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81 オルゴールお披露目と雇用計画と社員寮を話し合う
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明日、工房に行く約束をして、急いで屋敷に戻った。
玄関でルーナを抱いた姉様が待っていた。
「4人して楽しんだようね。ルーナはぐっすり寝たからご機嫌よ。だいぶ慣れてきてよかったわ。ゼーファン様、工房に行って楽しかったですか?」
「ああ、初めて見る魔道具などすごいよ。帰る時、持ち帰っていいと約束してくれたんだ。これから毎日覗きに行きたい。ディアも一緒に見に行かないか?化粧品の工房もよかったよ。本当に楽しいところだ。たぶん父上も来たら、魔道具施設に滞在するような気がする。父も魔道具が好きだからなぁ」
「まぁ、ロナウドがお土産で持ってきてくれた化粧品ね。私も見学に行っていいかしら。お義父様、魔道具好きよね。今度は一緒にここに来ましょう」
「ああ、ディアそうしよう。イーサン達のあの工房はすごいよ。うちのギダンが一緒になってあそこにいたなんて。ギダンは帰るかな。ここに留まりたい気もする。一緒に魔道具を作っていたよ。ここは魅力的な領地だよ。俺たちも負けていられないな」
「ええ、ゼーファン様」
また二人の世界。仲がより深まったね。
「姉様、夕食後これをルーナに聴かせてみましょう。これはオルゴールという曲が流れるものです。先ほどピアノで弾いた曲を入れてみました。ルーナが興味を持って欲しいのですが、初めての試みなのでドキドキです」
夕食後、屋敷にいる従業員をピアノ室に集めオルゴールを聴かせた。
ルーナは姉様の腕の中で心地よく眠っていた。
涙を流すメイドもいた。
「ケビン様、先ほどのピアノも素晴らしかったですが、新しい音楽が奏でる魔道具を我々にまで聴かせていただきありがとうございます。心身ともに癒されました。また、このような機会を頂ければ、仕事の励みになります。どうかご検討をお願いいたします。本当にありがとうございました」
一同お辞儀されてしまった。そうだね、こういう企画もいいかもしれない。仕事は楽しい方がいいよね!
「ケビン、心地よい音色でわ。ルーナも気持ちよく寝ているわ。寝ている間おるごーる?を流していた方がいいかしら」
「そうですね、音量を小さくできるので流してみますか?」
俺は今から円筒に曲をつけるか。そういえばランドルフ様のお母様がピアノを弾けるとイーサン兄様から聞いた。明日紹介すると言われた。そうだ、楽譜を書けば弾いてもらえるかもしれない。俺だけでは疲れる。ムフフ、これはいい考えだ!
さぁ、楽譜とオルゴールに曲をつけるぞ。俺もオルゴールを聴きながら寝てみよう。ぐっすり眠れる音楽やピアノ演奏があったよね。あれと同じだと思う。実戦あるのみ。
よく寝た。快眠だった。
本日はお日柄もよく、従業員用住宅を建築日和。しかし、その前に剣術だ。気が重い。いや、剣術前にルーナの様子を見に行こう。癒しを求めていざいざ。
「おはようございます。姉様、早いですね」
「ルーナが心配だったのよ。でも、大丈夫だったみたい。乳母のナリーはぐっすり眠れたみたい。いま母乳をあげているわ。ケビンが作ったオムツがいいと言っていたわ。よかったわね、ケビン。ルーナが喜ぶことばかり。いいお兄ちゃんね」
「よかったです。それではルーナの顔を見たので、気が重いですが剣術の鍛錬に行ってきます」
「ふふふっ、剣術だけは相変わらずダメなのね。ほらほら、背中が丸まっているわよ、シャキッとしなさい。辺境に来たら生きていけませんよ」
「姉様、僕は辺境では生きていけませんよ。すぐパクって食べられちゃいますよ。あー、気が重いです」
頑張ってきなさいと背中を押され渋々鍛錬場へ行った。あいかわらずジュリは元気だな。
「にぃに、おそいよ。はやくはやく。ゼーファンにぃにとたんれんするんだから」
はいはい、今行きますよ。渋々鍛錬をした。
「ケビン、覇気がないよ、覇気が。ものを作ったり、ピアノを弾いている時のケビンと大違いだよ。はははは、まぁがんばれ」
背中をバンバンされ励まされた。地味に痛い。みんな力が強いんだよ。ひ弱な俺は辛いよ。
朝食後、面談前にみんなに集まってもらい構想を説明した。
一人一人と面談。履歴書、今までの経歴、技能を確認し、家族構成で社員寮を考える。家族がいる人は一戸建て、単身者は食堂、お風呂完備の寮。工房近くに建設。共同浴場(健康ランド)を設置。街に行くための貸し馬車を数台完備。ちなみに単身寮と家族のいる社員寮の模型を作ったておいた。
「というのはどうでしょう?給料は家族がいる人は扶養手当がつきます。有給休暇、傷病休暇、女性は産休、育児休職、短時間勤務、福利厚生を考えました。ただしここで作る物は秘匿なので契約魔法をお願いすることが条件です。給料は一般的相場がわかりません」
「あいかわらずすごい考えだよ。ケビンの従業員思いはこの屋敷で働く者たちも感謝しているんだよ。でも、ケビンの一般常識がないのが残念なんだよ」
「え!常識人ですがー、イーサン兄様」
みんななぜか笑うんだ。僕、ぷんぷんだよ。さて、気持ちを切り替えて、時間になったので工房の方へ移動した。
父様には魔鳥で報告した。従業員雇用改善案は賛同を得られると思うが、しかし事後報告だから怒られること間違いなし。不在の父様が悪い!きっとそうだ。
それから、ゼーファン義兄様に魔道具施設、美容施設、木工施設を紹介した。魔道具施設はオルゴール作成はもちろん、これから売り出すドライヤー、魔道ランプ、保冷温ポットを作ってもらっている。
ゼーファン義兄様は目をキラキラさせて少年のように魔道具を手に取り使い方を教わっていた。帰る時に持っていってくださいね。すごく喜んでくれていた。良かった、良かった。
玄関でルーナを抱いた姉様が待っていた。
「4人して楽しんだようね。ルーナはぐっすり寝たからご機嫌よ。だいぶ慣れてきてよかったわ。ゼーファン様、工房に行って楽しかったですか?」
「ああ、初めて見る魔道具などすごいよ。帰る時、持ち帰っていいと約束してくれたんだ。これから毎日覗きに行きたい。ディアも一緒に見に行かないか?化粧品の工房もよかったよ。本当に楽しいところだ。たぶん父上も来たら、魔道具施設に滞在するような気がする。父も魔道具が好きだからなぁ」
「まぁ、ロナウドがお土産で持ってきてくれた化粧品ね。私も見学に行っていいかしら。お義父様、魔道具好きよね。今度は一緒にここに来ましょう」
「ああ、ディアそうしよう。イーサン達のあの工房はすごいよ。うちのギダンが一緒になってあそこにいたなんて。ギダンは帰るかな。ここに留まりたい気もする。一緒に魔道具を作っていたよ。ここは魅力的な領地だよ。俺たちも負けていられないな」
「ええ、ゼーファン様」
また二人の世界。仲がより深まったね。
「姉様、夕食後これをルーナに聴かせてみましょう。これはオルゴールという曲が流れるものです。先ほどピアノで弾いた曲を入れてみました。ルーナが興味を持って欲しいのですが、初めての試みなのでドキドキです」
夕食後、屋敷にいる従業員をピアノ室に集めオルゴールを聴かせた。
ルーナは姉様の腕の中で心地よく眠っていた。
涙を流すメイドもいた。
「ケビン様、先ほどのピアノも素晴らしかったですが、新しい音楽が奏でる魔道具を我々にまで聴かせていただきありがとうございます。心身ともに癒されました。また、このような機会を頂ければ、仕事の励みになります。どうかご検討をお願いいたします。本当にありがとうございました」
一同お辞儀されてしまった。そうだね、こういう企画もいいかもしれない。仕事は楽しい方がいいよね!
「ケビン、心地よい音色でわ。ルーナも気持ちよく寝ているわ。寝ている間おるごーる?を流していた方がいいかしら」
「そうですね、音量を小さくできるので流してみますか?」
俺は今から円筒に曲をつけるか。そういえばランドルフ様のお母様がピアノを弾けるとイーサン兄様から聞いた。明日紹介すると言われた。そうだ、楽譜を書けば弾いてもらえるかもしれない。俺だけでは疲れる。ムフフ、これはいい考えだ!
さぁ、楽譜とオルゴールに曲をつけるぞ。俺もオルゴールを聴きながら寝てみよう。ぐっすり眠れる音楽やピアノ演奏があったよね。あれと同じだと思う。実戦あるのみ。
よく寝た。快眠だった。
本日はお日柄もよく、従業員用住宅を建築日和。しかし、その前に剣術だ。気が重い。いや、剣術前にルーナの様子を見に行こう。癒しを求めていざいざ。
「おはようございます。姉様、早いですね」
「ルーナが心配だったのよ。でも、大丈夫だったみたい。乳母のナリーはぐっすり眠れたみたい。いま母乳をあげているわ。ケビンが作ったオムツがいいと言っていたわ。よかったわね、ケビン。ルーナが喜ぶことばかり。いいお兄ちゃんね」
「よかったです。それではルーナの顔を見たので、気が重いですが剣術の鍛錬に行ってきます」
「ふふふっ、剣術だけは相変わらずダメなのね。ほらほら、背中が丸まっているわよ、シャキッとしなさい。辺境に来たら生きていけませんよ」
「姉様、僕は辺境では生きていけませんよ。すぐパクって食べられちゃいますよ。あー、気が重いです」
頑張ってきなさいと背中を押され渋々鍛錬場へ行った。あいかわらずジュリは元気だな。
「にぃに、おそいよ。はやくはやく。ゼーファンにぃにとたんれんするんだから」
はいはい、今行きますよ。渋々鍛錬をした。
「ケビン、覇気がないよ、覇気が。ものを作ったり、ピアノを弾いている時のケビンと大違いだよ。はははは、まぁがんばれ」
背中をバンバンされ励まされた。地味に痛い。みんな力が強いんだよ。ひ弱な俺は辛いよ。
朝食後、面談前にみんなに集まってもらい構想を説明した。
一人一人と面談。履歴書、今までの経歴、技能を確認し、家族構成で社員寮を考える。家族がいる人は一戸建て、単身者は食堂、お風呂完備の寮。工房近くに建設。共同浴場(健康ランド)を設置。街に行くための貸し馬車を数台完備。ちなみに単身寮と家族のいる社員寮の模型を作ったておいた。
「というのはどうでしょう?給料は家族がいる人は扶養手当がつきます。有給休暇、傷病休暇、女性は産休、育児休職、短時間勤務、福利厚生を考えました。ただしここで作る物は秘匿なので契約魔法をお願いすることが条件です。給料は一般的相場がわかりません」
「あいかわらずすごい考えだよ。ケビンの従業員思いはこの屋敷で働く者たちも感謝しているんだよ。でも、ケビンの一般常識がないのが残念なんだよ」
「え!常識人ですがー、イーサン兄様」
みんななぜか笑うんだ。僕、ぷんぷんだよ。さて、気持ちを切り替えて、時間になったので工房の方へ移動した。
父様には魔鳥で報告した。従業員雇用改善案は賛同を得られると思うが、しかし事後報告だから怒られること間違いなし。不在の父様が悪い!きっとそうだ。
それから、ゼーファン義兄様に魔道具施設、美容施設、木工施設を紹介した。魔道具施設はオルゴール作成はもちろん、これから売り出すドライヤー、魔道ランプ、保冷温ポットを作ってもらっている。
ゼーファン義兄様は目をキラキラさせて少年のように魔道具を手に取り使い方を教わっていた。帰る時に持っていってくださいね。すごく喜んでくれていた。良かった、良かった。
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