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第96話
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「……ふうっこんな所かな?」
「うんうん、悪くないんじゃないかしら~?」
黒山事件から一週間が経った。
私たちは気を取り直して今もダンジョンを育成中である。
今はいつぞや考えていた温泉火山の温泉をもっと利用しやすくする為にあれこれと小物を用意していた。
例えば露天風呂の方にしろ洞窟温泉にしろ、基本的に自然環境の温泉なので足場が結構悪い。
先ずは箒とかで足元の小石とかを粗方掃除してブラシでゴシゴシして私たちが通る通路を念入りに綺麗にした、その後はバケツに入れた水をザバァッと流して細かな石や砂を洗い流す。
そうすれば少しは温泉施設に近付けたかなと思う感じになった。
その後にはそう言う施設ならありそうな滑り止めシートを歩く所に感覚を空けながら敷いていった。
この滑り止めシートはいつかのラグネシアことネシアに協力してもらったドッキリサプライズの時にお湯で湿った足場で足を滑らせて痛い思いをした響から絶対に必要ですと念を押されたので用意した物だ。
私とアヤメはその整えた場所に着替えなどを入れておく籠とかを持ってきていた。
他にはハルカが何処かから持ってきた木の板を敷いてその上に籠を並べたりした。
後はきた人がタオルやら着替えは自前で用意して……。
「シャンプーやボディーソープはこの籠の中に入れておこうかな」
「そうね~けどシャワーはないわよ?」
「確かに、やっぱり綺麗な水をポリタンクで用意すべきかな? やっぱり温泉に入った後はそれを一度洗い流す必要もあるし…」
「ハルカに言ってダンジョンの渓流に連れて行ってもらえば? ほらっこの前釣りに行った時に泳げそうなくらい広くて深い場所とか幾つか見つけたじゃない?」
「ああっあの何とか坊主を回避したくて必死に場所変えとかで悪あがきした時の?」
「そっそんな事あったかしら?」
そんな話をしていているとハルカが『瞬間移動』で現れた。
一つ気になった事があった、ハルカが何故か気分が良さそうなのだ。
「…ハルカ? どうかしたのかい、何かスッキリした顔をしてるけど」
「ええっ予想はしてたけど、懸念材料が一つ消えたのよ」
「懸念材料?」
「そうよ、こっちが用意したチャンスを駄目に……いえっ大した話じゃないからヒロキさんは気にしなくていいわ」
「そうかい? 分かった」
ハルカがそう言うのなら気にしない事にしよう、本当に大した話ではないのだろう。
「それじゃあハルカは何をしにか来たのかい?」
「ええっ実はヒロキさんにどうしてもお礼をしたいって子たちがいてね?」
「えっそんな子たちが?」
「いやっヒロキ君、そんなのあの子たちしかいないでしょ?」
話していて心当たりを探す。
すると浮かんだのは高校生探索者のアズサとかアンジェさんの顔が浮かんだ。
「矢野さんたちかな?」
「このダンジョンに来れる人間って限られてるし、そもそもヒロキ君に助けられたのはその子たちしかいないでしょう?」
言われてみれば確かにその通りだ。
しかしお礼なんて…。
「う~んそこまで大した事は」
「ヒロキさんは十分したと思うわよ?」
「そうそうっヒロキ君はその辺りの自己評価の低さをもう少しどうにかした方が良いわよ?」
「そっそうかな? ゴメン…」
良いことをしたはずなのについつい謝ってしまう私だ。
まあそんな小市民な人間なのは仕方ないよね、それが私だもの。
「月城さんやあの高校生の子たちが貴方にどうしても何かお礼をしたいって言われてね? それでここ何日が相談にのってたのよ」
ハルカに相談まで?
これは何やら大事な予感がするね。
「それはどんなお礼なのかな?」
「それはもちろん行ってからのお楽しみよ」
「普通はそうよね~」
共にダンジョンコアである2人は以心伝心な模様、私もいつかそんな風に理解し合いたいもんだ。
現在の所は何が何やらさっぱりである。
「というのは訳で拠点に向かいたいのだけど?」
「分かった、今日の仕事はこれまでにして行こうかアヤメ」
「オ~ケ~」
本当は仕事終わりに温泉をと考えていたんだけどまあいいや。
お礼を用意されてるとかこれまでの人生で初めての事だ、何か考えるとちょっと緊張してきたかも…。
と言う訳で私とアヤメはアズサやアンジェさんたちが待つと言うダンジョンの拠点に向けて出発した。
「うんうん、悪くないんじゃないかしら~?」
黒山事件から一週間が経った。
私たちは気を取り直して今もダンジョンを育成中である。
今はいつぞや考えていた温泉火山の温泉をもっと利用しやすくする為にあれこれと小物を用意していた。
例えば露天風呂の方にしろ洞窟温泉にしろ、基本的に自然環境の温泉なので足場が結構悪い。
先ずは箒とかで足元の小石とかを粗方掃除してブラシでゴシゴシして私たちが通る通路を念入りに綺麗にした、その後はバケツに入れた水をザバァッと流して細かな石や砂を洗い流す。
そうすれば少しは温泉施設に近付けたかなと思う感じになった。
その後にはそう言う施設ならありそうな滑り止めシートを歩く所に感覚を空けながら敷いていった。
この滑り止めシートはいつかのラグネシアことネシアに協力してもらったドッキリサプライズの時にお湯で湿った足場で足を滑らせて痛い思いをした響から絶対に必要ですと念を押されたので用意した物だ。
私とアヤメはその整えた場所に着替えなどを入れておく籠とかを持ってきていた。
他にはハルカが何処かから持ってきた木の板を敷いてその上に籠を並べたりした。
後はきた人がタオルやら着替えは自前で用意して……。
「シャンプーやボディーソープはこの籠の中に入れておこうかな」
「そうね~けどシャワーはないわよ?」
「確かに、やっぱり綺麗な水をポリタンクで用意すべきかな? やっぱり温泉に入った後はそれを一度洗い流す必要もあるし…」
「ハルカに言ってダンジョンの渓流に連れて行ってもらえば? ほらっこの前釣りに行った時に泳げそうなくらい広くて深い場所とか幾つか見つけたじゃない?」
「ああっあの何とか坊主を回避したくて必死に場所変えとかで悪あがきした時の?」
「そっそんな事あったかしら?」
そんな話をしていているとハルカが『瞬間移動』で現れた。
一つ気になった事があった、ハルカが何故か気分が良さそうなのだ。
「…ハルカ? どうかしたのかい、何かスッキリした顔をしてるけど」
「ええっ予想はしてたけど、懸念材料が一つ消えたのよ」
「懸念材料?」
「そうよ、こっちが用意したチャンスを駄目に……いえっ大した話じゃないからヒロキさんは気にしなくていいわ」
「そうかい? 分かった」
ハルカがそう言うのなら気にしない事にしよう、本当に大した話ではないのだろう。
「それじゃあハルカは何をしにか来たのかい?」
「ええっ実はヒロキさんにどうしてもお礼をしたいって子たちがいてね?」
「えっそんな子たちが?」
「いやっヒロキ君、そんなのあの子たちしかいないでしょ?」
話していて心当たりを探す。
すると浮かんだのは高校生探索者のアズサとかアンジェさんの顔が浮かんだ。
「矢野さんたちかな?」
「このダンジョンに来れる人間って限られてるし、そもそもヒロキ君に助けられたのはその子たちしかいないでしょう?」
言われてみれば確かにその通りだ。
しかしお礼なんて…。
「う~んそこまで大した事は」
「ヒロキさんは十分したと思うわよ?」
「そうそうっヒロキ君はその辺りの自己評価の低さをもう少しどうにかした方が良いわよ?」
「そっそうかな? ゴメン…」
良いことをしたはずなのについつい謝ってしまう私だ。
まあそんな小市民な人間なのは仕方ないよね、それが私だもの。
「月城さんやあの高校生の子たちが貴方にどうしても何かお礼をしたいって言われてね? それでここ何日が相談にのってたのよ」
ハルカに相談まで?
これは何やら大事な予感がするね。
「それはどんなお礼なのかな?」
「それはもちろん行ってからのお楽しみよ」
「普通はそうよね~」
共にダンジョンコアである2人は以心伝心な模様、私もいつかそんな風に理解し合いたいもんだ。
現在の所は何が何やらさっぱりである。
「というのは訳で拠点に向かいたいのだけど?」
「分かった、今日の仕事はこれまでにして行こうかアヤメ」
「オ~ケ~」
本当は仕事終わりに温泉をと考えていたんだけどまあいいや。
お礼を用意されてるとかこれまでの人生で初めての事だ、何か考えるとちょっと緊張してきたかも…。
と言う訳で私とアヤメはアズサやアンジェさんたちが待つと言うダンジョンの拠点に向けて出発した。
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