冒険者狩りをしている青年の表稼業

雪鵠夕璃

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第一幕:【魔盗団】殲滅作戦編

謎の男

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魔法銃と呼ばれるシエルが愛用する武器。これは普通の弾の代わりに魔法で形成された魔力の弾を詰め込む事を主とした代物だ。そして、魔法銃には二つの撃ち方がある。

一つ目は、市販の魔力弾を撃つというシンプルな撃ち方。

二つ目は、自身の魔力で弾を生成し撃つという撃ち方。


最初の撃ち方は販売されている魔力弾を込めるだけというもので、威力や性能は販売元によって異なり、安定しにくい。一応、購入した魔力弾に自身の魔法をエンハンスさせる事で安定させることも出来るがその制御はとてつもない程に難しい。逆に二つ目の方は、自身の魔力で弾を生成する為に、威力や性能が不安定になることは無い。また、他人の魔力でない分、扱いやすさは抜群に優れている。魔力というのは人それぞれ性質が違っており、優れた人間でなければ他人の魔力が込められた弾丸を容易く使用することは難しい。しかし、シエルはそれを難なくこなすことができる。


「魔弾装填--緑の弾丸は全てを切り裂く」

その一言と共に放たれるのは風の魔力弾。ただし、前回遺跡で使った防御用の緑の弾丸とは別物だ。今回は攻撃特化の弾丸。凝縮されていた魔力弾が一つから複数へと分裂。それらは緑色の風刃となって標的を切り刻もうと縦横無尽に舞い踊る。並の人間では追いつけないほどのスピードを備えた風刃は次々と屍狼スカラジャルフ穢人けがれびとの体を切り刻んでいく。血飛沫が舞い、耳障りな獣の断末魔が響き渡る。

「…っう」

その叫び声のあまりの騒がしさに顔をしかめる。思わずクラっと意識が持っていかれそうになる程だ。だが、攻撃の手を止めることは無い。シエルはそろそろ持続時間が無くなる風の魔力弾とは別に、違う魔力弾を魔法銃に込める。そして銃口を風刃から免れた残党に向けて、

「魔弾装填--|白き弾丸は黒き雷虎らいことなりて全てを蹂躙する」

バチィィッと火花が弾けるような音と共に姿を現したのは、白雷で形作られた無数の大虎だ。それらは軽く唸ったかと思えば、白雷の残像を残しながら、屍狼スカラジャルフ穢人けがれびとに喰らいつく。

『ギャンッ!?』


だが、苦鳴が漏れたのは喰らいつかれた側ではなく、喰らいついた側だった。驚く様に牙を離す雷虎達だが、あまりにもそれは遅かった。1度肉体に触れてしまった雷虎達は白い体を黒紫に染めていき、瞳が血色に染まった。要するに暴走状態。この状態になったら最後、倒さない限り、自然に消滅することは無い。

「はぁ…。穢人達こいつら、異常種かよ」

シエルは軽く舌打ちした後、魔力弾を新たに再装填する。そして、

「魔弾装填--黒き弾丸は我が敵を撃ち抜き、血を踊らす」

白を消すのは黒のみ。その法則に従い、黒き弾丸が乱舞する様に射出される。超高速で放たれる弾丸は的確に暴走状態の雷虎達を撃破していく。更に、残党である穢人達に目標を変え、核を貫かんと襲いかかる。しかし、黒き弾丸が穢人の体に到達する瞬間、

「 【灰燼へレム】」

シエルの視界に映る景色が跡形もなく灰と化した。唐突な出来事に理解が追いつかない。空から地へとハラハラと降り注ぐ雪のような白い灰。そして、

「なぁ、質問なんだが--」

不意に聞こえた男の声。

「どのくらいお前は強いんだ?」

そんな一言と共にシエルの足元に火柱が出現した。
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