全てを奪われてしまいそうなので、ざまぁします!!

ゆきりん(安室 雪)

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 微笑むガイはとても優しい瞳をしている。

 うわぁ、ドキドキする。

 40歳か、イケオジだわ・・・。

 そんな2人の雰囲気をブチ壊す無粋な聞きたくない声が頭上からする。

 「あら、ジュディー。久しぶりね。あなた、ロイス伯爵家の養子になったんですって?それならあなたの弟・マークも養子にしてもらえないのかしら?ねえ、ガイ様?」

 元義母はガイの方に触れようとするが、ガイはサッと身をかわしている。

 「血の繋がらない弟は他人ですからね?無理だ、え~と?元義母殿?」

 「私はライカと言いますの、ガイ様。マークはマクラーレン男爵の息子ですわよ?ね?養子にして頂けないかしら?」

 「私はジュディーだけで満足なので、お断りします。失礼」

 ガイはジュディーの手を取り、席を立った。

 「ねぇ、ジュディー?自分の親くらいの歳の方に取り入るなんて、あなた相当な阿婆擦れよね。ああ、母親も無理やりマクラーレン男爵の屋敷に押し掛けたんだったわね?親が親なら子も子よね?」

 厭らしい顔で元義母はニヤリと笑った。




 ジュディーとガイはデビュタントパーティの会場のすぐ横にあるローズガーデンにで出来た。

 「不快だったが食いついて来たな。しかし気持ち悪い女だ」

 「ええ、私も屋敷で一緒に住んでいた頃はなるべく顔を合わせない様にしてました」

 「俺はいつでも追い詰める準備は出来ている。どうする?今日にするか?」

 「そうね、でも。マークが一緒の時の方がいいような気もするわ」

 「そうだな・・・。よし、再来週に建国祭がこの王宮で行われるだろ?成人してない貴族も参加する。あの女は絶対に息子と参加するはずだ。ソコで奴等の人生に終止符を打ってやろう?」

 ガイは悪どい顔で微笑む。

 とっても楽しそうだ。

 もし今後、何かあっても絶対にガイは敵に回してはいけないと心からの思った。



 翌日、ジュディーは沢山のお針子さん達に囲まれていた。ガイの命令で、

 「建国祭でこのダイヤモンドに1番映えるドレスを作ってくれ」
 
 と言う言葉を遂行するためだ。

 午前中に始まったソレは午後にはデザイン画が出来、早速ガイがチェックし1つのデザインが決まった。

 胸元は水色だが裾に向かうにつけ、紺色にグラデーションしていく。また小さなダイヤモンドをドレスに散らすのだ。

 「うん、コレで頼むよ」

 「はいっ!!かしこまりました!!」

 「それと、共布で俺はのタイとポケットチーフも作ってくれるかな?」

 「かしこまりましたっ!!」

 日にちが迫っている為、お針子達は嵐の様に去って行った。





 
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