AUKUYAKU☆令嬢に転生したおっさんのAKUGYOU記1

うさぎ蕎麦

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2章「ゲームで悪行?」

22話

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「ルチーナ様ぁ? エリウッド様が、ルチーナ様がなんちゃらかんちゃらって言ってますよ?」
「そら、俺は魔王やき、勇者が魔王を討伐するのは当たり前やで」
「そうですか? どこか嬉しそうにしてるんですけど?」

 サナリスに言われ、俺もエリウッドの様子を伺うが、俺にはエリウッドが嬉しそうにしているかは分からなかった。
 いつも通り気持ち悪いとは思ったが。

「気のせいちゃうん? 勇者が魔王に対して嬉しがる要素なんて強い奴と戦いたい熱血バカ以外あらへんで?」
「それもそうですね? エリウッド様からはその様な気配感じませんし」
「おろ? エリウッドの奴街の外に出たぞ?」

 ふむ、なんか真面目そうな表情に切り替わった辺り、魔王城目指してると考えて良さそうだ。
 となると、勇者が不在の隙に王国に攻め立てるべきか。
 ちーっとばかし卑怯な気もするが、俺は魔王やしこれ位の事ちょっと言い訳すればみんな許してくれるやろ。

「よし、勇者が出払った隙に王国を攻めるぞ」
「ええ!? ルチーナ様!? それ物凄く卑怯ですよ!?」
「あんなぁ? 俺等は魔族やで? 魔族がそれやらんかったら誰がやるっちゅうねん」
「そぉですけどぉ~?」

 サナリスがジト目で俺を見据える。

「知らんがな、行くと決めたら行くんや!」

 どこか心がチクチクと痛む訳だが自分が魔王だと言い聞かせるしかなさそうだ。
 俺は魔将軍達と共に西の王国の襲撃に向かった。
 魔王直々に攻められる事を想定していなかったのか、西の王国の連中は成す術無くやられていった。
 どいつもこいつも、いきなり魔王が襲撃して来るなんて聞いていない、こんな卑怯な魔王は有り得ないと連呼しながら。
 だから、卑怯は魔族の十八番やねん!
 ったく、どいつもこいつも。

 どうもこの王国は王女に戦力を集中させていたらしく、戦力の要である王女が誘拐された中ロクな抵抗を出来ぬまま兵士は魔将軍達にやられていく。
 王女を誘拐するなんて卑怯だと叫びながら。
 だからそれが魔族の(以下略)
 俺達魔族の軍勢はあっという間に国王の前に詰め寄った。
 で、国王は必死の命乞いをし出した。
 民の命も財産も全て差し出すからどうか自分の命だけは助けてくれと。
 どっちが卑怯やねん!!!!!
 はぁ、別に俺は無駄な殺生したい訳じゃないから良いんだけどさぁ。
 俺は、自分の命と生活の保障さえすればこの国のすべてを差し出すとほざいた国王の要求を受け入れ西の国の制圧を完了させた。
 多分これでゲームがクリア出来ると思うが……。

『勇者エリウッドの故郷、西の国は魔族によって陥落してしまった! 故郷の陥落を許したエリウッドは他国の人間より勇者としての地位をはく奪されてしまう。勇者を失ったこの世界は魔王ルチーナの手により魔族が支配する世界となってしまった!』

 と、テロップが現れて。
 
【GAME OVER】

 →セーブした場所から始める。
  あきらめる。


 どうやら、俺が勇者を倒してしまっては駄目な様だ。
 パッケージ見ても明らかに勇者が魔王を倒す絵だったし仕方ないのかもしれない。
 しかし、エリウッドの奴最後にセーブしたの何処なんやろ? まぁ、大して時間経ってないしどこからでもええねんけど。
 

【GAME OVER】

  セーブした場所から始める。
 →あきらめる

 
 っておい! あきらめるんかいな! あんたの国家には最強の王女様がいるやんけ! 王女様取り戻せば全然勝機あるやろ!
 俺が心の中でツッコミを入れると、カーソルは元に戻った。
 よし、それでこそ……。
 と思えばカーソルは再びあきらめるを差し……。
 って! ルーレットすんな! ゲームオーバー画面で何遊んでんねん! さっさとセーブした場所から再開しぃや!
 再開せんかったら俺が動かれへんやん!
 凡そ3分後にルーレットは止まり、まるでカップラーメンにお湯を待っている間の暇つぶしと言わんばかりにセーブした場所から再開をしてくれたのであった。

「ルチーナ様ぁ? エリウッド様が、ルチーナ様がなんちゃらかんちゃらって言ってますよ?」
 
 サリナスから聞いた記憶のある言葉が聞こえて来た。
 無事セーブした場所から再開したみたいで、エリウッドは蘇生してすぐセーブした様だ。
 エリウッドが街の外へ出るまでの間の数言は無難に先と同じ事を繰り返した。
 さて、このゲームをクリアする為には多分俺が討伐されなければならない。
 ステラ王女の魔法でも受ければ今すぐにでもゲームを終わらせられそうだが、それでは物足りない。
 エリウッド君が魔王城をどうやって突破するのか位見ておきたいところだ。
 
「よし、サリナス、魔王城に罠を設置するぞ」
「ええ!? 卑怯じゃないですか?」
「あんなぁ、俺達は魔族やで? 卑怯は魔族の専売特許や」

 罠を仕掛けても卑怯なのか。
 否定は出来ないが、まさかサリナスはん? 純白無垢な何処かの誰かさんがこのゲームの中に間違ってはいったんとちゃうん?
 って、んな訳ねーか。

「そうですけどぉ」
 
 ほっぺたを膨らませむすーっとするサリナス。
 (前略)可愛いッ。
 可愛いサリナスを拝ませてもらった俺は二手に分かれ城内に様々な罠を仕掛けた。
 それから数日後。
 勇者エリウッドは苦難の果てに我が魔王城の前に到達したのである。
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