青春の罪と罰 ～とある中学生の物語～

１年目 ～野球と初の人付き合い、僕の弱さを知った日々～

第３話 部活動決めそして、後悔の始まり

　部活動とは、僕が思っているよりしんどくつらいものだった。

　入学して約１週間が経った僕は、部活動を決めるのに悩んでいた。
　今の僕の記憶を維持したまま過去に戻れるなら、入部届けを秒で捨てると思う。
　別に部活動を否定している訳ではない。
　たった１年間だけとはいえ、持続的に毎日続ける力をおかげで手にいれたし、体力もそれなりにはついた。
　漫画やアニメで部活は青春だの、生き甲斐だのと言われているし、本当にそれを頑張っているヤツもいるから、僕がなにかを言う人間じゃないことは分かっている。
　ただ、ここで自分がなんでも出来ると思っている人間だったから慢心だったからそんな感情をすぐに消すべきだったのだと反省している。

　人というのは、初見の態度をその人間の全てだと思い込むクセがある。
　もちろん、例に漏れず僕もそうだった。

　部活動体験の期間を終えて、入部届けに書いたのは野球部の文字。
　入部の理由は野球が好きだったこと、そしてこれは中学校１年生の時の自分の人生の目標である　《バカにされない人間になる》ということが作用した結果だと思う。
　そうして、野球部に入部した僕は４人の同級生と９人の先輩達と支え合い、笑い合い、時にぶつかる……なんて漫画のような日々を描いていたのだ。