朝倉家の秘め事 ~過剰な愛と5人の獲物~

まさき

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第5話:生徒会室でのボタン付けミッション

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​第5話:生徒会室でのボタン付けミッション
​ 放課後の静まり返った廊下に、俺の足音が場違いなほど大きく響く。
 地味なモブキャラを自認する俺が、学園の最高権力の象徴である「生徒会室」の重厚なドアを叩くなんて、本来ならあり得ないシチュエーションだ。
​ (落ち着け……。これはただのボランティアだ。ボタンを直すだけだ。下心なんて一ミリもない、善良な一市民としての行動だ……)
​ 自分に言い聞かせるが、右手に持ったソーイングセット(透子さんが「念のために」と持たせてくれたものだ)が、妙に重く感じる。
 意を決して、俺はドアを二回ノックした。
​「……朝倉です。失礼します」
「……入りなさい」
​ 中から聞こえてきたのは、いつもの凛とした声。だが、心なしか少しだけ上ずっているようにも聞こえた。
 ドアを開けると、そこには夕日に染まった生徒会室と、大きな机の向こう側に座る五月雨先輩の姿があった。
 彼女は俺の学ランを羽織っているが、前を腕でギュッと押さえている。それほどまでに、彼女のLカップが作り出す「前方への張り出し」は凄まじいのだ。
​「来たわね。……鍵を、閉めてちょうだい」
「えっ、鍵ですか?」
「当たり前でしょ。……こんな破廉恥な姿、他の役員に見られたら、私は明日から切腹するしかないわ」
​ 切腹は穏やかじゃない。俺は言われた通りに内鍵をかけた。
 カチャリ、という音が密室の空気を一気に濃密にする。
​「……こっちへ来なさい」
​ 促されるまま、俺は彼女の目の前へと進んだ。
 五月雨先輩がゆっくりと、俺の学ランのボタンを外していく。
 隙間から覗くのは、ボタンが完全に消え去り、左右に大きく開いたブラウス。そして、その下で爆発的な膨張を見せている「深紅のレース」と、それを包みきれずに波打つ白肌の山脈。
​ (……うっ。近くで見ると、さらにデカい……。Lカップっていうのは、もはや『胸』という概念を超えて、一つの『天体』だな)
​「……何を見てるのよ。早くしなさい」
「あ、はい。……じゃあ、始めます」
​ 俺は椅子を近づけ、彼女の正面に座った。
 距離は、わずか数十センチ。
 彼女が息をするたびに、その巨大な果実がふわり、ふわりと持ち上がり、俺の鼻先に石鹸と、少女特有の甘い体温の匂いを運んでくる。
​ 俺は震える手で針に糸を通し、彼女の胸元の生地を手に取った。
 当然、指先が彼女の胸の曲線に微かに触れる。
​「っ……!」
「す、すみません。動かないでください、危ないですから」
「わ、わかってるわよ。……でも、あなたの指が、その……変なところに当たってるわ」
​ 五月雨先輩の顔は、茹でたタコのように真っ赤だ。
 彼女の視線は俺の手元をじっと見つめているが、その瞳は潤んでおり、呼吸が次第に荒くなっている。
 厳格な会長が、後輩の男子に胸元を弄られているという状況。それが彼女の中にある「むっつり」な本能を刺激しているのは明白だった。
​ (集中しろ……。一針、一針、丁寧に……)
​ 俺は自分を律しようとしたが、目前の光景がそれを許さない。
 彼女が緊張で体に力を入れるたびに、Lカップの肉壁が左右から中心へギュッと押し寄せられ、ブラウスの生地がミシミシと音を立てる。
 そのたびに、俺の指先は彼女の胸の柔らかさと、その奥にある熱い心臓の鼓動を感じ取ってしまう。
​「……朝倉くん。あなた、意外と……丁寧なのね」
「……家で、少し習いましたから」
「そう……。いい奥さんに、なりそうね」
「……それ、男に言う言葉じゃないですよ」
​ 少しだけ空気が和らぐ。だが、それが逆によろしくなかった。
 ふとした瞬間に目が合う。至近距離。
 五月雨先輩の長い睫毛が震え、彼女の吐息が俺の唇にかかる。
​「朝倉くん……。あなた、さっきから、わざとゆっくりやってない……?」
「えっ!? そんなこと……」
「いいのよ、別に。……私も、なんだか……不思議な気分だわ。こうして、あなたに触れられているのが……嫌じゃないなんて」
​ 彼女はそう言うと、自分から少しだけ胸を前に突き出した。
 むにゅっ。
 俺の拳を握る手に、逃げ場のない圧倒的な弾力が押し当てられる。
​「あ……」
「……もう少し、時間がかかっても、いいわよ。……誰も、来ないし」
​ 五月雨先輩の瞳が、トロンと蕩ける。
 彼女は俺の「地味キャラ」という仮面の奥にある、本質的な「男」の部分を無意識に引き出そうとしている。
 
 俺の「むっつりレーダー」が、臨界点に達しようとしていた。
 このままでは、ボタンを付ける前に、俺の中の何かが弾けてしまう。
​ (くっ……! 耐えろ、健斗! ここで手を出したら、モブとしての平穏が……!)
​ だが、その時。
 彼女のLカップの重みが、俺の膝の上にずしりと乗った。
 前屈みになった彼女が、バランスを崩して俺に凭れかかってきたのだ。
​「……あっ、朝倉くん……!」
「かい、会長……重い……いや、凄いです……!」
​ 視界が、真っ白なブラウスと、深紅のレースで埋め尽くされる。
 俺の顔は、今や彼女のLカップの渓谷に埋没していた。
 
 その時だ。
​「失礼しまーす! 会長、今日のアイスの買い出しなんですけどー!」
​ ガラガラッ! と、ドアが激しく揺れた。
 幸い、鍵をかけていたおかげで即座に侵入されることはなかったが、外からは聞き覚えのある声――姫野こころの声が響いてくる。
​「……ひっ! 姫野さん!?」
​ 五月雨先輩は、飛び上がるように俺から離れた。
 その衝撃で、せっかく半分付けかけていたボタンが、再びプツリと切れて床を転がる。
​「……あ」
「…………あ」
​ 二人の間に、沈黙が流れる。
 外では「あれー? 会長、寝てるんですかー?」という、能天気な小悪魔後輩の声が続いている。
​「朝倉くん……今の、今の音は……」
「……はい。ボタン、振り出しに戻りましたね」
​ 五月雨先輩は、涙目になりながら俺の学ランをこれ以上ないほど固く握りしめた。
 俺たちの「ボタン付けミッション」は、どうやら長期戦になりそうだった。
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