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二人だけの入学祝い。
しおりを挟む二人で乾杯してからお互いの授業の話をした。
コハクさんの学科授業は私には難解だし、私は授業って程のモノは無くあっさり話題が変わる。
「僕の事でコハクさんに言えること考えておくって話しましたよね?」
「あぁ、うん。纏まった?」
「纏まりましたよ。と言っても案外隠す事も殆ど無いかなって思えてきているんです。」
身元を隠しているとはいえ指名手配書で大体知れてしまった今、コハクさんに話した事によって不利益になる事は殆ど無いと感じた。
いっそ女王だとバレてもいいんじゃないかと思う。嘘を言うのは案外疲れるから。
「何か聞きたい事あります?せっかくですからコハクさんの事も聞きたいです。」
「俺の情報なんて大した物ないけどそれでいいなら。ヒスイに一番聞きたいのは・・・」
うーん、と悩む素振りを見せ、ソワソワしながら弱々しい声が聞こえてきた。
「女王との繋がり・・・関係、とか何かしらあるのかなって。」
「女王って、アスティリーシャ・グレングールシアの事ですか?それは勿論」
「本当に!?」
それは私だから、と早速話そうとしたらコハクさんの反応がやけに良い。だから少し警戒をしてしまった。
「何故、女王の事を聞きたいんです?」
「繋がりがあるなら知っているんだろ?この国に居る事。」
「えぇ、まぁ。」
「その・・・会って少しで良いから話をしてみたくて。」
「何を話すんですか?」
「何って・・・好きな食べ物とか?」
好きな食べ物?まさか毒殺?
「もしかして、コハクさん女王を狙ってますか?」
「え!いや狙うだなんて、・・・いや、そうなるんだけど立場的にも烏滸がましいのは分かってるんだけど・・・でもあんな美人に会えたらそれは嬉しいだろ?」
「え?美人?・・・女王が美人?ただの性格キツイ奴ですよ。」
「そんな事無いよ!この間、少しだけ関わる機会があって。ほら、君の試験の日。君と同様に俺を真っ直ぐ見て笑顔を見せてくれてさ。もう一度だけ会ってみたいなって、遠くからでもいい。」
「じゃあ前に話していた美人の格差がある恋の相手って、アスティリーシャ女王の事ですか?」
「・・・う、ん。」
ほぉ、これは私が女王です。なんて言いにくくなった。目の前のチンチクリンがあの時の威厳を絞り出した私だなんてきっと幻滅するだろう。夢を壊して良いものだろうか・・・。
「現状で会うのは難しいでしょうね。僕の指名手配の隣に女王の記事があった以上、積極的に関わっても疑いが加速するだけなので。」
「そう、だよなぁ。ヒスイは女王とどんな関係なんだ?一緒に国から逃げて来たのか。」
「自ずとそうなったというか・・・うーん。」
特に隠すことは無いと言いながら女王である事をぼかしました。
「コハクさん、早速ごめんなさい。何でも言えると思ってたのですがこれ以上具体的な関係は言えません。」
「そうか、じゃあ聞かない。その反応は恋仲でも無さそうだし、それだけで十分。」
あっさりしていて助かる。
「大した事は話せませんでしたが、今度はコハクさんのお話聞かせて下さい。」
「いいよ、やっぱりここに来た経緯とか?」
「はい、とても興味あります。」
「素直だな。」
少し笑い声が聞こえた後、コハクさんが話してくれた。
「俺はこの不気味な見た目もあって住んでいた村で良く思われて居なかったんだ。家族は守ってくれていたけどね。
だけどある時、村で一番可愛いって人気の女の子が居なくなって俺がやったと言われたんだ。
勿論何もしてないから必死に探して見つけた。」
「見つけたのなら良い事じゃないですか。」
「本来ならね。
だけど縄で縛られた彼女を逃がしてあげようと縄を切る為にナイフを手に近づいた。そうしたら大声で叫ばれて、そこに自警団がやって来てね。やっぱり俺が犯人だって言われて拘束されてさ。」
「うわぁ。タイミング良いですね。」
「そうなんだ。捕まると何かしらの調査をするんだけど、そのまま村を追い出された。後から追いかけて来た弟に暫くの食料とトロルゴア都市までの地図を貰ってここに来たんだ。元々トロルゴアの学園試験受けたくてお金を貯めていたからその準備の物も全部持ってきてくれて。」
「良い弟ですね。」
「本当にね。だからしっかり勉強して家族をこの都市に呼びたいんだ。」
少し照れた様にお面の下の頬を掻くコハクさん。
だけどここで疑問も出てくる。
「何で僕はコハクさんの事を不気味と思わないんでしょうか。」
「・・・我慢しているんじゃないの?」
「我慢?してませんよ。お面が不気味だなとは思いますけど。」
「あぁ。お面ね、これ弟が小さいときに描いてくれてさ。何だか消すの勿体なくてそのままなんだ。」
初めて息子の描いた絵を大事にする父親の気持ちだね。
お菓子を食べながらじっと見つめてみる。
「ここで取ってみません?そのお面。」
「・・・!!取るの!?ヒスイは勇気あるね。顔に呪印が有るって話してるじゃないか。」
「聞きました。」
「怖くないのか?見たら呪われるとか。」
「ご家族は元気なんですよね?大丈夫じゃないですか。」
私がジリジリと近寄るイヤイヤと頭を振りながら同じ距離を後退るコハクさん。
狭い二人部屋ではすぐに壁が味方をしてくれる。お面に手を伸ばせばその手を押さえられた。
「待って、もし顔見て、怖いとか言われたら立ち直れない!!これからの寮生活に支障が出る!」
「それもそうですが、ずっと僕に隠しておくつもりですか?」
「・・・それは。」
捕まった腕への力が緩む。
女の私の力でも動かせる程だ。多分、いつかは見せようと思ってくれているのだろう。
それが思ってたより早かっただけで。
「じゃあ取りますよ。」
「・・・」
手は捕まれたままだけど抵抗はしてこない。それなら取るしか私には選択肢がない。
顎の所にある隙間に指を入れ、くいっと上げるとあっさり口元が見える。
お面をずっとつけているからなのか肌は色白で綺麗な肌をしている。羨ましい・・・だけど男性らしい魅力がある。顎のラインもキレイだ。
「・・・っ」
そのまま上まで一気に上げると何も付けて無い彼と目が合う。暫く見つめれば目が泳ぎ、頬が赤くなる。
緊張ぎみに目線を泳がせる瞳は優しさがあり、綺麗な顔立ちをしている。優しいお兄さんって感じのお顔だ。うん、これはイケメン。
そうニホンで生きた私の記憶が言っている。アイドルと言うよりイケメン俳優的な?そんな面持ち。完全にお面を取ってしまえば頭の角も気になって、ついでにフードも取ってしまった。
「わっ、まっ!」
角もしっかり見てみると「ほぉ~」と自然と声が漏れた。人に角生えるとこんな感じなのか。
だけどそれより目を引くのは彼の顔にある呪印。
目元に近い左頬の辺りに綺麗な曲線で描かれたが呪印があった。
「これが呪印・・・初めて見ました。」
その呪印に触れようと手を伸ばすと、彼がどうしたらいいか分からないといった様子で目をギュッと閉じる。それを良いことに、指先で模様をなぞる。
「っう・・・くすぐったい。」
「・・・可愛い。」
優しいお兄さんな顔が驚いた表情に変わる。
今までお面からでも駄々漏れだった感情がそのまま見える。
だけど何故だろう。彼が可愛くて、可愛くて堪らない。
呪印全体を右の掌に包むように添えると、魅力的な唇に引き寄せられた。頭がクラクラとして何も考えたくない。ただただ、今感じている言葉しか口から出せそうにない。
「なんて魅力的なんだろう、可愛い。ううん、格好いい。コハクさん格好いい。」
「ヒスイ?」
「あぁ~、たまらない。なんて可愛い人。」
「ヒ、スイ・・・待って!ストップ!!」
名前を呼ばれて唇が当たりそうなギリギリの所で止まった。
熱い。この熱はどこから?そう思い、呪印に添えていた手を見ると呪印をそのまま写した様に赤くなっている。軽度の火傷の様に少しヒリヒリする。
「これは・・・。」
「大丈夫!?手が赤くなってるじゃないか。」
慌てたコハクさんが私を引き離すと無駄の無い動きで濡らしたタオルを持ってきてくれた。さすが医療科生徒だ。
「タオルありがとうございます。今、不思議な事が起こりましたね。少しフワフワした感じになりました。」
「不思議というか何と言うか。」
真っ赤な顔をしながら丁寧に手を冷してくれるコハクさん。
「今まで呪印に触れた人は何とも有りませんでした?」
「呪印に触る人は君が初めてだよ。家族でも触らなかったから。自分で触る分には何も。」
「もう一回触ってみても良いですか?」
「さっきからの流れでよくもう一回って言えるよね。」
ぷいっとそっぽを向かれたので触らせて貰えないみたいだ。
「俺がさ、恋愛感情でヒスイを好きになったらどうするのさ。さっきの、結構危うかった。」
「新しい扉開きそうになりましたか。」
「・・・ヒスイはすぐ俺をからかうよなぁ。」
赤くなりながら少し拗ねたコハクさんが私から距離を取る。
「もし、コハクさんがアスティリーシャを恋愛感情で好きというなら。その惚れっぽさはどうにかしないといけませんね。女王は浮気者が大嫌いですから、そう見られてしまうのは嫌われますよ。」
「うっ。そりゃあ浮気者が好きな女性は居ないと思うけど・・・。」
「アスティリーシャは婚約者に番が現れてこんな事に巻き込まれています。あの人がもし恋をするなら自分だけを大切にしてくれる人でしょう。他の人によそ見しないで。」
「婚約者に番が?確かに婚約者と言われている人は獣人だったな・・・。」
恋。本当に出来るのだろうか。
だけどするとしたら自分だけを見てくれる人だろうという事だけは分かる。
眉間にシワを寄せて考え込むコハクさんかお面を着けようとして本題を思い出す。
「お面着けなくても大丈夫ですよ。僕はコハクさんの事を不気味だとか感じないみたいです。」
「それは・・・本当に?無理してるんじゃないか?」
「無理なんてしてませんよ。だけど何故、僕は大丈夫なのか。これを考えれば何か役に立てるかも知れないですね。」
本当に無理してないのか心配そうにこちらの様子を伺っている。余りにも心配するコハクさんに笑ってしまった。
その笑った私を見て安堵した様に微笑んでくれる。
凛々しい顔つきなのに感情豊かで、笑えば性格の優しさが伺える。
この人を不気味と表現される原因は角持ちだからなのか呪印があるからなのか。
彼を不気味と思わない私と他の人との違い。
それは血筋なのか、それともチョーカーと【王家の印章】?だけど女王として布1枚で会った時も何も感じなかったか。
何気無く掌で呪印の形をしている軽い火傷を見る。
「呪印に触れた時、コハクさんにもっと触れたくて仕方なくなりました。呪印って魅了の効果があったりして。」
「色々考えてくれてるのは分かるのだけど呪印に触れるのは止めてくれよ。」
入学祝いパーティーが呪印の仮説パーティーになった所でコハクが何かに気がついて再び青ざめる。
「・・・!!、ヒスイの纏う魔力に黒い霧が混じってる!!」
言われて自分の体を見ても何も分からない。
「ほぉ、一線越えましたね僕達。」
「いやいや!!越えてないから!!でも端から見たら越えた様に見えるから!!どうしよう、コレ絶対呪印のせいだ。キスもしてないのに!!」
前にコハクさんの纏う黒い霧の魔力も僕のキラキラが混じれば星空見たいで綺麗だ。と話した時、纏う魔力が混じるのは深い交わりがあった事実を意味する。という話があった。
「それは興味深いですね。」
「呑気だな、その火傷治るまで学校行けないじゃないか・・・あらぬ疑いをかけられる。」
呪印がついて纏う魔力に影響を及ぼすか。考えると胸元の【王家の印章】が温かく感じる。
【王家の印章】は王家の血筋の者がペッタンと押すだけで破れない契約を結ぶ最強アイテムで・・・。
「これだ!!」
「わぁ、何?」
「課題の良いアイディア閃きましたよ!!僕、課題の作業します。」
「課題あるのか、なら片付けはやっておく。」
「ありがとうございます。」
早速、好きなお菓子を片手に机に向かう。
コハクさんは今は邪魔をしない方が良いと感じたのか後片付けをして、気がついた時には先に寝ていた。
授業課題の試作品を研究開発科の先生に見せる事が楽しみで寝るのも忘れて沢山作っては眺めて満足する。
真っ暗だった外はうっすらと明るくなり始めていた。
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