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刑務所の1日編
午後労役①
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午後労役の時間が始まり、ユウは作業室へ、俺はマッサージ室へと別れた。けれど、午前と同じようにチェアに座ったら「これ以上の機械マッサージは推奨できません」といった旨の警告文が出てしまった。午前中にちょっと頑張りすぎたらしい。
仕方がないので、俺は腫れぼったい胸を抱えてワンフロア下の多目的室へと向かった。
多目的室は、野外運動場と並んで囚人たちからの人気が高い部屋である。広々としていて、ソファーやテーブルがいくつも置かれていて、トランプや将棋などの娯楽品まである。大多数の囚人は、労役時間は多目的室で自由に過ごすのだそうだ。
俺が多目的室に入った時も、何十人もの囚人たちが三々五々寛いでいて、ちょっとした異空間みたいになっていた。
なにせ、白黒ボーダーのぴっちりした服を着こんだ男たちが、和気藹々と談笑しながら胸をはだけて乳を搾っているのである。手動ポンプ式の搾乳機をしゅこしゅこさせていたり、自分の手で自分の胸を直接揉んだり、他の奴に手伝ってもらっていたり。
いつもは囚人らしく殺伐としている野郎どもも、搾乳中はなんかそういう脳内ホルモンが分泌するらしく、ほんわかと和やかに白い液体をミルクボトルに溜めている。部屋全体には、雄母乳特有の甘い匂いが充満していた。
うん、俺も早く慣れないとな、この光景に。
俺はできるだけ目立たないようにデカい身体を縮こまらせて、出入口近くの空席に腰を下ろした。すぐ近くに多目的看守が立っており、一瞬だけこちらを見たがすぐに部屋全体へ視線を流した。
刑務所とは、弱肉強食の世界だ。一番の新参であり雄母乳すら出ない俺は一番の弱者。いつもは強者である模範囚のユウの近くにいることで難を逃れているが、一人でフラついていたら何をされるかわからない。だから、そういう場合はできるだけ見張りの看守の目が届く場所にいるようにしている。そうしていればひとまず安全だ。
……ということを以前ユウに話したら「ありえない。普通の囚人ならできない発想だ」と若干引かれた。看守というのは囚人の何倍も怖くて理不尽な存在で、自分からその視界の中に入っていくなんて狂気の沙汰としか思えないんだそうだ。
ただ、確かに最近の看守連中は不気味なほどおとなしくて、この状態の雄っぱい刑務所しか知らない俺が彼らを頼ってしまうのは無理もないとのこと。
それもこれも全部、看守長が長期不在で副看守長が代理を務めている影響なんだとか。穏健派の副看守長が統率しているからヒラ看守たちも大人しくなり、それに伴って囚人たちもなんとなく和やかになっている、と。
……そんなに変わるものなのかねぇ。
俺は自分の胸をはだけさせてセルフハンドマッサージを施しながら、ぼんやりと考え事をした。
仕方がないので、俺は腫れぼったい胸を抱えてワンフロア下の多目的室へと向かった。
多目的室は、野外運動場と並んで囚人たちからの人気が高い部屋である。広々としていて、ソファーやテーブルがいくつも置かれていて、トランプや将棋などの娯楽品まである。大多数の囚人は、労役時間は多目的室で自由に過ごすのだそうだ。
俺が多目的室に入った時も、何十人もの囚人たちが三々五々寛いでいて、ちょっとした異空間みたいになっていた。
なにせ、白黒ボーダーのぴっちりした服を着こんだ男たちが、和気藹々と談笑しながら胸をはだけて乳を搾っているのである。手動ポンプ式の搾乳機をしゅこしゅこさせていたり、自分の手で自分の胸を直接揉んだり、他の奴に手伝ってもらっていたり。
いつもは囚人らしく殺伐としている野郎どもも、搾乳中はなんかそういう脳内ホルモンが分泌するらしく、ほんわかと和やかに白い液体をミルクボトルに溜めている。部屋全体には、雄母乳特有の甘い匂いが充満していた。
うん、俺も早く慣れないとな、この光景に。
俺はできるだけ目立たないようにデカい身体を縮こまらせて、出入口近くの空席に腰を下ろした。すぐ近くに多目的看守が立っており、一瞬だけこちらを見たがすぐに部屋全体へ視線を流した。
刑務所とは、弱肉強食の世界だ。一番の新参であり雄母乳すら出ない俺は一番の弱者。いつもは強者である模範囚のユウの近くにいることで難を逃れているが、一人でフラついていたら何をされるかわからない。だから、そういう場合はできるだけ見張りの看守の目が届く場所にいるようにしている。そうしていればひとまず安全だ。
……ということを以前ユウに話したら「ありえない。普通の囚人ならできない発想だ」と若干引かれた。看守というのは囚人の何倍も怖くて理不尽な存在で、自分からその視界の中に入っていくなんて狂気の沙汰としか思えないんだそうだ。
ただ、確かに最近の看守連中は不気味なほどおとなしくて、この状態の雄っぱい刑務所しか知らない俺が彼らを頼ってしまうのは無理もないとのこと。
それもこれも全部、看守長が長期不在で副看守長が代理を務めている影響なんだとか。穏健派の副看守長が統率しているからヒラ看守たちも大人しくなり、それに伴って囚人たちもなんとなく和やかになっている、と。
……そんなに変わるものなのかねぇ。
俺は自分の胸をはだけさせてセルフハンドマッサージを施しながら、ぼんやりと考え事をした。
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