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性的に慰めてくれるロボットとの百合(1/2)
しおりを挟む「はっ・・・・・・ん、きもち、い」
「ここが好きなの?」
「すきぃっ・・・・・・もっとして」
身体を這い回る手に呼応するように上がる遠慮のない高く甘えた声。
この部屋に存在する生命体が自分だけだと思えば、数分の内に羞恥も消えてしまっていた。
本当は男性型を注文したかったが、商品の特性かそちらの性の生産数自体が少なく、常に品切れ状態。
しびれを切らして女性型を注文したものの、大手通販サイトから届いたそれは渚の好みに作りあげられた容姿をしていた。
同性に性的な気持ちを抱いたことはないけれど、好みの造形くらいはあった。
黒く艶のある髪に、切れ長の涼やかな目元。薄く血色の良い唇。息をしていないことが不思議なくらいだった。
話し方や、触れ方、強制停止するためのセーフワードの設定、ローションの注入を済ませる。
淡々と設定していくうちに気持ちは冷めていってしまいそうだったが、何とか好奇心が勝ち、足の裏に隠された起動ボタンを2回強く押し込む。
激しいプレイにも耐えうるように、電源のオンオフに関わるスイッチは簡単に押せない作りらしい。
渚を慰めるための機械は、無機質な起動音とともに身体を起こし、人工的な体温を含ませた指で渚の頬に触れた。
すぐにプレイを開始するコースを選択したからか、顎を持ち上げられ、ゆっくりと合わせられる唇。
何度か挟むように触れては離れる。
そのたびに湿った感触がして、色の混じった口づけであることが伝わり身体の奥をジンと熱くさせた。
緩く唇を開くと、ぬるりと舌が入ってくる。
人と遜色のない感触に、素材は何?仕組みは?と思考が巡るけれど、優しく上顎を舐める艶めかしい動きにそんな雑念は溶けてしまった。
「っふ・・・・・・ん」
背中を優しく擦りながら、ぴったりと合わせられた唇の中で舌は止まらず絡め取られる。
ゾクゾクと力が抜けていくと、ベッドへそのまま優しく倒される。
部屋着のTシャツはあまりにも無防備だった。小さな突起の起ち上がりが、薄い布を押し上げていることがわかる。
円を描き、起ち上がりを避けるように薄い布を隔てて指先が滑る。
焦らされているような気分になって渚の腰は快楽を逃すまいとするようにもぞもぞと揺れる。
「触って欲しい?」
「・・・・・・さわってぇ」
そんなつもりはなかった。そんな甘えた声を出すつもりは。
それでも、ガラス玉のような目に見下ろされると、もっと愛して欲しくなって自然と渚の口から漏れ出てしまった。
温度のない瞳がむしろ渚を煽ったのかもしれない。相手が機械だとわかっていても、本能の欲求を止めることはできない。
『そういった用途』のロボットを購入してしまうくらいには、渚の欲望は既に高まっていたのだから。
「あぁっ・・・・・・んんっ」
縦に撫でるように指先が触れる、それだけで背中を反らしてよがってしまう。
両方の乳首を指先で弄ばれて、嫌でも下着が湿り始めていることに気づいてしまう。
気がつけば足の間に割って入っている機械の太ももに腰を押しつけてしまっていた。渚の身体は確実に、着実に、無機質な女性を受け入れる準備を始めていた。
つづく
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