【ルーズに愛して】指輪を外したら、さようなら

深冬 芽以

文字の大きさ
90 / 147
12.嫉妬

しおりを挟む
「どうせ記憶なんかないだろ」

 俺は呟いた。

 三十分後。

 俺は眠っている千尋を組み敷いていた。

 せっせと着ているものを脱がせていく。

「千尋、あの男とも寝たのか?」

「……ん……?」

 意識のない女を抱く趣味はない。

 だが、千尋に関しては何でも有りだ。

「抱くぞ」

 返事はもらえないとわかっていながら、聞いた。

「めちゃくちゃ、抱くからな」

 既に彼女の胸に手を添えながら、聞いた。

「俺を嫉妬させた、罰だ」

「……」

 記憶がぶっ飛んだのは、俺も同じだった。

 ムカつくことに、あの男の言う通りだった。

 時折薄目を開けるだけで、完全に酔い潰れている千尋の身体は敏感で、触れたところから熱を持ち、触れる前から潤んでいた。

 触れられるのを心待ちに膨らんだ芽を擦りながら、胸の先端を舌で転がすと、千尋が身体を仰け反らせた。

「んんっ――!」

 いつもならしつこいと言われるほど、しつこく身体を濡らしていく。

「千尋……」

 いつも余裕ぶって意地を張ったり、優位に立とうとする千尋が、何の抵抗もなく俺が与える快感に身を任せている。

 思えば、ここまで酔った千尋を抱くのは初めてだった。

 そもそも、千尋は酒に強い。

 いつも解散まで、酔った同僚や後輩の面倒を見ている。

 その千尋が、潰れるまで飲むなんて、余程楽しい酒だったのか、潰れたい心境だったのか。



 楽しそう……ではあったな。



 一緒に居た奴らを見れば、実に楽しい酒だったのはわかる。

『千尋、酔うとすげーイイですよね』

 あの男も、こんな風に酔った千尋を抱いたのか。

 想像したくないのに、頭から離れない。

 あの男と抱き合う千尋。

 俺は彼女の両膝裏を持ち上げ、大きく足を広げると、その付け根に吸い付いた。

「あっ――! んんんっ!!」

 千尋の呼吸が乱れる。

 いつも近所を気にして声を殺す彼女が、そんなことも忘れるほど感じている。

「あっ……、あ……」

 どうせ覚えていない。

 嫉妬丸出しで、やりたい放題したところで、どうせ覚えていない。

「イ……くぅ」

 腰を浮かせ、もっともっととねだる千尋の、一番感じるところを舐め上げると、両足が硬直し、腰が大きく跳ね、それから小さく痙攣した。

 それでも舐め続ける。

 顔中、自分の唾液と千尋の愛液でベトベトでも、やめなかった。

「あっ、やっ――! ダメダメーーッ!!」

 身悶える千尋が、両手で俺の髪を掴むが、本気で嫌がっている風でもなく、むしろ腰を押し付けるように浮かせて、俺が逃げないように手で押さえつけているようでもある。



 もっと、もっと、俺を求めればいい。

 俺じゃなきゃ感じなくなればいい。



「いや――んっ! あーーっっっ!!」

 痛いほど強く髪を掴まれたかと思ったら、手放された。

 がくんっと彼女の腰がベッドに沈む。ビクンッ、ビクンッと腰が跳ね、持ち上げていた足が重くなる。

「千尋……?」

 やり過ぎたかと心配になって、顔を上げた。

 浅く、早い、乾いた息遣い。
しおりを挟む
感想 2

あなたにおすすめの小説

夫婦交換

山田森湖
恋愛
好奇心から始まった一週間の“夫婦交換”。そこで出会った新鮮なときめき

ボクとセンセイの秘密

七町 優
恋愛
高校2年のボクと24歳のセンセイの秘密を描いたストーリーです。 タイトルで分かるとは思うのですが、恋愛ストーリーです。 一応登場人物たちのいる学校は関西という設定です。 なので関西弁での会話が多くなります。 ボクとセンセイの濃いような淡いような恋愛ストーリーをお楽しみください。

【完結】退職を伝えたら、無愛想な上司に囲われました〜逃げられると思ったのが間違いでした〜

来栖れいな
恋愛
逃げたかったのは、 疲れきった日々と、叶うはずのない憧れ――のはずだった。 無愛想で冷静な上司・東條崇雅。 その背中に、ただ静かに憧れを抱きながら、 仕事の重圧と、自分の想いの行き場に限界を感じて、私は退職を申し出た。 けれど―― そこから、彼の態度は変わり始めた。 苦手な仕事から外され、 負担を減らされ、 静かに、けれど確実に囲い込まれていく私。 「辞めるのは認めない」 そんな言葉すらないのに、 無言の圧力と、不器用な優しさが、私を縛りつけていく。 これは愛? それともただの執着? じれじれと、甘く、不器用に。 二人の距離は、静かに、でも確かに近づいていく――。 無愛想な上司に、心ごと囲い込まれる、じれじれ溺愛・執着オフィスラブ。 ※この物語はフィクションです。 登場する人物・団体・名称・出来事などはすべて架空であり、実在のものとは一切関係ありません。

離婚した妻の旅先

tartan321
恋愛
タイトル通りです。

秘事

詩織
恋愛
妻が何か隠し事をしている感じがし、調べるようになった。 そしてその結果は...

黒瀬部長は部下を溺愛したい

桐生桜
恋愛
イケメン上司の黒瀬部長は営業部のエース。 人にも自分にも厳しくちょっぴり怖い……けど! 好きな人にはとことん尽くして甘やかしたい、愛でたい……の溺愛体質。 部下である白石莉央はその溺愛を一心に受け、とことん愛される。 スパダリ鬼上司×新人OLのイチャラブストーリーを一話ショートに。

甘過ぎるオフィスで塩過ぎる彼と・・・

希花 紀歩
恋愛
24時間二人きりで甘~い💕お仕事!? 『膝の上に座って。』『悪いけど仕事の為だから。』 小さな翻訳会社でアシスタント兼翻訳チェッカーとして働く風永 唯仁子(かざなが ゆにこ)(26)は頼まれると断れない性格。 ある日社長から、急ぎの翻訳案件の為に翻訳者と同じ家に缶詰になり作業を進めるように命令される。気が進まないものの、この案件を無事仕上げることが出来れば憧れていた翻訳コーディネーターになれると言われ、頑張ろうと心を決める。 しかし翻訳者・若泉 透葵(わかいずみ とき)(28)は美青年で優秀な翻訳者であるが何を考えているのかわからない。 彼のベッドが置かれた部屋で二人きりで甘い恋愛シミュレーションゲームの翻訳を進めるが、透葵は翻訳の参考にする為と言って、唯仁子にあれやこれやのスキンシップをしてきて・・・!? 過去の恋愛のトラウマから仕事関係の人と恋愛関係になりたくない唯仁子と、恋愛はくだらないものだと思っている透葵だったが・・・。 *導入部分は説明部分が多く退屈かもしれませんが、この物語に必要な部分なので、こらえて読み進めて頂けると有り難いです。 <表紙イラスト> 男女:わかめサロンパス様 背景:アート宇都宮様

腹黒上司が実は激甘だった件について。

あさの紅茶
恋愛
私の上司、坪内さん。 彼はヤバいです。 サラサラヘアに甘いマスクで笑った顔はまさに王子様。 まわりからキャーキャー言われてるけど、仕事中の彼は腹黒悪魔だよ。 本当に厳しいんだから。 ことごとく女子を振って泣かせてきたくせに、ここにきて何故か私のことを好きだと言う。 マジで? 意味不明なんだけど。 めっちゃ意地悪なのに、かいま見える優しさにいつしか胸がぎゅっとなってしまうようになった。 素直に甘えたいとさえ思った。 だけど、私はその想いに応えられないよ。 どうしたらいいかわからない…。 ********** この作品は、他のサイトにも掲載しています。

処理中です...