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2章「ゲームで悪行?」
14話
しおりを挟む「何を発明なさいましたの」
どーせロクでも無いもんだろーがこの際聞いてやる。
「じゃーーーーん! ゲームの世界に入れるゲーム機だよ☆」
つまり、ダイブ型ゲームって事か?
「それは面白そうでありますわ」
「えへへ、すごいでしょ♪」
あいかわらず、腰に手をあて、無い胸を見せつけるかのように逸らすレオナ君だ。
「どんなゲームがあるのかしら?」
「お姉ちゃんのリングから見れるよ☆」
同時に起動方法も教えてくれた。
「色々な種類がありますわね」
それぞれのゲームの名前こそ違えど、俺が現世にいた時と同じくらいの種類がある。
うーむ、色々考える事もあるが、ここはこの辺りが良さそうだ。
俺は「竜の冒険」ってゲームを起動させる事にした。
他にも面白そうなゲームが沢山あったが、初手は現世に居た時に有名だったゲームに限る!
「えへへ、お姉ちゃん、頑張ってね」
レオナがニコニコ笑顔をしている。
おや? 君の目もとに何か違和感があるぞ? まるで俺がヒドイ目に会う事を期待している、そんな目をしているが?
なんか嫌な予感がする、と俺は「竜の冒険」のパッケージ部分をよく見てみた。
『竜の冒険~悪役魔王女ルチーナの野望~』
と書かれていた。
で、パッケージの絵には、俺をモチーフとしてなんか頭の両サイドに角を生やしていかにも魔王ってツラをしているキャラが描かれている。
その手には、さらわれた王女役の、ステラたんの姿が!
フ、フン。ステラたんが俺の手元に居るなら俺が悪でもやってやらん訳でも無いな。
剣を持ちカッコ良く俺を打ち倒さんとポーズを決めてるのが、エリウッド君か。
チッ、なんでお前まで書かれてやがる。
まぁ良い、どーせこのゲームに入るのは俺だけだろうから。
「行って参りますわ」
俺はゲームを起動させた。
どうも、身体の感覚的に俺の本体ごとゲームの中に入った感じはする。
「お姉ちゃん頑張って!」
レオナの声を最後に俺の意識は暫く遮断された。
「ほほう。これがゲームの世界か」
俺の意識が戻ると視界には石造りの建物にある広い部屋が映った。
それにしても広い。
まるでどこかの王様の謁見室みたいだ。
現在の俺はどうやら椅子に座っている様だ。
お尻からはふんわりとした何とも素晴らしい感触が伝わってくる。
俺は今、物凄く素晴らしい椅子に座っているのだろう。
おや? 部屋の入り口から誰かが来たぞ?
人? いや、あれは魔物に見えるぞ? 背中から翼を生やしているが二足歩行だ。
装備品も中々良いものを身に付けているな。 ちっくしょう、幸福と不幸を同時に押し付けんなや!
がーーー、男に抱き着かれるとかマジで気持ちわりぃぃんだけど!
けどっ、ステラたんのお胸の感触を手放すワケにわあああああっ
「お姉ちゃんだけずるいよぉ」
とレオナの声だ。
奴は男食だ、これはもしかしてもしかすると、君は俺の救世主(メシア)になってくれるんじゃないかっ!
「た、助けてくれ、レオナ」
レオナはにっこりと笑うと、例の赤色惚れ薬を取り出した。
「お兄ちゃん、のどかわかないかなぁ?」
レオナが優しくエリウッドに問いかけるが、
「心配無用、私は元気SA!」
何が元気だ言ってみやがれ、って何テメーは俺にキスしようとしやがる!!!!
ここで、レオナが俺に耳打ちをした。
「お姉ちゃん? アレはボク専用だから大丈夫、だから、口移しで飲ませてあげて欲しいなぁ」
ちょ、おま、ふざけんな! 何が悲しゅうて男同士でキスしなければならんのだ!
「大丈夫だよ☆ 1回で済むから♪」
可愛く言うなッ! チィッ確かにレオナの言う通りかもしれねぇッ、たった一度、たったの一度だけ野郎との口づけをガマンするだけで奴はレオナにメロメロになるならっ!
「クソッ」
俺はレオナから惚れ薬を受け取り、口に含む。
しかし、何で魔物が俺に近付いて来るんだ?
そうか、これはゲームだったな。
つまり、勇者の俺が椅子に座っている所からゲームが始まって、最初のイベントが到来した魔物に襲撃されるところか!
フフッ、面白くなって来たじゃないか!
俺は椅子から立ち上がり、抜剣しようとするが。
チィィィィッ! クソッ! 勇者の癖に俺は帯剣してねぇのかっ!
こうなったら素手か? いやっ! 勇者なら魔法の一つ使えるハズだ!
俺は炎の魔法をイメージし、迫りくる魔物に対し放った!
俺の手のひらから放たれた紅蓮の業火が魔物を襲う!
だが、魔法など使った事の無い不慣れな俺は上手くコントロールする事が出来ず、狙った場所から大きく外れ、地面に着弾。
ズゴ――――ン。ガラガラガラガラ。
派手な音を立と共に地面に直径1M程のクレーターを産み出した。
「ま、ま、ま魔王様! も、も、も申し訳ございませんっっっ」
俺の魔法に狙われた魔物は物凄い勢いで土下座を始める。
頭の上下運動を1秒間に1往復する勢いの速度で。
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