悪役ではなく普通の令嬢として生きます!

だいふく

文字の大きさ
6 / 11

6

しおりを挟む
しばらくしてお互いが赤い目をしながら顔をあげて思わず笑っているとお母さんが

「だけどあかり…その姿は?」

と聞いてきたから

私はお父さん達を見て

「私ね、転生ってやつしたんだ。」

信じられないかもしれないけどと笑いながら言うと2人はポカーンとしていたがすぐに笑いだした。

「ちょっ、ちょっとなんで笑うのよ!」

「だってあかり異世界転生したいって言ってたけどまさかほんとにそんな事が起こるなんて…フフッ」

「思わなかったもんな!アハハッ!」

と2人は笑っているから思わずほっとしていると

お母さんが

「どうしてあかりはここに?」

と聞くからあぁ、それはと言いながら水晶を見るとほとんど光が消えかけていた。

「あぁ!水晶の光が消えちゃう!?」

私がそういい焦るのを不思議に思った2人がどういうことだ?と聞くから大体の説明をすると急激に真っ青になった。

だがお母さんは急に立ち上がりちょっと待ってて!
と私に言い2階に上がっていった。

お父さんはお父さんで慌てながらも私を抱きしめている。

私も少し怖くてお父さんを抱きしめていると

お母さんが走ってきて

「これを!!」

と、 白い猫のぬいぐるみを渡してくれた。

「これって……10歳の時にお父さん達がくれた誕生日プレゼントの…?」

と言うとお母さんが頷いて

「ええ、夢だから持って帰れるか分からないけど……
持って帰れるなら貴方が大切にしていたこのぬいぐるみをって」

と言っても分からないけどと笑うお母さんを見てすごく嬉しかった。

「お母さん……ありがとう。」

そう言った瞬間急にグラグラと地面が揺れ始めた。

「……!これはいったいなんなんだ!!」

「きゃあ!あかり!お父さん!」

お父さんとお母さんがそう言うけど私は冷静に

もう夢が終わるんだなと思った。

「お父さん、お母さん。お別れだよ。」

そう言うと2人は目を見開き私を見る。

私は少し笑いながら手の中の水晶を見る。

水晶の光はもうほとんど消えている。

あと少しで消えてしまいそうだ。

もし、この夢が終わっても手の中の物が残るとするのなら……

私はお母さんの手の中に夢見の水晶を置いた。

「あかり?何をして……」

「この水晶はもう使えない。だけど形は残るから。」

「だったらお母さんとお父さんにこの水晶をあげる
ね。」

私はお父さん達から貰った猫のぬいぐるみを

お父さん達は私があげた水晶を

「もしこれで夢から醒めてもまだ手の中に残っているとしたら……」

その時は……

「これは幻じゃない。本当にあった事だと納得出来るでしょ。」

私はそう2人に笑いかける。

地響きの音が増していく世界が光に包まれていく。

私はお母さんとお父さんの身体を抱きしめる

少し不便なこの5歳の身体。

だけど2人が抱き返してくれるとすっぽり収まる。

この懐かしい温もりが愛しくてそして悲しかった。

これで佐藤  あかりとしての人生が終わってしまうから。

猫のぬいぐるみを抱きしめて私は2人を見ながら言った。

「大好きだよ……お父さん、お母さん。」

「私もよあかり……身体に気をつけてね。」

「あぁ、……元気でなあかり。」

するとお母さんが

「ねぇ、今のあかりの名前は何?」

と聞いたその瞬間光が弾けた。

私は溢れる光の中で大きな声で

「ソフィア!!ソフィア・エルフィスト!」

「ずっと!ずっと!だいすきだよ!!お父さん!!お母さん!!」

そう叫びながら意識が薄れていった。







しおりを挟む
感想 0

あなたにおすすめの小説

ヒロイン不在だから悪役令嬢からお飾りの王妃になるのを決めたのに、誓いの場で登場とか聞いてないのですが!?

あさぎかな@コミカライズ決定
恋愛
ヒロインがいない。 もう一度言おう。ヒロインがいない!! 乙女ゲーム《夢見と夜明け前の乙女》のヒロインのキャロル・ガードナーがいないのだ。その結果、王太子ブルーノ・フロレンス・フォード・ゴルウィンとの婚約は継続され、今日私は彼の婚約者から妻になるはずが……。まさかの式の最中に突撃。 ※ざまぁ展開あり

悪役令嬢の心変わり

ナナスケ
恋愛
不慮の事故によって20代で命を落としてしまった雨月 夕は乙女ゲーム[聖女の涙]の悪役令嬢に転生してしまっていた。 7歳の誕生日10日前に前世の記憶を取り戻した夕は悪役令嬢、ダリア・クロウリーとして最悪の結末 処刑エンドを回避すべく手始めに婚約者の第2王子との婚約を破棄。 そして、処刑エンドに繋がりそうなルートを回避すべく奮闘する勘違いラブロマンス! カッコイイ系主人公が男社会と自分に仇なす者たちを斬るっ!

悪役令嬢に転生しましたが、全部諦めて弟を愛でることにしました

下菊みこと
恋愛
悪役令嬢に転生したものの、知識チートとかないし回避方法も思いつかないため全部諦めて弟を愛でることにしたら…何故か教養を身につけてしまったお話。 なお理由は悪役令嬢の「脳」と「身体」のスペックが前世と違いめちゃくちゃ高いため。 超ご都合主義のハッピーエンド。 誰も不幸にならない大団円です。 少しでも楽しんでいただければ幸いです。 小説家になろう様でも投稿しています。

転生者はチートな悪役令嬢になりました〜私を死なせた貴方を許しません〜

みおな
恋愛
 私が転生したのは、乙女ゲームの世界でした。何ですか?このライトノベル的な展開は。  しかも、転生先の悪役令嬢は公爵家の婚約者に冤罪をかけられて、処刑されてるじゃないですか。  冗談は顔だけにして下さい。元々、好きでもなかった婚約者に、何で殺されなきゃならないんですか!  わかりました。私が転生したのは、この悪役令嬢を「救う」ためなんですね?  それなら、ついでに公爵家との婚約も回避しましょう。おまけで貴方にも仕返しさせていただきますね?

処刑前夜に逃亡した悪役令嬢、五年後に氷の公爵様に捕まる〜冷徹旦那様が溺愛パパに豹変しましたが私の抱いている赤ちゃん実は人生2周目です〜

放浪人
恋愛
「処刑されるなんて真っ平ごめんです!」 無実の罪で投獄された悪役令嬢レティシア(中身は元社畜のアラサー日本人)は、処刑前夜、お腹の子供と共に脱獄し、辺境の田舎村へ逃亡した。 それから五年。薬師として穏やかに暮らしていた彼女のもとに、かつて自分を冷遇し、処刑を命じた夫――「氷の公爵」アレクセイが現れる。 殺される!と震えるレティシアだったが、再会した彼は地面に頭を擦り付け、まさかの溺愛キャラに豹変していて!? 「愛しているレティシア! 二度と離さない!」 「(顔が怖いです公爵様……!)」 不器用すぎて顔が怖い旦那様の暴走する溺愛。 そして、二人の息子であるシオン(1歳)は、実は前世で魔王を倒した「英雄」の生まれ変わりだった! 「パパとママは僕が守る(物理)」 最強の赤ちゃんが裏で暗躍し、聖女(自称)の陰謀も、帝国の侵略も、古代兵器も、ガラガラ一振りで粉砕していく。

バッドエンド予定の悪役令嬢が溺愛ルートを選んでみたら、お兄様に愛されすぎて脇役から主役になりました

美咲アリス
恋愛
目が覚めたら公爵令嬢だった!?貴族に生まれ変わったのはいいけれど、美形兄に殺されるバッドエンドの悪役令嬢なんて絶対困る!!死にたくないなら冷酷非道な兄のヴィクトルと仲良くしなきゃいけないのにヴィクトルは氷のように冷たい男で⋯⋯。「どうしたらいいの?」果たして私の運命は?

悪役令嬢になりたくないので、攻略対象をヒロインに捧げます

久乃り
恋愛
乙女ゲームの世界に転生していた。 その記憶は突然降りてきて、記憶と現実のすり合わせに毎日苦労する羽目になる元日本の女子高校生佐藤美和。 1周回ったばかりで、2週目のターゲットを考えていたところだったため、乙女ゲームの世界に入り込んで嬉しい!とは思ったものの、自分はヒロインではなく、ライバルキャラ。ルート次第では悪役令嬢にもなってしまう公爵令嬢アンネローゼだった。 しかも、もう学校に通っているので、ゲームは進行中!ヒロインがどのルートに進んでいるのか確認しなくては、自分の立ち位置が分からない。いわゆる破滅エンドを回避するべきか?それとも、、勝手に動いて自分がヒロインになってしまうか? 自分の死に方からいって、他にも転生者がいる気がする。そのひとを探し出さないと! 自分の運命は、悪役令嬢か?破滅エンドか?ヒロインか?それともモブ? ゲーム修正が入らないことを祈りつつ、転生仲間を探し出し、この乙女ゲームの世界を生き抜くのだ! 他サイトにて別名義で掲載していた作品です。

婚約者を奪い返そうとしたらいきなり溺愛されました

宵闇 月
恋愛
異世界に転生したらスマホゲームの悪役令嬢でした。 しかも前世の推し且つ今世の婚約者は既にヒロインに攻略された後でした。 断罪まであと一年と少し。 だったら断罪回避より今から全力で奪い返してみせますわ。 と意気込んだはいいけど あれ? 婚約者様の様子がおかしいのだけど… ※ 4/26 内容とタイトルが合ってないない気がするのでタイトル変更しました。

処理中です...