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第19話 お茶会無事終了と寂しく思うこと

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「アイリ、そしてみんなよく頑張ってくれた。急遽、王妃さまがお越しになり、緊張しただろう。その中でもよく対応してくれた。本当に感謝する。誰もが楽しかった、美味しかったと思ってくれていた。楽しいという感情が心に残るそんなお茶会だった。ありがとう」
と、お父さまが頭を下げた。

「だんな様、そんな頭をお上げください。我々はアイリ様を中心に行動しただけです。我々だけではこのような我々も楽しいと思えるお茶会は催すことはできませんでした。我々もこのような楽しい会に参加できてありがとうございます」
と、執事長ジェラード、その後ろでみんなが頭を深々と下げていた。

「皆さん、本当にありがとうございました。王妃さまもとても楽しんでいらっしゃいました。皆さんのきめ細かい給仕や、行動などがより良いお茶会に貢献してくれたと思っています。ありがとう」

「本当にありがとう。うちのクラスと生徒会の連中はほんとうによく食べていた。みんな楽しんでいった。その対応をしてくれてありがとう。すごい勢いで食べていたからな、あいつら」

「アイリ、ありがとう。みんなが楽しんだお茶会になったよ」

「お父さま、みんなが笑顔で帰られてよかったですね。いやー、みんなよくあれだけ食べて飲んですごいですね。ふふふ」

「アイリ、食事がうまかったよ。やはりピザはすごいな。みんな色々なトッピングで、誰がうまいピザを考えたか、なんて競争になっていたよ。唐揚げもすぐなくなったな」

「そうね、あなたたちが盛り上がっているから、なんの騒ぎ?となって、ピザ?って何?私たちも食べてみたいとなったのよ」

「父上の方のおつまみのイカの炙り焼き、美味しかったですね。匂いにつられて、食べたらおいしいし、みんな、イカ焼きに並びましたよ」

「そうだよ、お前たちが食べるから私たちの分が少なくなってしまったではないか」

「私たちも食べましたよ。一口大に切られていたので、食べやすかったわよ。女性陣の方は」

「串肉をかぶり付いたのもよかったですね、父上。」

「炭火焼きされた串肉、塩加減が絶妙だったなぁ。また、食べたくなってきたぞ」

「あなた、あんなに飲み食いしたのに」

「ははは、美味しかったからなぁ」

「では、今度、ご飯をお庭でバーベキューすれば良いのでは?そうすればカイルやレオンも一緒に楽しめます」

「バーベキュー???」
みんな、はてなマークだよね。

「今日みたいに野菜や肉を炭火焼して食べるの。炭火焼だと煙がでるから、外の方が良いのよ。もちろん、今日のピザもまた用意しましょう。そうすればみんなで食べられるでしょ。厨房方も執事、侍女、メイドさんたちもみんな一緒に食べられるわよ。ご家族も呼んで良いのかもね。慰労会、懇親会だね」

「慰労会、懇親会ってなんだ?」

「えーと、慰労会は今年一年や、半期に一回、みんなや個人個人で、よくがんばりましたと、労る会。自分頑張ったやみんなで乗り切った、頑張ったというかんじ。懇親会は親睦を深める会」

「なるほどな、それでまた、新たに頑張っていこうっというかんじかな」

「そうそう」

「よし、今は終わったばかりだからな。また、屋敷みんなで楽しめるバーベキュー?を考えていこう。その時はアイリ、また、よろしくな」

「はーい。わかりました」

「みんな、今日は疲れただろう、ゆっくり休んでくれ」

「アイリ、本当にありがとう。楽しかったよ。クラスや生徒会のみんなと楽しく過ごせて本当に良かったと思っている。なぁ、アイリ、お前さぁ、スローライフとか領地に籠るとか言っているが、学園に行けよ。今のお前なら学園に行って、友達もできるし、婚約者もできるよ」

「でもね、お兄さま。あのやらかした記憶の方がみんな強いかもしれないし、敬遠されちゃうよ」

「そんなことないよ、1番被害にあっていたロベルトなんて、ここに遊びに来る気満々だぞ。カイデールも今度婚約者のレティシア様も交えようなんて言っていたよ。ロベルトもマリアナ様と婚約するから、うーん、マリアナ嬢とは、がんばれ。多分大丈夫だよ。マリアナ嬢は優しい人だから。それにアイリのあれがあったから、ロベルト達は早めに婚約したのだから、むしろ感謝されるかもな、たぶん。
それに前だって友達とかいたのだろう」

「もちろん、小中高と一貫制だったし、部活や趣味の友達がいたよ。特にオタ活では、気の合う仲間と、カラオケ行って、歌いあったり、ライブ行って仕事の鬱憤を晴らし、飲んでは推しの良さを語り合っていたのよ。懐かしいなぁ。みんなに会いたいなぁ」

「ごめん、思い出させてしまったか。大丈夫か、アイリ」
頭を撫でられた。

「ううん、大丈夫。今日、お兄さまと友達たちとの交流やお父さま、お母さまの交流を見ていて、羨ましいなぁと思っていたの。そうだよね。友達作るのもいいかもね。でもね、やっぱり心配なのよ。みんなご令嬢だよ。私、令嬢になれると思う?」

「うーん、母上が令嬢としてのマナーを教えると意気込んでいたから、大丈夫だよ。結構、母上は、マナーに厳しいから。安心しろ、淑女になれるよ」

「えっ」

「淑女教育がんばれ、アイリ」
と,頭ポンポンされ、笑って去っていったよ、アニキ。

でも、みんなが楽しんでくれてよかった。王妃さまがきたのにはびっくり。王妃さま、お綺麗だったなぁ。あれで4人の子持ちとは、すごいな。側妃などもいないなんて、国王さま、えらいな。なんだ!この上から目線な私。ふふふ。第二王子がカイデール殿下。それ以外知らないぞ?アイリの記憶に、他の王子さまの記憶がない。会ったことがないのかな。まぁ、今後会うとしたらデビュタントの時に、王子殿下たちに会えるのかしら?まあ、いいか。そんなに重要事項でもないしね。

お父さまたちは魔道具の話で盛りあがっていたなぁ。お兄さまのお友だちの中にも魔道具に興味がある人がいたなんて。一緒にお話をしていたのにもびっくり。
お父さまたちも子どもだからという概念はなく,1人の人として、お兄さまのお友だちと接していたなぁ。お兄さまたちもクラスみんな仲良しみたいだし、いいなぉ。やっぱりいいなぁ。おひとり様と意気込んでいたけど、やっぱり寂しいよね。何か機会があればいいなぁ。あるかなぁ。

よし、気を取り直して、今度、ポップコーン器、ドライヤー、シャワーを作ってもらおう。
今後の課題は髪がゴワゴワするので、シャンプーリンスも作りたい。化粧品も作ろう。前世ハトムギという某化粧品を使用し、美白に心がけていた。あの、目と口と鼻の穴のあたりが開いたマスクにたっぷり染み込ませて、使用していた。遠い昔の時代もオーガニックな製法で作られるのが一般的で花や果物といった植物の花びらや種子、果実から抽出したオイルや蒸留水から、蜂蜜やへちまやオリーブなどを使用していたのよね。生活魔法の浄化で、蒸留水を作って、バラやラベンダーなど、入れて蒸して蒸留水を作ればフローラルウォーターになるよね。蜂蜜は潤い。髪にもいいかしら。女性は美よ。美白よ。と言ってもこの子は白い。シミひとつない。いやいや、今はなくとも、歳をとるとともに出てくるのがシミだ。いつの間にか手の甲にできていたり、隠れシミに要注意なのだ。侮ってはいけない。ふー、危なかった。この子の白さに惑わされてしまった。油断大敵、シミ予防よ。どこかのキャッチフレーズな言葉だね。お母さまにも相談してみよう。女性同士で話した方が盛り上がる。そして色々な情報が話しているうちにでてくるかもしれない。

私の生活魔法で、ある程度できるね。アクアと浄化で、質の良い精製水ができる。加熱するなら着火。その後冷却。これは材料があればできるね。また、ドリガン親方のところで、機材を作ってもらおう。そして薬草や花、種で油、オリーブがあれば1番良い。配合も考えよう。お母さまに相談は明日以降にしましょう。

最近、散歩、魔力操作だけでは、物足りなくなってきた。散歩ではなく走ろうか、腹筋を取り入れたり、ボルダリングの設備作ろうかしら。基礎体力強化だ。よし、お父さまにお願いに行こう。

明日は、お母さまに化粧品の相談。お父さまに、庭に設備を増やして欲しいこと。ドリガン親方のところに行きたいことを伝えよう。

なんだか作りたいものばかりだなぁ。それだけ不便なのよね、この世界は。魔法は使えるけど、生活は不便だから、快適な生活をするために頑張ります。

明日からまた頑張るぞ

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