すばくんの毎日 ～発達障害の子育てエッセイ～

発達障害の作業療法

.発達障害の作業療法。

   四歳の頃から発達センターの作業療法に通い始めました。
   子供は手先が不器用でそれで作業療法の訓練を受けることになったのです。
   子供の場合は、

   パズル→ヒモとうし→身体を使った運動→知育アプリ（iPadを使用した）

   このようなスケジュールでした。
   子供に無理がないスケジュール。
   この時はまだ登園しぶりがあった最中でしたが発達センターの方は自分から「今日先生のところに行きたい！」そう私に言っていました。
   かなり乗り気です。
   最初は緊張していたのですが、今では先生と仲良し。
   幼稚園より発達センターでの作業療法の訓練をかなり気に入っていました。

   そんなある日のこと。
   子供の作業療法の訓練で、体を動かすための広いアスレチックに似たお部屋があります。
   そこで子供はトンネルを潜ったり、ボールを使ったりして体を動かしているのですが、その時別のお子さんも一緒でした。
   うちの子とその子は離れた場所で訓練を受けていました。
   たまたま近くにいた私の所に男の子が使っていたボールが私の方に飛んできたのです。
男の子はそれに気づき、慌てて私を庇ってくれました。

「大丈夫。痛かったよね、怪我はしてない」
   私は慌てて男の子に言いました。男の子はニコッと笑って、
「だいじょうぶ。へーき」
   と言いました。
「優太くん偉かったね。おばちゃんを護ってくれたんだね」
「優太カッコよかったよ！」
「優太くん、おばちゃんを助けてくれて有難う」
   私は男の子と男の子のお母さんにお礼を言い、男の子の担当の先生や、お母さんも男の子を褒めていました。

   こういう行動はなかなか出来るものではありません。
  だけど男の子は護ってくれたのです。
  本当にこの子は心が優しくってカッコイイのだと感じました。
   世間では昔ほどではありませんが"障害"があるからといって差別されることもあります。
   だけど外見だけではなく、中身を見て欲しいと思います。
   "障害"がある子供達は本当に心が優しい子が多いです。
  その事を知って欲しい。
  いつか健常者、障害者がお互い手を取り合えるような世の中になって欲しいと思います。

   その後は男の子がうちの子に「一緒に遊ぼう」と声をかけてくれて、運動をする時間二人で楽しそうに遊んでいました。