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12.嫉妬
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俺は冷蔵庫からミネラルウォーターを持って来て、千尋に飲ませた。口移しで。
俺も一口飲む。
俺も千尋も汗だくで、シーツは汗だか愛液だか俺の先走りだかで、とにかくべちゃべちゃ。
正気に戻ったら怒られんな……。
「千尋、まだへばんなよ」
もう一口、ミネラルウォーターを彼女の喉に流し込む。
「比呂……」
うっすらと瞼を上げた千尋の口から、俺の名が漏れる。
「比呂」
「……俺が欲しい?」
両手で千尋の頬を挟み、顔を覗き込んだ。
「比呂……?」
「愛してるよ、千尋」
額同士をくっつけて、囁いた。
「他にどう言えば……伝わるんだよ」
何度拒まれても諦めるつもりなんかない。絶対に。
けれど、それでも拒まれ続けるのは、辛い。
千尋の本音が見えないのは、もどかしい。
何度抱いても、千尋が見ているのは俺の指輪だけのようで、寂しい。
俺が指輪を外したら、本当にさよならなんじゃないかと思うと、怖い。
「違うよ、比呂」
千尋の両腕が俺の首に巻き付き、グイッと引き寄せられる。当たり前のように唇が重なり、当たり前のように舌が絡む。
キスに夢中になっていると、千尋が身体を捻らせた。二人で抱き合いながらベッドに横たわる。
彼女の片手が首から離れ、胸を撫で、腹を伝い、下りていく。
脈打ってるのが自分でもわかるほど硬く勃ち上がったモノに優しく触れ、撫で、ギュッと握られた時には危うくイキかけた。
「千尋、やめ――っ!」
ゆっくりとしごかれ、肛門から背中にかけて快感がせり上がってくる。集中して堪えなければ、すぐにでも出てしまいそうだ。
「嫌われたくないの」
「なに……が――」
「本当の私を知って、嫌われたくない」
「――そんなことっ!」
「比呂にだけは、嫌われたくないの」
ぬちゅぬちゅと淫猥な水音が鼓膜を刺激する。
もうダメだと我慢を手放そうとした時、千尋が身体を起こして俺に跨った。
「愛してるから」
「千尋っ!? ダメだっ――」
彼女の言葉と行動に思考が停止し、慌てて腰を掴んで制止しようとした時には遅かった。
ずんっと勢いよく千尋の膣内に飲み込まれる。
「――――っ!!」
あまりの衝撃に奥歯を噛みしめ、嬌声は音になれなかった。
千尋はわかっているのだろうか。
今、俺たちを隔てる物がないことを。
吸い付くように、彼女の最奥に導かれる。
ぐりっと腰を回されると、さらに深く沈んだ。
「比呂……」
胸を突き出すように仰け反り、腰を揺らす千尋の口から名前を呼ばれると、もう理性も我慢も吹っ飛んだ。
彼女の腰を掴み、勢いよく突き上げる。
「んんんっ――!!」
腰を抱いたまま上半身を起こし、更に彼女を突き上げる。
「比呂……。比呂っ――!」
俺は彼女の腰を、彼女は俺の首に腕を回し、きつく抱き合った。
「愛して――っるよ、千尋」
「んっ――! わた……しも」
俺も一口飲む。
俺も千尋も汗だくで、シーツは汗だか愛液だか俺の先走りだかで、とにかくべちゃべちゃ。
正気に戻ったら怒られんな……。
「千尋、まだへばんなよ」
もう一口、ミネラルウォーターを彼女の喉に流し込む。
「比呂……」
うっすらと瞼を上げた千尋の口から、俺の名が漏れる。
「比呂」
「……俺が欲しい?」
両手で千尋の頬を挟み、顔を覗き込んだ。
「比呂……?」
「愛してるよ、千尋」
額同士をくっつけて、囁いた。
「他にどう言えば……伝わるんだよ」
何度拒まれても諦めるつもりなんかない。絶対に。
けれど、それでも拒まれ続けるのは、辛い。
千尋の本音が見えないのは、もどかしい。
何度抱いても、千尋が見ているのは俺の指輪だけのようで、寂しい。
俺が指輪を外したら、本当にさよならなんじゃないかと思うと、怖い。
「違うよ、比呂」
千尋の両腕が俺の首に巻き付き、グイッと引き寄せられる。当たり前のように唇が重なり、当たり前のように舌が絡む。
キスに夢中になっていると、千尋が身体を捻らせた。二人で抱き合いながらベッドに横たわる。
彼女の片手が首から離れ、胸を撫で、腹を伝い、下りていく。
脈打ってるのが自分でもわかるほど硬く勃ち上がったモノに優しく触れ、撫で、ギュッと握られた時には危うくイキかけた。
「千尋、やめ――っ!」
ゆっくりとしごかれ、肛門から背中にかけて快感がせり上がってくる。集中して堪えなければ、すぐにでも出てしまいそうだ。
「嫌われたくないの」
「なに……が――」
「本当の私を知って、嫌われたくない」
「――そんなことっ!」
「比呂にだけは、嫌われたくないの」
ぬちゅぬちゅと淫猥な水音が鼓膜を刺激する。
もうダメだと我慢を手放そうとした時、千尋が身体を起こして俺に跨った。
「愛してるから」
「千尋っ!? ダメだっ――」
彼女の言葉と行動に思考が停止し、慌てて腰を掴んで制止しようとした時には遅かった。
ずんっと勢いよく千尋の膣内に飲み込まれる。
「――――っ!!」
あまりの衝撃に奥歯を噛みしめ、嬌声は音になれなかった。
千尋はわかっているのだろうか。
今、俺たちを隔てる物がないことを。
吸い付くように、彼女の最奥に導かれる。
ぐりっと腰を回されると、さらに深く沈んだ。
「比呂……」
胸を突き出すように仰け反り、腰を揺らす千尋の口から名前を呼ばれると、もう理性も我慢も吹っ飛んだ。
彼女の腰を掴み、勢いよく突き上げる。
「んんんっ――!!」
腰を抱いたまま上半身を起こし、更に彼女を突き上げる。
「比呂……。比呂っ――!」
俺は彼女の腰を、彼女は俺の首に腕を回し、きつく抱き合った。
「愛して――っるよ、千尋」
「んっ――! わた……しも」
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