すばくんの毎日 ~発達障害の子育てエッセイ~

せあら

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ガチャガチャ。

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   このエッセイは私と子供の日々や家族の事を書いていきたいと思います。

   7年前子供が生まれた。
   病気もなく元気にすくすくと育ってくれた。
   子供は比較的に同じ年齢の子達よりもハイハイや歩くことなどが遅かった。
   私にとって初めての子供で他の子達に比べたら発達などが一、二歳の時に比較的に遅く感じ、少し心配していました。

   だけど他のママさん達から、
「男の子は女の子より発達が遅かったり、ゆっくりだから心配しなくってもいいよ」
   そうなのかなぁ……と思い、気になりながらも子供のペースに合わせていました。
    一、二歳児検診の時は何もなかったのですが、三歳児検診の時に"発達障害""AHDH"
と判断されました。

    "発達障害" と"AHDH"とは。
   多重性行動……同じ場所をうろうろしたり、落ち着きがなく、集中力がない。
    ミスや忘れものが多い。
   他人とのコミニュケーションや一つの事に長い時間集中出来る事などです。

   子供の場合はこれに伴い、そのあとの検診で"自閉症スペクトラム"と"知的障害"もある事が判明しました。

    発音の遅れ、自分が興味があるものへの強い拘り。
    我慢などが出来ず、スケジュール感覚が狂うとパニックになる。学習面での遅れ。


   この時子供は言葉をはっきりと発音は出来ず、行動も常に一人で部屋の中をうろうろする。
    同じ行動を繰り返したり、一人遊びが多い。
    物に対しての拘りが強い。
    この子供の行動が私自身少し心配になっていました。
    同じ年頃の子供はお友達同士で遊んだりするのに、どうしてうちの子は一緒に遊ばないのかな?
    自分から緊張して声がかけずらいのかな?
    子供はお友達と一緒に遊ぶ事は嫌いではなく、その逆でお友達と遊ぶことは好きなのです。

   ただ自分からいけない。
   お友達に声をかけずらい。

   私から見たらそんな風に見えていました。
    だけどこれらは"障害"があって、自分からなかなか        お友達とコミニュケーションが取れないことが分かって、逆に原因が分かり安心しました。

   普通ならばやはり自分の子供に"障害"があると親としては心配でたまりませんが、私の場合は"障害"を持った家族が実家にいました。

   "障害"を持っていてもそれはその人の個性であって、出来ないことも多いのですがその人の得意な事や良いところが沢山あります。
   "障害"自体は家族はグレーゾーンにやや近い位置になりますが、それでも一生懸命頑張り続ければ就職や、仕事につくことが出来ます。

    私は元々事前に知っていたので、子供に"発達障害"などがあっても少しおちついていれました。
    "障害"があるのならば、その子のペースにゆっくりと無理がないように合わせてやればいいそう思っていました。

    "障害"は周囲の理解が必要になります。
    出来ないのに「絶対にやりなさい!」「頑張れば出来るでしょ!」と言うのは子供にとってはキツイかと思います。
   ですので福祉などにまずは相談して、福祉に話を通して保育園にお話をしました。
"障害"に対する対応をして下さり、子供に配慮をして貰えて、卒園した今でも本当に先生達には感謝しています。


    三歳の頃。
    まだお友達と一緒に遊ぶことよりも一人でブロック遊びが大好きな子供。

   ある日。
   仕事帰りに子供を保育園に迎えに行って、近くのスーパーでお買い物していました。
   その時子どもが初めて、
「ままガチャしたい」
   と言いました。
   子供が大好きな昔からあるガチャガチャ。
   実は私も子供の頃ガチャガチャが好きだった記憶があります。

    ついにこの時が来たか……。

   そう思い、子供が好きなライダーのガチャガチャを一回だけと言う約束でやりました。
   しかし当然一回だけでは終わりませんでした……。
   お目当てのものが出ないと「もっかい!」と言って結局何回もやりたがりましたが、このままではキリがないと思い子供に、

「お約束したよね?  すばくん3回もしたよ。だからもう終わりだよ」

   と言うと、

「いやぁぁぁぁやる!  やるのぉぉぉ」

   お店の中でギャン泣き。
   このままではずっと泣き続けて、お店の中でただをこねてしまう。
   そう思い、片手には買い物袋。
   もう片手には子供を抱え、そのまま家の方に帰りました。
   帰ったあとに子供とガチャガチャについてお話をしました。

   一回だけとお約束をしたのなら、ちゃんと守らなければいけないこと。

    お話をしたあとに落ち着いた子供は私の方をチラッと見てしょんぼりしながら、
「ままごめんなさい……」
   と謝りました。
「いいよ。大丈夫だよ。またガチャしてもいいけど、  今度からちゃんと一回だけだよ」
「うん!   わかった」
   と言ってにこっと笑ってくれました。
   その後にガチャガチャした玩具で楽しそうに遊んでいました。

   まだ小さく三歳の子供。
   私の言葉は子供にちゃんと伝わったのかどうかは、この時はまだ分かりませんでしたが、
   何故ダメなのか?
   どうして決められた事を護らなければならないのか?
   それをちゃんと子供に説明をしなければいけないと思っていました。
   わかりやすく何度も。

   子供の言う事を聞いて買ってあげるのは簡単。

   だけどそれだけではダメなような気がして……。
ちゃんとお約束を守れる子になって欲しいと思ってお話をしていました。
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