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キャスバル様は出会いこそ、道端に落ちていて微妙だったが、人としては良い人だった。王子だからと言って威張り腐る事もなく、セイレンの土地の復興にも興味を持ってくれた。何と言っても馬の葉パンが気に入ってくれたのは嬉しい。
キャスバル様は第3王子で、王位に全く興味が無く、騎士になりたかったらしいが、国王に反対され隣国に無理矢理留学させられたようだ。その留学期間ももうすぐ終わるようだ。
1週間ではあったが、キャスバル様との時間はとても楽しかった。
「では、ローゼリア嬢。世話になったな。留学から正式に国に帰った際には帰国パーティが王宮で開かれる予定だ。是非参加して欲しい」
「まあ、直々にお誘いなんて嬉しいです。ありがとうございます」
「では、失礼する」
ローゼリアの手を取り、礼を取ったキャスバル様はソノ手にチュッと口づけ、ニヤリと笑って去って行った。
残されたローゼリアは顔を真っ赤にしていた。
ああっ!!もうっ!!キャスバル様のあの唇の感触が手に残ってて、思い出すだけでも、ドキドキするわっ!!
どうしたの私っ!!
「ソレは恋ですね」
背後から現れたカイルが、紅茶をサーブしながら言う。
「ローゼリア様はあの時から、落ち着きが無く、ソワソワし、顔を赤らめていらっしゃる。今までのローゼリアらしくありませんが、まあ、恋のしわざなら仕方ありません」
「私がキャスバル様に恋をしていると言うの?無いわっ!」
「私はキャスバル様はローゼリア様にお似合いだと思いますよ?とりあえず、馬鹿では無い。ローゼリア様が拾って来られた時には厄介なモノを拾って来たと思いましたが、番犬にもなりましたし」
「番犬・・・」
王子を番犬って言った・・・。
「馬鹿息子を見事に追い返しました。ローゼリア様には王子が付いていると馬鹿息子は認識しているはずですよ、まあ、馬鹿で無ければですが。王城の牢屋に入れられたとなれば、ボービン伯爵ももう、息子に自由は与えないでしょう。領地からは一歩も出られませんよ」
「そうよね、それには感謝しているわ」
「そんな頼れる方に恋をしてしまったんじゃないですか?」
「だから、ソレは無いって言ってるでしょ?」
もうっ!!何なのよ、今日のカイルはっ!!
「さて、ローゼリア様、こちらにキャスバル様からの帰国パーティの招待状がございます。行かれますか?」
「カイルっ!早く出しなさいよ!行くに決まってるでしょ!?事前に誘って頂いてるのよ?」
「左様でございましたね。で、ソレとは別便で、こちらがキャスバル様より届いておりますので、お部屋に持っていきますね」
カイルは薔薇の花束と共に大きな箱を抱え、ローゼリアの部屋に運んで行った。
キャスバル様は第3王子で、王位に全く興味が無く、騎士になりたかったらしいが、国王に反対され隣国に無理矢理留学させられたようだ。その留学期間ももうすぐ終わるようだ。
1週間ではあったが、キャスバル様との時間はとても楽しかった。
「では、ローゼリア嬢。世話になったな。留学から正式に国に帰った際には帰国パーティが王宮で開かれる予定だ。是非参加して欲しい」
「まあ、直々にお誘いなんて嬉しいです。ありがとうございます」
「では、失礼する」
ローゼリアの手を取り、礼を取ったキャスバル様はソノ手にチュッと口づけ、ニヤリと笑って去って行った。
残されたローゼリアは顔を真っ赤にしていた。
ああっ!!もうっ!!キャスバル様のあの唇の感触が手に残ってて、思い出すだけでも、ドキドキするわっ!!
どうしたの私っ!!
「ソレは恋ですね」
背後から現れたカイルが、紅茶をサーブしながら言う。
「ローゼリア様はあの時から、落ち着きが無く、ソワソワし、顔を赤らめていらっしゃる。今までのローゼリアらしくありませんが、まあ、恋のしわざなら仕方ありません」
「私がキャスバル様に恋をしていると言うの?無いわっ!」
「私はキャスバル様はローゼリア様にお似合いだと思いますよ?とりあえず、馬鹿では無い。ローゼリア様が拾って来られた時には厄介なモノを拾って来たと思いましたが、番犬にもなりましたし」
「番犬・・・」
王子を番犬って言った・・・。
「馬鹿息子を見事に追い返しました。ローゼリア様には王子が付いていると馬鹿息子は認識しているはずですよ、まあ、馬鹿で無ければですが。王城の牢屋に入れられたとなれば、ボービン伯爵ももう、息子に自由は与えないでしょう。領地からは一歩も出られませんよ」
「そうよね、それには感謝しているわ」
「そんな頼れる方に恋をしてしまったんじゃないですか?」
「だから、ソレは無いって言ってるでしょ?」
もうっ!!何なのよ、今日のカイルはっ!!
「さて、ローゼリア様、こちらにキャスバル様からの帰国パーティの招待状がございます。行かれますか?」
「カイルっ!早く出しなさいよ!行くに決まってるでしょ!?事前に誘って頂いてるのよ?」
「左様でございましたね。で、ソレとは別便で、こちらがキャスバル様より届いておりますので、お部屋に持っていきますね」
カイルは薔薇の花束と共に大きな箱を抱え、ローゼリアの部屋に運んで行った。
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