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第一幕:【魔盗団】殲滅作戦編
死闘 ②
しおりを挟む【千銃剣錬成】によって錬成された銃剣から無数の赤黒いレーザーが放たれては、【グリフェンリード】を包み込むように爆発が起き、砂煙が舞う。その為、【グリフェンリード】の生死を確かめることは出来ない。それでもレーザーの嵐は止むことはなく降り注ぎ続ける。その時、赤黒いレーザーとは違う漆黒の闇が【グリフェンリード】のいた位置から噴き出した。ジワジワとその闇はレーザーだけでなく地面を壁を呑み込み始める。
「・・・何したんですか?」
徐々に【千銃剣錬成】で錬成した銃剣が闇に呑まれ腐食していく様を一瞥して、ラフィーナはこの闇を生み出したであろう【グリフェンリード】の方を睨む。やがて次々と銃剣が腐食した為、自身との遠隔接続を切り離す。それにより、千本の銃剣と遠隔接続する事で発揮する【千銃剣錬成】があっという間に使い物にならなくなってしまった。
『グオオオオオオオオオオオオオオ!!』
殺意の雄叫びが鳴り響き、それと共に漆黒の闇が生き物のように蠢き捻れ一つ一つの触手となりてラフィーナを襲う。先程の青白いレーザーと同じく法則性皆無なデタラメな攻撃。武器による受け流しを考えてみたが、闇に呑まれた銃剣が腐食したのを目の辺りにした今、そんな馬鹿な考えは放棄する。ただ、法則性皆無の故、予測しての回避が望めない以上、一人ではどうしようもならない。だからこそ、
「先輩!頼るのは悔しいですけど、協力お願いします!」
頼りになる大嫌いな先輩に協力を求める。それに対し、予め援護の準備をしていたシエンは拳銃を構えて、
「はいはい、分かってるよ!」
ズドンッと拳銃から発せられるにしては余りにも不釣り合いな大きな音をあげて、とある魔弾が射出された。その弾丸は闇の触手に当たっては、逆に呑み込んでいく。
「そのまま対処お願いします。先輩」
「先輩をこき使うとは偉くなったもんだ、全く」
露払いを任せられたシエンはそう愚痴りながら、次々と【光喰弾】と呼ばれる闇を呑み込む光の精霊によって形成された魔弾を撃っていく。法則性皆無の触手を的確に撃ち抜いていく事など本来は不可能だが、シエンはそれを難なく可能とする。というのも、結局はラフィーナに触手が到達するのだから、彼女の体に触れる数センチ前で、そこに射撃すればいいだけの話。要するに狙う目標が分かっていれば法則性なんて関係の無い事だ。だが、ラフィーナの動きに合わせて、彼女に当てないように触手に着弾させる技量は並の人間の域を超えている。それにもしっかりと理由があり、シエンはラフィーナの動きを知っているのだ。何度も共に仕事に行くにつれて互いに互いの行動パターンを把握しきっている。なのでラフィーナに被弾することは無い。もちろん、彼女の方もシエンの射撃の腕を信じているからこそ自由に動き回ることが出来る。
「【千銃剣錬成】が防げるのでしたら、これはどうでしょうか?」
ラフィーナは効果切れの【神速】を掛け直し、更に銃剣に火・水・雷・土・風・光の六属性の魔力を注ぎ込む。すると、彼女の握る銃剣の刀身が虹色に輝く。
「私の全魔力をかけた最後の一撃です。そう簡単に防げると思わないでくださいね!!」
ダンっと地を蹴り、宙を蹴り、壁を蹴り、あらゆる地点を縦横無尽に動き回る事で加速力を増加させていく。やがて目で捉えることの出来ないほどの加速度を得る。そして--
「【極虹六迅】」
ザンっと虹色の刀身が、【グリフェンリード】を覆っていた漆黒の闇と巨体ごと切り裂いた。
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