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2章「ゲームで悪行?」
15話
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「は? 魔王?」
まさか、コイツの他に魔王が居て、行き成り挟撃されるところから始まるのか?
やけに難しいゲームじゃないか? レオナ君?
俺は振り返り、魔王の姿を確認する。
そこには、ゲームのパッケージに書かれていた俺に似た魔王の姿が。
俺は固唾を飲み覚悟を決めるが。
よくよく見ると背後の壁には鏡が設置されている事に気が付く。
つまりそれは。
自分の姿であり、魔族が言った魔王とはつまり自分の事である。
「この度の失態誠に申し訳御座いませぬ。魔王様の判断なさる通りわたくしめは万死に値するに御座います。 しかしながら、言い訳をお許し下さいませ」
相変わらず物凄い勢いの速度を保ったまま土下座運動をする魔族だ。
「いやーはっはっは、悪い悪い。俺はそんなつもりじゃなかったんだ」
「申し訳御座いませんーーーーーッ」
魔族は土下座を止めない。
あれか? 俺が止めなきゃダメな奴か?
「ま、まぁ、あれだ、そう、何があったか言ってーな」
「ははーーーっ有難う御座いますッ。実は西にある人間の居城に勇者が現れましたッ我々はそれを阻止しようとしましたが、失敗しましたッ」
すげー勢いで詫びる魔族。
つーか、勇者が現れただけで死を覚悟ってやけに自分に厳しくないかい?
「ほぉ~そうなんや。これからどうにかすればええんとちゃうん?」
「何という寛大な処置をっ!」
そないな事言われても、俺は体育会系も経験した事も無ければ管理職も経験した事無いで。
コイツらが想像して居る様な魔王とやらはやりたくてもやり方は分からへんねん。
「テキトーになんかしてればええんとちゃうん?」
「ははーーーっ! 西の国の王女、ステラを何としてでも捕まえ汚名を挽回致しますっっっ」
汚名の挽回かいな? それやったら勇者誕生の件でやったんちゃうんか?
それやったらコイツは常日頃からやらかしまくってるっちゅー事になるんやけど。
まっ細かい事気にしてもしゃーないな!
「ほながんばりーや」
魔族はやっと土下座運動を止め、立ち上がると部屋を去った。
それと同時に別の魔族がやって来た。
今度は如何にも魔法を使えそうな雰囲気をしている魔族だ。
「魔王様、新しく開発に成功いたしました」
魔族は水晶玉を取り出し俺に差し出した。
「これはなんや?」
「はい、これは西の国より誕生いたしました勇者エリウッドを映し出す水晶玉であります」
「ほーん、ほな早速使ってみるわー」
勇者エリウッドかいな。
まー俺がパッケージに描かれてた魔王やったら同じく描かれていたエリウッドが勇者でも不思議やないなぁ。
俺は試しに水晶玉に触れる。
水晶玉には勇者エリウッドの姿が映し出されていた。
だが、だが、何でどうして。
「何でふんどし姿やねん!!!!しかも脱ごうとしてるんかい!」
俺は水晶玉を地面に叩き付けたくなる衝動を抑え、深呼吸をした。
「こ、これが勇者のピーで御座いますか」
だが、隣にはエリウッドの姿を見てにへにへ笑顔の従者が。
いや待てお前、丁寧語使いながら涎垂らすなや! しかも何勇者のピーに反応てんねん!
ちゅーことはアンタ生物学上メスか?
確かによく見るとこの魔族は胸元が膨らんでいるやんけ。
よっしゃ!それなら俺はあんたの服の中を妄想したろうやないか!
魔王ルチーナ。
従者と同じくあらぬ事をそーぞーし、涎を垂らしたのであった。
「えへっ、えへっ、勇者サマこれからお風呂に入りますね。えへへへへ。魔王様ナイスタイミングで御座います」
すっげー嬉しそうに二へ二へしている魔族だ。
生憎俺は勇者のピーに興味は無いが、下手な事言って士気を下げるのも馬鹿らしいので黙っておいた。
「ふん。魔王として当然の事やな。エリウッドの野郎を見終わったら仕事に向かってーな」
「えへっえへへ。えへへへへ」
魔族は水晶玉をじっくりと見つめ、怪しい声を出しながらも一応俺の声に対し頷いていた。
満足のいくまでエリウッドの観察を行った魔族は大量の鼻血を地面に垂れ流しながらステラ誘拐の任務へと向かった。
「汚した床位掃除しぃや!!!!」
俺が魔族に向け叫ぶも、声は届かず掃除に戻って来ることは無かった。
俺は大きなため息を付くと、エリウッドのぴーを見続けた末床に撒き散らした大量の鼻血を吹上げるハメになったのであった。
―西の国―
魔王ルチーナの命令により誘拐の危機に陥ったステラ王女は自室でくつろいでいた。
淡い水色のロングストレートヘアーが美しさを際立たせた彼女は窓の外を眺めどこか不満気とも捉えられる表情を見せていた。
「貴女が噂に聞くステラ王女ですか!」
そこに、先程魔王ルチーナから命令を受けた魔族が空より現れた。
「そうで御座いますが? わたくしにどのようなご用件で御座いましょうか?」
魔族を目の前に、焦りの色を一つも見せないステラ王女。
「私は魔王ルチーナ様のご命令によりステラ王女を誘拐しに来ました!」
ステラ王女の問いかけに対し、自分の主の名前をためらいもなく出す魔族。
しかも魔族であるにもかかわらず何故か丁寧語で。
「そうで御座いますか。わたくしも丁度お暇をしていた所で御座います。多少の抵抗は致しますがどうぞわたくしをご誘拐なさって下さい」
「え? え? え? ふぁ、ふぁい、分かりましたッ」
まさか、ステラ王女が自分から誘拐してくれなんて言う事を想定していなかった魔族は思いっきり困惑した後に、窓から強襲を仕掛ける。
まさか、コイツの他に魔王が居て、行き成り挟撃されるところから始まるのか?
やけに難しいゲームじゃないか? レオナ君?
俺は振り返り、魔王の姿を確認する。
そこには、ゲームのパッケージに書かれていた俺に似た魔王の姿が。
俺は固唾を飲み覚悟を決めるが。
よくよく見ると背後の壁には鏡が設置されている事に気が付く。
つまりそれは。
自分の姿であり、魔族が言った魔王とはつまり自分の事である。
「この度の失態誠に申し訳御座いませぬ。魔王様の判断なさる通りわたくしめは万死に値するに御座います。 しかしながら、言い訳をお許し下さいませ」
相変わらず物凄い勢いの速度を保ったまま土下座運動をする魔族だ。
「いやーはっはっは、悪い悪い。俺はそんなつもりじゃなかったんだ」
「申し訳御座いませんーーーーーッ」
魔族は土下座を止めない。
あれか? 俺が止めなきゃダメな奴か?
「ま、まぁ、あれだ、そう、何があったか言ってーな」
「ははーーーっ有難う御座いますッ。実は西にある人間の居城に勇者が現れましたッ我々はそれを阻止しようとしましたが、失敗しましたッ」
すげー勢いで詫びる魔族。
つーか、勇者が現れただけで死を覚悟ってやけに自分に厳しくないかい?
「ほぉ~そうなんや。これからどうにかすればええんとちゃうん?」
「何という寛大な処置をっ!」
そないな事言われても、俺は体育会系も経験した事も無ければ管理職も経験した事無いで。
コイツらが想像して居る様な魔王とやらはやりたくてもやり方は分からへんねん。
「テキトーになんかしてればええんとちゃうん?」
「ははーーーっ! 西の国の王女、ステラを何としてでも捕まえ汚名を挽回致しますっっっ」
汚名の挽回かいな? それやったら勇者誕生の件でやったんちゃうんか?
それやったらコイツは常日頃からやらかしまくってるっちゅー事になるんやけど。
まっ細かい事気にしてもしゃーないな!
「ほながんばりーや」
魔族はやっと土下座運動を止め、立ち上がると部屋を去った。
それと同時に別の魔族がやって来た。
今度は如何にも魔法を使えそうな雰囲気をしている魔族だ。
「魔王様、新しく開発に成功いたしました」
魔族は水晶玉を取り出し俺に差し出した。
「これはなんや?」
「はい、これは西の国より誕生いたしました勇者エリウッドを映し出す水晶玉であります」
「ほーん、ほな早速使ってみるわー」
勇者エリウッドかいな。
まー俺がパッケージに描かれてた魔王やったら同じく描かれていたエリウッドが勇者でも不思議やないなぁ。
俺は試しに水晶玉に触れる。
水晶玉には勇者エリウッドの姿が映し出されていた。
だが、だが、何でどうして。
「何でふんどし姿やねん!!!!しかも脱ごうとしてるんかい!」
俺は水晶玉を地面に叩き付けたくなる衝動を抑え、深呼吸をした。
「こ、これが勇者のピーで御座いますか」
だが、隣にはエリウッドの姿を見てにへにへ笑顔の従者が。
いや待てお前、丁寧語使いながら涎垂らすなや! しかも何勇者のピーに反応てんねん!
ちゅーことはアンタ生物学上メスか?
確かによく見るとこの魔族は胸元が膨らんでいるやんけ。
よっしゃ!それなら俺はあんたの服の中を妄想したろうやないか!
魔王ルチーナ。
従者と同じくあらぬ事をそーぞーし、涎を垂らしたのであった。
「えへっ、えへっ、勇者サマこれからお風呂に入りますね。えへへへへ。魔王様ナイスタイミングで御座います」
すっげー嬉しそうに二へ二へしている魔族だ。
生憎俺は勇者のピーに興味は無いが、下手な事言って士気を下げるのも馬鹿らしいので黙っておいた。
「ふん。魔王として当然の事やな。エリウッドの野郎を見終わったら仕事に向かってーな」
「えへっえへへ。えへへへへ」
魔族は水晶玉をじっくりと見つめ、怪しい声を出しながらも一応俺の声に対し頷いていた。
満足のいくまでエリウッドの観察を行った魔族は大量の鼻血を地面に垂れ流しながらステラ誘拐の任務へと向かった。
「汚した床位掃除しぃや!!!!」
俺が魔族に向け叫ぶも、声は届かず掃除に戻って来ることは無かった。
俺は大きなため息を付くと、エリウッドのぴーを見続けた末床に撒き散らした大量の鼻血を吹上げるハメになったのであった。
―西の国―
魔王ルチーナの命令により誘拐の危機に陥ったステラ王女は自室でくつろいでいた。
淡い水色のロングストレートヘアーが美しさを際立たせた彼女は窓の外を眺めどこか不満気とも捉えられる表情を見せていた。
「貴女が噂に聞くステラ王女ですか!」
そこに、先程魔王ルチーナから命令を受けた魔族が空より現れた。
「そうで御座いますが? わたくしにどのようなご用件で御座いましょうか?」
魔族を目の前に、焦りの色を一つも見せないステラ王女。
「私は魔王ルチーナ様のご命令によりステラ王女を誘拐しに来ました!」
ステラ王女の問いかけに対し、自分の主の名前をためらいもなく出す魔族。
しかも魔族であるにもかかわらず何故か丁寧語で。
「そうで御座いますか。わたくしも丁度お暇をしていた所で御座います。多少の抵抗は致しますがどうぞわたくしをご誘拐なさって下さい」
「え? え? え? ふぁ、ふぁい、分かりましたッ」
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