしたんだ?」

 何でガイナが逃げて行ったのか理解できないスミレだった。

 「ガイナの筋肉いいな、また触らせて貰おう」

 ご機嫌になるスミレだった。




 その部屋にはソファーが無かった為、ガイナと同じベッドで寝る事になった。何日もガイナと夜を迎えているので、同じベッドも大して気にならなかった。

 「チーズ美味かったなぁ、前も美味かったけどさすがに本番だな。まあ食べたいなぁ」

 スミレはさっき食べたばかりのチーズを思い出しながらベッドに転がる。

 「ああ、帰りも寄ればいいし土産も買えばいい。種類が思ったよりもあったから、1度に食べるのは無理があるしな」

 「そうだな、全種類買って帰ろう。特に焼いて食べたやつ、アレは大量に欲しいな」

 笑顔で答える。

 スミレは答えるが自分で気づいてない。桃の時とは気持ちが変わって来ている事に。




 深夜目を覚ますとガイナに抱きしめられていた。

 またかよ・・・、と思いつつもガイナの体温・筋肉は安心する。甘ったるい匂いにも慣れた。ガイナと一緒にいるのはイヤじゃないかも。そんな事を思いながら再び眠りに就いた。
 



 朝日が差し込み、スミレはゆっくりと目が覚める。抱きしめているガイナの腕を退かそうとすると、ガイナは目を覚ましたみたいだ。

 「もう朝か。今日はよく寝た気がするな」

 掠れた声でガイナが話す。

 「ああ、洞窟ではあんまり寝れなかっただろ?もう少し寝るか?」

 「スミレが寝るなら俺も寝る」

 「はぁ!?勝手に寝てろよっ!!」

 プリプリとしながら起きようとすると、ガイナに腕を掴まれ、胸に倒れ混んでしまう。

 「危ないだろっ」

 ガイナを睨むが、顎を掴まれキスされてしまう。

 「んっ、ガイナっ!」

 
 





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