ダブル・ミッション 【女は秘密の香りで獣になる2

深冬 芽以

文字の大きさ
72 / 176
Mission 10*主導権

しおりを挟む


 翌朝。

 私は圭の腕の中で目を覚ました。



 昨夜は……。



 ゆっくりと記憶を辿り、理解した。



 圭に抱かれながら気を失って……。



 思い出し、恥ずかしさに顔がだらしなくニヤける。



 あんなセックス初めてだ――。



 すーっと気持ち良さそうな寝息に、顔を上げる。



 避妊しなかったことなんて、なかったのに……。



『ずっと……こうしていような……?』

 圭の言葉を思い出す。



 私も、ずっとこうしていたい――。



 彼の胸にキスをした。

 瞬間、脚の間に硬いモノが挟まる感触がした。

「圭……起きてるでしょ」

「お前に起こされたんだよ」

 私を抱く圭の腕に力がこもり、脚の間に押し付けられる。

「圭!」

「寝てるお前に悪さはしなかったんだから、褒めろよ?」

「え?」

 圭は布団に潜り、私の胸にキスし始めた。先端を避けて、触れるだけの優しいキスを何度も。

 首筋に圭の髪が揺れ、くすぐったい。

 私は、彼の頭をギュッと抱き締めた。

 腰を抱いていた手が、お尻に下りて、脚の間を弄る。

「ん……」

 くちゅくちゅと水音がし始める。

「あ……」

 グイッと片足を持ち上げられると、あっと言う間に圭が挿入はいってきた。

「んんんっ――!」

 緩んだ腕から、圭が顔を出す。

「あーーー。やべ……」

 はぁ、と圭が息を吐く。そして、激しく腰を振り始めた。

「はっ――! ん……。んん……っ」

「伊織、締めんな。すぐ……イキそ……」

「ふぇ……」

「ダメだって……。ゴム……してないから……」

 そう言いながら、圭は動くことをやめない。ダメだと思うのに、圭と私の間に隔てるものがないと思うと、嬉しくて、気持ち良かった。

「ちょ……マジで……」

「じゃ……止ま……って」

「ムリ」

 圭がグイッと私を抱き起した。挿入はいったまま。

「圭?」

「すげぇ……気持ちいい――」

 腰を掴まれ、突き上げられる。

「圭! ダメ!」



 これじゃ――。



「このまま出していい――?」



 え……?



 私の答えを拒否するように、圭が私の唇を塞ぐ。

「んんんっ――」

 私の口の中を舐め上げる。

 身体の痺れが思考を鈍らせる。



 ダメ……なのに……。



 この体制では、外に出せない。わかっているのに、圭は私を放さないし、私も圭を放せない。

「圭……は……」

「ん……?」

「いいの……?」

「何……が……?」

 お互いに息が浅く、かろうじて聞き取れるような声を発するのが精いっぱい。

「赤ちゃん……出来て……も……」

「出来たら…………。んっ――!」

 答えを聞くより先に、圭の我慢が底をついた。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

離婚すると夫に告げる

tartan321
恋愛
タイトル通りです

昔の恋心

詩織
恋愛
銀行に勤めて8年、勤務地が実家に近くなったことから実家通いを始める28歳の独身、彼氏なしの私。 まさか、再会するなんて

なくなって気付く愛

戒月冷音
恋愛
生まれて死ぬまで…意味があるのかしら?

フッてくれてありがとう

nanahi
恋愛
【25th Anniversary CUP】にて、最終ランキング3位に入りました。投票してくださった皆様、読んでくださった皆様、ありがとうございました! 「子どもができたんだ」 ある冬の25日、突然、彼が私に告げた。 「誰の」 私の短い問いにあなたは、しばらく無言だった。 でも私は知っている。 大学生時代の元カノだ。 「じゃあ。元気で」 彼からは謝罪の一言さえなかった。 下を向き、私はひたすら涙を流した。 それから二年後、私は偶然、元彼と再会する。 過去とは全く変わった私と出会って、元彼はふたたび──

夫と息子に邪険にされたので王太子妃の座を譲ります~死に戻ってから溺愛されても今更遅い

青の雀
恋愛
夫婦喧嘩の末に置き去りにされた妻は、旦那が若い愛人とイチャついている間に盗賊に襲われ、命を落とした。 神様の温情により、10日間だけこの世に戻った妻と護衛の騎士は、その10日間の間に心残りを処分する。それは、娘の行く末と……もし、来世があるならば、今度は政略といえども夫以外の人の妻になるということ。 もう二度と夫と出会いたくない彼女は、彼女を蔑ろにしてきた息子とも縁を切ることを決意する。 生まれかわった妻は、新しい人生を強く生きることを決意。 過去世と同じ轍を踏みたくない……

嘘コクのゆくえ

キムラましゅろう
恋愛
アニーは奨学金とバイトで稼いだお金で魔法学校に通う苦学生。 生活は困窮、他の学生みたいに愛だの恋だのに現を抜かしている暇などない生活を送っていた。 そんな中、とある教授の研究室で何らかの罰としてアニー=メイスンに告白して来いと教授が学生に命じているのを偶然耳にしてしまう。 アニーとは自分のこと、そして告白するように言われていた学生は密かに思いを寄せる同級生のロンド=ハミルトンで…… 次の日、さっそくその命令に従ってアニーに嘘の告白、嘘コクをしてきたロンドにアニーは…… 完全ご都合主義、ノーリアリティノークオリティのお話です。 誤字脱字が罠のように点在するお話です。菩薩の如き広いお心でお読みいただけますと幸いです。 作者は元サヤハピエン主義を掲げております。 アンチ元サヤの方は回れ右をお勧めいたします。 小説家になろうさんにも時差投稿します。

貴方の子を産み育ててますが、ホッといて下さい

鳴宮鶉子
恋愛
貴方の子を産み育ててますが、ホッといて下さい

上司に恋していいですか?

茜色
恋愛
恋愛に臆病な28歳のOL椎名澪(しいな みお)は、かつて自分をフッた男性が別の女性と結婚するという噂を聞く。ますます自信を失い落ち込んだ日々を送っていた澪は、仕事で大きなミスを犯してしまう。ことの重大さに動揺する澪の窮地を救ってくれたのは、以前から密かに憧れていた課長の成瀬昇吾(なるせ しょうご)だった。 澪より7歳年上の成瀬は、仕事もできてモテるのに何故か未だに独身で謎の多い人物。澪は自分など相手にされないと遠慮しつつ、仕事を通して一緒に過ごすうちに、成瀬に惹かれる想いを抑えられなくなっていく。けれども社内には、成瀬に関する気になる噂があって・・・。 ※ R18描写は後半まで出てきません。「ムーンライトノベルズ」様にも投稿しています。

処理中です...