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どっちか
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それから数日後出かけようとスマホを手に取った時、レイクからの着信があったことに気付いた。
掛け直したが出ない。
ん? 留守電のメッセージ?
再生する。
「そういえば、お前が来た後ジールとお前の話になってな。アリスが夜市で薔薇を売る仕事をしているらしいと言ったら、それを知っていたらしく、結構繁盛しているらしいから、うちで良い血を買えるのにって勧めたんだが断られたよ……と笑っていたよ。ジールにも話したんだな。また3人で飲みたいとあいつが言っていたから電話したんだが、忙しそうだからまた掛け直すよ!」
血を勧めたって、あの時のことか……
だがあの時俺はジールに薔薇を売る仕事を始めたことを伝えただろうか?
いや、言わなかったはず。
あの時は気付かなかったが、どうしてジールは知っていたんだ?
まさか……
その日、俺は薔薇の花を売りながら、周りにいる人たちをスマホに撮っておいた。
次の日はソウの舞台を観に来た観客、関係者、全員を撮る。
もしジールがあいつなら、その仲間がこの中にいるかもしれない。
それで俺が仕事を始めたことを知ったのかも。
一通り撮り終わると、俺はレイクに電話をかけた。
「あ、俺だ」
「どうした? あ、電話のメッセージを聞いて電話をくれたんだな! どうだ? 3人で飲みに行くか?」
「今そこにジールがいるのか?」
「いや、今日は仕事だと言っていたから、行けるのは早くて明日か明後日だろうな。そんな飲みたいのか? 俺で良ければ相手してやるぞ?」
なるほど。
今日はジールは仕事で居ない。
好都合だ。
もし2人が結託していたら勝ち目はない。
「そうだな。ちょっと誰かと飲みたい気分なんだ。レイク、付き合ってくれるか?」
「そうか! わかった。お前の家に行って良いか? ちゃんとあのワインは持っていくから」
「あぁ。待ってる」
もし当てが外れてレイクがあいつだったとしてもサシならなんとかなるだろう。
俺は念の為、服の中に銀のナイフを隠しておいた。
~~~~~~~~~~
「よぉ! 最近はよく会うな」
「俺の顔なんて見たくないか?」
「……? あぁ! ユキがお前を好きだったからか?」
「……まぁ」
「ははは! ユキはもちろん好きだが、お前やジールだって、俺には兄弟みたいなもんだろ? そんなことで嫌いにはならないさ」
「そうか……レイクは怖くなかったか?」
「何がだ?」
「ここにくること。ユキは誰かに狙われた俺を庇って死んだんだ。まだそいつらがうろついてるかもしれない」
自分の仲間なら絶対ないと安心しているだろう。
反応を見たかった。
「そうだな。だったら今度は俺が守ってやろうか?」
とレイクは笑った。
ユキはきっと、レイクはあいつじゃないと感じたんだろう。
俺は……俺はお前を信じていいか?
掛け直したが出ない。
ん? 留守電のメッセージ?
再生する。
「そういえば、お前が来た後ジールとお前の話になってな。アリスが夜市で薔薇を売る仕事をしているらしいと言ったら、それを知っていたらしく、結構繁盛しているらしいから、うちで良い血を買えるのにって勧めたんだが断られたよ……と笑っていたよ。ジールにも話したんだな。また3人で飲みたいとあいつが言っていたから電話したんだが、忙しそうだからまた掛け直すよ!」
血を勧めたって、あの時のことか……
だがあの時俺はジールに薔薇を売る仕事を始めたことを伝えただろうか?
いや、言わなかったはず。
あの時は気付かなかったが、どうしてジールは知っていたんだ?
まさか……
その日、俺は薔薇の花を売りながら、周りにいる人たちをスマホに撮っておいた。
次の日はソウの舞台を観に来た観客、関係者、全員を撮る。
もしジールがあいつなら、その仲間がこの中にいるかもしれない。
それで俺が仕事を始めたことを知ったのかも。
一通り撮り終わると、俺はレイクに電話をかけた。
「あ、俺だ」
「どうした? あ、電話のメッセージを聞いて電話をくれたんだな! どうだ? 3人で飲みに行くか?」
「今そこにジールがいるのか?」
「いや、今日は仕事だと言っていたから、行けるのは早くて明日か明後日だろうな。そんな飲みたいのか? 俺で良ければ相手してやるぞ?」
なるほど。
今日はジールは仕事で居ない。
好都合だ。
もし2人が結託していたら勝ち目はない。
「そうだな。ちょっと誰かと飲みたい気分なんだ。レイク、付き合ってくれるか?」
「そうか! わかった。お前の家に行って良いか? ちゃんとあのワインは持っていくから」
「あぁ。待ってる」
もし当てが外れてレイクがあいつだったとしてもサシならなんとかなるだろう。
俺は念の為、服の中に銀のナイフを隠しておいた。
~~~~~~~~~~
「よぉ! 最近はよく会うな」
「俺の顔なんて見たくないか?」
「……? あぁ! ユキがお前を好きだったからか?」
「……まぁ」
「ははは! ユキはもちろん好きだが、お前やジールだって、俺には兄弟みたいなもんだろ? そんなことで嫌いにはならないさ」
「そうか……レイクは怖くなかったか?」
「何がだ?」
「ここにくること。ユキは誰かに狙われた俺を庇って死んだんだ。まだそいつらがうろついてるかもしれない」
自分の仲間なら絶対ないと安心しているだろう。
反応を見たかった。
「そうだな。だったら今度は俺が守ってやろうか?」
とレイクは笑った。
ユキはきっと、レイクはあいつじゃないと感じたんだろう。
俺は……俺はお前を信じていいか?
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