星を継ぐ少年 ～祈りを受け継ぎし救世主、星命創造の力で世界を変え、星の危機に挑む～

飛躍篇

【各種情報：第二章『飛躍篇』完了時点】

【主な登場人物（味方側）】

--- ルシアン ---

　年齢：
　　15歳

　外見：
　　銀髪。普段は穏やかだが、感情が高ぶると冷徹な雰囲気を纏う。

　能力/スキル：
　　・【星命創造（本質）】：星の生命力（マナ）を操る根源的な力。無から有を創り出すのは膨大な消耗を伴うが、既存の生命や自然現象を増強・促進させるのは効率的に行える。ルナリアでの修練を経て、離れた対象にも干渉が可能となった。
　　・【星見の瞳】：古代の祠で得た、世界の「マナの流れ」を色や光として視認できる能力。
　　・【不屈の魂】：ミノタウロスから得た、恐怖や動揺、幻術といった精神的な負荷を無効化する能力。
　　・【レイジ・ベアの膂力】：規格外の筋力。
　　・【コープス・ロードの威圧】：生物の本能に直接恐怖を刻み込むオーラ。
　　・【ブレードダンス】：人間離れした戦闘技術。
　　・【鷹の目】：驚異的な視力と動体視力。
　　・【夜間視力】：夜間でも昼間のように物を見通す能力。
　　・星屑の剣（仮称）：ルナリアで目覚めさせた、柄だけの古代の武具。ルシアンのマナに応え、星の光でできた剣身を自在に顕現させる。

　背景：
　　古代の祠で世界の真理の断片に触れ、自らが「星の子」というキーワードと深く関わっていることを自覚。エリアナの「枷」の摘出に貢献し、彼女を救った。

　現在の立場：
　　アステリアの長。シルベリア王国より『王国名誉騎士勲章』を授与され、国家レベルの存在として認知され始めている。

--- エリアナ ---

　年齢：
　　16歳

　外見：
　　金髪をサイドテールにしている。

　魔力：
　　火の適性を持つ。こめかみに埋め込まれていた魔道具の「枷」が外れ、その強大な潜在能力が解放された。現在は、自らの意志で完全に魔法を制御できる。

　背景：
　　ルナリアでの修練と、ルシアンたちの協力による命がけの施術を経て、長年の呪縛から解放された。シルベリア王国の有力貴族、ボーモン家の血を引くことが判明。

　現在の立場：
　　銀ランク冒険者。ルシアンの最高の相棒。

--- ネロ ---

　種族：
　　黒猫？（ルシアンの能力によって生まれた、魂を共有する相棒）

　外見：
　　漆黒の毛並みを持つ、小さな猫。瞳はルビーのように赤い。

　能力/スキル：
　　・能力吸収：倒した魔物の魔力や知識、能力の一部を吸収し、ルシアンと共有する。アルバートの魔道具が放った魔力を吸収するなど、その器は底が見えない。
　　・諜報・索敵：ルシアンとの感覚共有により、最高の斥候として機能する。

--- ブレンナ ---

　年齢：
　　42歳

　外見：
　　赤髪をポニーテールにしている。

　背景：
　　ルシアンの育ての親。かつて王都で宮廷書記官の助手をしていた経験があり、優れた実務能力と統率力を秘めている。

　現在の立場：
　　アステリアに移住。ルシアン不在の間、村の運営を担う事実上の指導者代行として、その手腕を発揮している。

--- 蒼き隼 ---
　クロスロードを拠点とする、銀ランクの中堅冒険者パーティー。アステリアの防衛と村作りの中核を担う、ルシアンの最も信頼できる仲間たち。
　　・バルト：リーダーの戦士。
　　・セーラ：癒し手の女性。医療担当。
　　・リック：斥候の青年。

--- 開拓民たち ---
　構成員：
　　・はぐれ者たち（約50名）：老獣人ガルバが代表。
　　・元抵抗組織（11名）：元商家の女主人クララがリーダー。経済担当。
　　・元荒くれ者の移民たち（約50名）：ルシアンの奇跡を目の当たりにし、心からの忠誠を誓った新たな民。

【新たな仲間】

--- レン ---

　種族/職業：
　　エルフ/魔法使い（風属性）

　外見：
　　金髪のショートカット。常に厳格な雰囲気を纏っているが、可愛いものに滅法弱い。

　背景：
　　ルナリア公国の大賢者の弟子で、国でも有数の魔法の使い手。エリアナの師を務めた後、ルシアンの圧倒的な強さとネロの可愛さに心酔し、半ば強引にアステリアへの旅に同行する。

　現在の立場：
　　ルシアンたちの新たな仲間。エリアナの師。

--- ユリウス・ボーモン ---

　年齢：
　　18歳前後

　外見：
　　高貴な顔立ち。ボーモン家の血筋らしく、炎の魔力を宿す。

　背景：
　　レジナルド・ボーモン侯爵の嫡男。父の暴走を止めようとするも敗北。父の罪により家は取り潰しとなり、奴隷の身分に落とされるが、国王の計らいにより、ルシアンに身柄を引き取られる。エリアナとは異母兄妹にあたる。

　現在の立場：
　　ルシアンの奴隷。アステリアの新たな住人。

--- カイン ---

　役職/立場：
　　クロスロード冒険者ギルドのギルドマスター。

　背景：
　　ルシアンの才能と器をいち早く見抜き、数々の試練を与えながら、彼の成長を導いてきた影の支援者。クロスロードの未来のためなら、非情な判断も厭わない冷徹な策士でもある。

　現在の立場：
　　ルシアンの最大の理解者であり、後援者。

--- アラン・フェルザー ---

　役職/立場：
　　シルベリア王国騎士団・特務監査隊隊長。

　背景：
　　貧民街のヴァレリウス事件を調査する中で、ルシアンの存在を知る。正義感が強く、貴族の腐敗を憎んでいる。ルシアンの作戦に協力し、レジナルド逮捕の決定的な役割を果たした。

　現在の立場：
　　ルシアンの実力を認める、王国内の協力者。

--- ガウェイン ---

　役職/立場：
　　シルベリア王国騎士団の騎士団長。

　背景：
　　国王の側近であり、アランの上官。ボーモン邸の事件の事後処理を指揮し、ルシアンたちと国王の謁見を取り持った。

　現在の立場：
　　ルシアンとアステリアの存在を、公式に認めた王国の重鎮。　

■ 主な敵対者

--- ヴァレリウス  ---

　役職/立場：
　　シルベリア王国の貧民街を牛耳っていた裏社会のドン。表向きは商人。

　ルシアンとの関係：
　　・ルシアンの育ての親であるブレンナを一方的に敵視し、彼女を貶めるために様々な策略を巡らせた。
　　・ブレンナを病に陥らせ、それを助けようとしたルシアンを奴隷にした張本人。
　　・ルシアンの2年間の奴隷労働の対価を着服し、ブレンナをさらに衰弱させ、帰還したルシアンを絶望の淵に叩き落とした。

　現在の状況：
　　覚醒したルシアンに追い詰められ、財産を失い、現在はどこかへ逃亡している。（生死不明）

--- ギデオン ---

　役職/立場：
　　中立都市クロスロードの商人ギルドの元幹部。

　ルシアンとの関係：
　　・廃鉱山の利権を狙っていたが、ルシアンに阻止される。
　　・自身の悪事の証拠（腐敗貴族との繋がりを示す重要書類）をルシアンに奪われ、完全に「首輪」をはめられた状態。

　現在の状況：
　　ルシアンの脅迫に屈し、アステリアへ無償かつ継続的な物資支援を行うことを約束させられた。この一件により、商人ギルド内での影響力は大幅に低下し、カインや良識派の監視下に置かれることになった。（失脚状態）

--- アルバート・ド・ドゥヴェリュー ---

　役職/立場：
　　シルベリア王国の貴族、ドゥヴェリュー男爵家の長男。レジナルド・ボーモン侯爵の甥。

　ルシアンとの関係：
　　・アステリアへの視察官として訪れるも、傲慢な態度でルシアンたちを侮辱。
　　・エリアナに執着し、強引に我が物にしようとした結果、決闘で敗北。
　　・レジナルドに唆され、エリアナの暗殺を試みる。

　現在の状況：
　　暗殺計画が失敗し、ルシアンたちの作戦によって駆けつけた王国騎士団に国家反逆罪の容疑で拘束された。ボーモン家とドゥヴェリュー家の取り潰しに伴い、奴隷として鉱山へ送られることが決定している。

--- レジナルド・ボーモン ---

　役職/立場：
　　シルベリア王国の有力貴族、ボーモン侯爵家の前当主。エリアナとユリウスの実父。

　ルシアンとの関係：
　　・自らの野望と保身のため、アステリアを脅威とみなし、アルバートを利用して殲滅しようと画策した黒幕。
　　・東のヴァルカス帝国と裏で繋がり、シルベリア王国を裏切っていた。
　　・計画が露見し、ルシアンと直接対決するも、圧倒的な力の差の前に敗北。

　現在の状況：
　　ルシアンとの戦いで魔力を完全に失い、廃人同然の状態で王国騎士団に拘束された。国家反逆罪により、極刑が確定している。

■ 地域・地理情報

--- シルベリア王国 ---

　概要：
　　ルシアンたちの故郷がある、伝統的な王政国家。物語の序盤、ルシアンが虐げられた貧民街も、この王国内に存在する。ボーモン家の反逆事件により、現在、国内の貴族社会は大きな混乱の中にある。

--- クロスロード ---

　概要：
　　いずれの国家にも属さない、巨大な中立都市。冒険者と商人が集うフロンティア都市であり、独自の自治権を持つ。シルベリア王国の国境地帯に位置する。
　二大勢力：
　　冒険者ギルドと商人ギルド。
　最新情報：
　　シルベリア王国からの賠償として、旧ボーモン侯爵領であった「グレイロック鉱山」の所有権を得ており、その経済的価値は計り知れない。

--- アステリア ---

　場所：
　　クロスロード郊外の広大な荒野。
　現状：
　　ルシアンを長とする開拓民たちの集落。当初の約60名に加え、クロスロードからの移民50名が加わり、総人口は110名を超える規模となった。建築・農業・鍛冶の専門家と、商業の知識を持つクララ、そして実務能力に長けたブレンナの指揮のもと、村作りは飛躍的に進んでいる。ゴールド（G）を基軸とした経済システムも稼働し始めた。シルベリア王国からも公式にその存在を認知されている。

■ 周辺国家

--- ヴァルカス帝国 ---

　場所：
　　シルベリア王国の東。峻険なヴァルカス山脈の向こう側に位置する。
　概要：
　　武を尊ぶ、強大な軍事帝国。社会は軍隊によって完全に支配されており、兵士以外の身分は低いとされる。常に周辺国への圧力を強めており、シルベリア王国にとって最大の軍事的脅威となっている。レジナルド・ボーモンと裏で繋がっていた。

--- 自由商業圏リベラポリス ---

　場所：
　　シルベリア王国の西。
　概要：
　　複数の都市国家が経済同盟によって結びついた、商業国家群。ギルドや有力な大商人が政治を動かしている。
　特徴：
　　独自の技術が発展しており、人々の生活は豊かだが、全てが金で決まる徹底した拝金主義社会。金がなければ、人間らしい生活を送ることすら困難と言われる。

--- ルナリア公国 ---

　場所：
　　シルベリア王国の南。
　概要：
　　深い森と、無数の湖によって、外界から閉ざされたエルフたちの国。大賢者によって統治されている。
　特徴：
　　国境は「大シルヴァンの壁」と呼ばれる、意思を持つ巨大な樹々によって守られており、壁に認められた者しか入国できない。首都は、巨大な樹々そのものが住居となった、幻想的な森の都『シルヴァンヘイム』。他国との交流は限定的だが、ルシアンは『シルヴァンの道標』を授けられ、自由な往来を許可されている。

■ 特殊な場所

--- 古代の祠 ---

　場所：
　　ルナリア公国の北部、シルベリア王国との国境地帯に存在する、建立時期不明の古代遺跡。

　特徴：
　　・沈黙の扉： いかなる物理的な力や魔力にも反応しない、一枚岩の扉で固く閉ざされていた。ルシアンがマナを同調させることで、初めて開かれた。
　　・星詠みの間： 祠の最深部にある、壁一面に星空が描かれたドーム状の空間。中央に浮遊する黒い球体に触れることで、『星詠みの古文書』の記憶を閲覧できる。
　　・誕生の間： 星詠みの間の奥に隠されていた、洞窟のような空間。中央の祭壇には、何かが生まれた痕跡である「開かれた繭」が残されている。天井は遥か上空の光へと繋がっている。